2013年4月5日金曜日

MR.GTR,水野氏退社

日産自動車のエンジニア、水野氏が退社

自動車に興味のない人なら、水野って誰?ということかもしれない。しかし業界的には大きなニュース。アップルで言えばジョナサン・アイブがやめるくらい衝撃的か(余計わからないなw)
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水野氏と言えばNISMO時代に耐久レースのエンジニアとして世界的に広く知られた。ある自動車雑誌の受け売りによれば、過去に有名F1チームからマシン開発担当として移籍の打診を受けたが日産に骨を埋めるからと断ったという。

ここ最近では、現行のGTR復活を開発チーム(=カルロス・ゴーン直属の組織)のトップとして陣頭指揮。毎年モデルチェンジを行い(日本車としては珍しい)、水野氏自身が改良点を決め、チームで開発を行い、水野氏自身が最終的にテストドライブしてOKを出して来たという。

対外的にも自動車マスコミ向けに開発意図からセッティングの説明まで自分でプレゼンし「MR.GTR」と呼ばれてきた。GTRは内外の自動車評論家をして、ヒュンダイや中国メーカーがいかに頑張ろうとしても「GTR」はまだ当分作れないだろう、そう言わしめてきた。チームは「水野組」と呼ばれ、人材の育成にも定評があった。何より、ゴーン氏が直属の部下として抜擢するくらいだからその評価は高かった、はずなのだが・・・・。
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健康面から一線を引いたのでは?という観測もある(確かに数年前の写真に比べると随分痩せたようにも見える)。後進が育ってきたから、という観測もあるそうな。ただ・・・。

(新天地注。現状では日産を退職しただけで新しい就職先が発表されたわけではない。単なる隠居かもしれん)

噂では(一部マスコミに「呼ばれたらどこでも行く、」と答えたことに尾ひれが付いている状態のようだが)水野氏の次の就職先は韓国ヒュンダイとも。

そう、電機メーカーをやめた技術者がサムソンやLGに引きぬかれ、どんどんキャッチアップされた既視感。韓国自動車メーカーのデザイン力はすでに日本を追い抜いたとも言われるがそれは欧米各社から引きぬいた自動車デザイナーのちからによるところも大きいだろう。今度は「走り」の部分を引き抜きに掛かった、そういうことかもしれないね。もしも本当にヒュンダイ(に限らないが)移籍が事実ならヘッドハンティングに成功した人はまさに大魚を釣り上げることに成功したといえるだろう。

(日本の自動車メーカーの多くは重要な人間に対して「退職しても一定期間はライバルメーカーには移らない」、なんて労働契約を結んでいるケースも有るとは言いますがこのへんは詳しくないので・・・)

しかし日産は痛いだろうね。お金では買えないものを失ってしまった。痛くないなら(他にも人材はいっぱいいる)大したもんだが「経営陣が痛くないと思っているだけ」なら組織として問題だろうなあ。
それは大げさに言えば日本の自動車産業全体としても痛手なのかもしれん。ゴルゴ13の世界なら移籍阻止のために射殺してしまいたくなるくらいの痛手なのかもしれん。どんなんや。
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日産という大きな組織から見れば、エンジニア1人の退職なんて大したことではないのかもしれん。しかし、晴れ渡った空に一瞬の稲光を見た時に以後の天候の急変を知ることもあろう。今回の話はその稲光のような気がするのだ。捨て置く話ではないね。自動車アナリストさんなら事の背景を調査すべき話であるでしょう。今すぐ数字には出ないが、いつか株価に出てくる話だと。投資家ならそういう目で見ておくニュースでしょう。

2013年4月2日火曜日

ドコモの賭け、脱土管戦略?

ドコモがdマーケットの開放に踏み切るという。

dマーケットというのはドコモのオンライン(ダウンロード)販売の窓口でソフトやコンテンツをここから買える仕組み。今後はもっと複雑な通販なり権利売買も行なっていくつもりのようだ。
今まではドコモの携帯(ドコモの回線契約)からのみ使うことができた。これを他の会社(ソフトバンクやAUなど)のスマホ、回線契約からでも使えるようにするというのだ。。

(深読みすれば、いままで「ドコモ仕様」の携帯しか事実上販売しないでいたドコモだが、どんなスマホでもドコモのサービスを利用出来るようになっていくのかもしれない。アップルのアイフォーンやドコモから発売されていない海外仕様の端末でもドコモのサービスを使えるようになっていくだろう。回線契約をどこと結んでいようが。(あるいはドコモの契約で、ドコモから売られていない端末(しつこいようだがiPhone含む)を使うことも便利になるかもしれない))
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これはドコモが脱土管(ドカンとは単なる回線小売のことをやゆした表現)戦略として、dマーケットでの商売こそ本筋と考えていることのあらわれかもしれない。
オープン化によって、いままでdマーケットを利用してソフトやコンテンツを買い込んだ人が資産を失わずに他の業者に移れるようになる。

しかし一方で他の業者との契約者からもdマーケットが利用できるとするならばコンテンツやソフト提供者から見ればマーケットのパイがそれだけ大きくなり参入の魅力が増す。dマーケットにさえ出店すれば誰でも利用できる、ということになれば結果としてdマーケットが栄える可能性は高まる。
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今まではソフトバンクのように、アップルにコンテンツ商売やソフト売買の美味しいところを譲って、回線シェアを伸ばす戦略が正義だった。ソフトバンクは契約者を伸ばすことで利益をあげ、アップルはトータルビジネスで利益を得た。
たいしてドコモはコンテンツビジネスに本腰をいれ、回線契約は別途考えるという戦略に出たように見える。端末開発者はドコモ仕様とか考えずに端末を作れるようになるだろう。一方でドコモからの補助金をもらって専用端末を作るという行為そのものがなくなっていくのかもしれない。ドコモとすれば端末開発に力を入れなくても済むようになるかもね。

うまい手のような、でも遅かったかなあ?という気もするような。(囲い込みという考えを捨てた)iモードの成功体験からの脱却でも有り、コンテンツビジネスでの成功というiモードの再現狙いでもあり。

繰り返す。この戦略はいろんな方面に影響を与える可能性がある。
1ドコモ自身の収益構造の大きな変化
2他社への影響
3端末製造メーカーへの影響(おそらくドコモからの補助金は大きく減っていく一方、ドコモへ端末を売ることは用意になる。既存の国内メーカーには不利に働き、海外の大きなメーカー、サムソンなどにとっては有利に働くだろう。日本語ローカライズさえ出来ればいいのだ。極端な話)
4ドコモが動くことでコンテンツビジネスは激化するかもしれん。アップルのコンテンツ販売は不利になるだろう。一方でdマーケットという障壁がへることでアップルとしては仕様的にはドコモに供給しやすくなったといえる。一方で相変わらずドコモにiPhoneをうる実益はそれほどないかもしれない。iPhoneが落ち目な今、数を出したい誘惑にかられるかもしれんが。
5携帯販売店にとってはマイナス効果が出てくるかもしれんな。風が吹けば桶屋が儲かるくらいの因果関係だが、ドコモが回線契約にこだわらなくなれば、インセンティブも減っていくかもしれん。