2023年3月26日日曜日

ゴードンムーア逝去

ンテルの創業者の一人で「ムーアの法則」の名前の由来にもなったゴードンムーアが亡くなった。 

ムーアは当時フェアチャイルド社の研究者だったのだが、フェアチャイルドセミコンダクタの親会社は半導体で儲けたお金を次々ベンチャー企業の買収につぎ込み大赤字に。フェアチャイルドから多くの「フェアチルドレン」たちが会社を見限って自分たちで新しいビジネスを始めた。 

コードンムーアとロバートノイスは最後までフェアチャイルドにのこった創業メンバーだったがついに見限って自分たちの会社をつくった。それが×86プロセッサ(後のペンティアムシリーズ)で知られるインテルだった。 

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ムーアはフェアチャイルド時代に「1965年に、集積回路あたりの部品数が毎年2倍になると予測し、この成長率は少なくともあと10年は続くと予測した。1975年には、次の10年を見据えて、2年ごとに2倍になるという予測に修正した。彼の予測は1975年以降も維持され、それ以来「法則」として知られるようになった。」 

(ウィキペディアより) 

これが後に「ムーアの法則」とよばれ現在もほぼ続いている。 

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へー?って言う法則だがこれは株屋さん的にもおおきな影響を与え続ける「呪い」の法則でもあった。 

半導体メーカーは常に最新の製造装置や製造技術をそろえなければ勝ち残っていけない。当然その設備投資や研究開発について行けるメーカーは少なく、どんどん数が減っていく。設備の価格は高騰していき高度化していく。生き残れる製造装置メーカーも限られていく。

そして巨額の投資は需給ギャップを生みあまりにも大きな業績や株価の上下動の波を引き起こす。シリコンサイクルと呼ばれる。 

それは「業績のピークの数ヶ月前には株価のピークを引き起こし、業績のボトムの数ヶ月以上前に見切り発車で株価の上昇をもたらす」というやっかいな物でもあった。

ある意味では「ムーアの法則」という方程式を展開すると導き出される法則、それがシリコンサイクルのもたらす株価の上下動だと言って良い。「呪いの副産物」なのだ。

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そして。現在幸いにも生き残ったメーカー、製造装置メーカーは「西側」にあり中ロや中東の側にはない。 

西側はこれを「最大の武器」にしようとしている。米ソ冷戦をアメリカの勝利に導いたのは半導体の勝利でもあった。 

アメリカは米中新冷戦でもこの半導体の優位を生かそうとしている。ムーアの法則について行けない中国とロシアは、西側との競争において不利を被るだろう。逆に言えば、これ以外にアメリカに勝つチャンスはないんだろうね。 

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世界一と思われたインテルがエヌビディアやAMDに後塵を廃する昨今。ムーアは何をおもったんだろうか。

アメリカ人馬鹿だから

 これを書くと「人種差別だ」とか言われるんだが、心から褒め言葉だ。最大限の褒め言葉だ。

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昔っから僕は売りが好きなのだが、アメリカが下がるだろうとおもって日本株をオーバーナイトでショートしておくと、アメリカは一旦下がっても、引けにかけては戻したり、あまつさえプラスになって帰ってくるのだ。


悔しがっているととある先輩が言った。


「新天地しってるか?アメリカ人馬鹿だから下がったらお得だと思って買っちゃうんだよ。」


冗談みたいな話だが、僕はこの話を聞いてから勝率がぐっと上がった。

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先輩は「アメリカ人馬鹿だから」と表現したが、おそらくアメリカ市場は世界各国からお金が集まるし、目先資金だけでなく中長期的な視点で継続的にお金が流入してくる。だから日本みたいに弱き相場が長期間にせよ短期的に大きくにせよ「売られ続けにくい」のだろう。

だから日本の感覚でもうちょっと売られ続ける

ってことが起こりにくい、下げが中断されやすいんだな。リーマンみたいな下げや去年みたいな下げが例外なのだ。

皆さんもショートするときは「アメリカ人馬鹿だから」。一度頭に入れてからショートを持つようにしてみると勝率上がると思います。

2023年3月23日木曜日

今日(3月22日)の下げは今年中のFRBプットの存在否定とその確認だ。

結局、今日起こったことは「FRBプットの否定作業」だ。 

(FRBプットとは、株式相場が下がればFRBが金融政策をハト派的に行い株価を救うこと。まるでプットオプションを持っているかのように買い方を助ける行為・効果のこと)

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今日のパウエルの会見やイエレンの預金保険問題での発言はそろって「株価は優先事項ではない」と言うことを言外に示した行為だと思う。

FRBはインフレの抑制が最優先。さらに金融システム不安対策が新たな目標に加わった。

ただし「FRBプット」については今年中は期待するな、モラルハザードも救うつもりはない

という意思表示を市場が読み取り、 楽観を修正する作業だったと思うのだ。

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今日示されたドットプロット 

ほぼ全員が5%を超える利上げを予想し、なおかつ年末時点でもそれを下回ることはないとFOMC参加者が見ていることがわかる。(年内利下げはしないと) 

一方で市場参加者の予想する今年年末のFFレート予想を見てみると 

5%超え(利下げ無し)どころかほとんどの参加者が今年中に0.25以上の利下げを予想(というか希望的観測といって良いだろう)。 中心値は4.125%あたりで、FOMC参加者の予想ドットとは実に1%近い差がある。

これでは「そんなに齟齬があるのか。じゃあ一回株を売るしかないな」というパニック的な売りが重なったのが今日の急落だと思う。 

「FRBプットは市場参加者が思うように作動することはない」??? 

いまはまだ???な下げだった。 

もしも市場参加者が「FRBプットは絶対にないんだ」と確信させられるなら、まだ相場が揺れる余地は大きく残っていると考える。

2023年3月14日火曜日

注目すべきは「ファンドの解約」かな

 リーマンショックはその衝撃もさることながら、そのあとヘッジファンドの解約がさらなる手じまい売りからのヘッジファンドの成績悪化をもたらし、それがまた解約と成績悪化に繋がる悪循環で世界の株価が下がっていった。


今回のミニ金融危機も、危機そのものがさることながら、その後株式を運用するヘッジファンドから資金の流出が起きるかどうか?これが最大の注目点になると思う。

2023年3月11日土曜日

225、宵の明星に沈む

 宵の明星というチャートパターンがある。



最高値圏で窓を開け短いローソク足や十時足で高値をつけたあと、今度は窓を開けてGDし下がるパターンだ。

まるで夕方に見える金星(明星)のようにこれから夜が更けていく事を示す、株価下落を示すパターンとされる。

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さてTOPIXや225ではこの「宵の明星」と解釈できるローソク足が水曜木曜金曜で出てしまった。さらにアメリカでは金融不安(小さいが)もでた。

これはちょっと(いやかなり)警戒しないといけないところだと僕は考える。

チャートはTOPIX日足


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アメリカでシリコンバレー銀行(全米では16番目の大きさ、預金量は24兆円にも上るという)が事実上の経営破綻、


またシルバーゲートの任意清算の任意清算と立て続けに二つの金融問題が発生した。

両者とも低金利下でお金を集め、有利な運用を図っていたところ、シリコンバレー銀行は金利上昇によって借り手が不良化し貸し出しが不良債権化したこと、シルバーゲートは大きな顧客であった仮想通貨取引客がFTX破綻の影響で預金を引き上げにかかったことが直接の経営「破綻」に繋がった。

つまり根っこでは 「低金利だからこそ経営を拡大できたんだけど、金利が上がったことでその経営モデルが機能できなくなった」 ゆえの破綻ともいえる。言い換えると「バブル」が崩壊したとも。

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金利の上昇は「銀行口座にあずけてないで直接短期債券を買う」という動きになりやすい。普通預金はすでに引き出されやすくなっている。

くわえて金利の上昇によって銀行は「すでに買ってあった中長期の債券については含み損を抱えている」状態にある。また新興企業に貸し付けていたお金について金利上昇で商売が立ちゆかなくなってきた部分について(もちろんその分高金利でお金を貸してきたわけだが)不良債権化しやすい状態になっている。

ここで「あれ、25万ドル以上銀行に預けていると危険性高いのか?」とおもった 預金者が一斉にお金を引き上げるような動きに出た場合、銀行はそのお金を到達するために損を出して債券を売ったり、貸出債権を泣く泣く安い価格で譲渡したり実現損を余儀なくされる可能性がある。そしてそれがスパイラルで預金流出や株価の低迷を招く。

これはあくまで極端な例だが、金利が上昇する中で「連鎖的に金融機関の破綻があるのか?」そんな懸念がみんなの頭をよぎった結果、木曜と金曜の下げが起こったといえる。

2023年3月10日金曜日

シルバーゲートの自主精算は「バブル崩壊の兆し」なのか?

アメリカ株が大きく下げた理由の一つがシルバーゲートの任意清算。 

シルバーゲートは仮想通貨取引をするお客さんを集め、たくさん預金をしてもらい、そのお金を国債やファニーメイ債(政府保証がある)に投資し利ざやを稼いできた。 

普通預金でほとんど利子が必要ない資金で安定的に国債に投資してくるビジネスモデルに見えたが、ここに来て金利が上昇(国債など債券価格は下落)。保有する債券に多額の含み損を抱えていた。 

債券なので、満期まで保有できれば損なく回収できたのだが、間の悪いことにFTXが破綻し、顧客の多くが不安感からシルバーゲートに預けていた預金を引き出す動きに出た。シルバーゲートは預金払い戻しのために含み損を抱えていた債権を売らざるを得ず、実際に多額の売却損を計上するに至り銀行としての事業継続を断念したとみられる。
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問題は「シルバーゲートの任意清算がたんなる一企業の終焉」なのか「金利上昇による連鎖的なバブル崩壊の始まりなのか」という話だろう。 

シルバーゲートの清算は間違いなく金利上昇によってお金の調達コストが上がったことから起こったともいえる。そして「お金ジャブジャブ金融緩和」によるバブルだった国債に投資してその価格下落の損をまともに食らってしまった。「構図は特殊だがまさに金融縮小のダイレクトな被害者」といえる。 

今後も形を変えて「金利上昇の被害者が出るんじゃないか?」 

9日のアメリカ市場で銀行株が軒並み下げ、フィンテック銘柄が売られた裏には「これが最初で最後ではないかもしれない」という金利上昇からの企業清算を恐れている、そんな構図が透けて見える。

2023年3月9日木曜日

なぜ225があげているのか?今月は「日本の供給力」を買いに来た相場だったんだろう

 調整もあり得ると考えられていた株式だが「レンジの上限」まで225は買われ、トピックスは昨年の高値を抜いてくるところまで来た。


なんでこんなに買われたのか?後出し結果論だが「オールドエコノミー」な鉄鋼株や金属株(東邦亜鉛やチタニウム株、冶金工など)、さらにFA(ファクトリーオートメーション)銘柄も高値を取りに来ている。


つまり「アメリカでは依然として需要過多」であり、このままではさらにインフレが進む。この需要を満たすためには供給が必要であり日本には供給力がまだ十分ある。円安でもあるし株価は割安に放置されていると考えた向きが買いに来た、ということになるんだと思う。

加えて中国もこれから本格的に景気浮揚に乗り出すだろう。そうすれば地政学的に近い日本企業(製造業)への恩恵があるはずだと。

FAなどは「アーリーシクリカル」と呼ばれる。つまり景気循環の回復局面において最も早く恩恵を受ける銘柄たちだ。またアメリカにおいて「人手不足」のなかで供給を回復するなら当然自動化が欠かせないだろう。FA銘柄が今月買われている背景にはこういう「慢性的な人手不足の中で供給を満たさなければいけない」という命題が隠されているんだと思う。

参考https://www.asset-alive.com/thema/sector.php?mode=show&tid=177

まだ、FA銘柄順張りでいけると思う。

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2023年3月6日月曜日

新日本科学が大相場になると思う理由 2023年3月6日朝


 壮大なソーサーボトムとプラットフォーム形成。これをうわ抜ける瞬間を僕らは今目撃している。


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2023年3月1日水曜日

AMATの新型半導体露光装置のせいで、レーザーテックが急落した理由。

https://www.fool.com/investing/2023/02/28/why-applied-materials-was-soaring-today/?source=eptyholnk0000202&utm_source=yahoo-host&utm_medium=feed&utm_campaign=article 

アプライドマテリアルズが従来のEUV露光装置とは全くことなる

新しいコンセプトの製造装置を発表 。

もしも会社が言う通りなら「マスクの検査回数」は大幅に減るし高性能な検査装置

がいらない可能性もある。 そこで特にレーザーテックは「マスクの検査回数が減れば

高性能なテスターの販売額が減る」(将来見込まれる売り上げも利益も下方修正される)

という思惑で一時急落した。








さらに超純水とかエッチングにかかる装置とかもかなり必要量が減る可能性があります。 

ちょっと半導体製造装置への投資が怖くなる画期的な製造装置の可能性があるようです。

2023年2月25日土曜日

AIが活況になると「最先端の半導体製造装置」が取り合いになる理由。

☆AIのおかげででエヌビディアが儲かりそう、というガイダンスで「一部」の半導体製造装置株が極端に物色されたわけ

もちろん背景にはエヌビディアが「AIのおかげで儲かりそう」というガイダンスを出してきたことがある。

なんどか書いたけど AI検索、AIによる文章生成を実現するには従前に比べて4倍から5倍のコンピューターやクラウドのマシンパワーを必要とし当然4倍から5倍の電力消費が必要になる。そのままでは数倍の発熱量、数倍の電気代、数倍の冷却装置が必要になる。 もちろん脱炭素が要求される中でそれらは許されない。

なので今後マイクロソフトなどAIを主力にしようとしている テック各社は「高性能かつ低消費電力、低発熱」のコンピューターチップやサーバーを買う必要がある。高性能で低消費電力、低発熱のコンピューターチップを作るためには今よりさらに回線幅を微細化した高性能チップを作るしかない。 そのためには極端紫外線と呼ばれる極端に短い波長の光線での最先端の半導体製造装置を必要とする。

というわけで、日本を代表する「高度な半導体を作るために必要な」半導体製造装置株に買いが集まった。元々半導体製造装置はコロナパンデミックの巣篭もり需要の反動減で見通しが下方修正されて株価が下がった経緯がある。ところがここにきて 「AI需要の急速な高まり」という去年末の段階ではまだ織り込んでいなかった新しい需要が発生し実際にエヌビディアがこれで儲かりそうと言い出した ことから利益率の高い製造装置の需要が思ったより減らないんじゃないか?こういう思惑のおかげで半導体製造装置をアンダーウェイトしていた機関投資家がまとまった買いを入れてきた。

そういうふうに見える。 ある意味では24日の東京市場は「極端紫外線の半導体製造プロセス」を見直した日だった。

(あるいは外国人投資家は「いちいち日本の銘柄を細かく調べている手間がとれない」 (=ので業界のトップ2銘柄まで、おおくて3.5銘柄ぐらいまで)に集中して投資する傾向が強い。 トップ2はもちろんレーザーテックや東京エレクトロン。3番手4番手がアドバンテストやディスコや日本電子だったんだろう。)

2023年2月23日木曜日

金利上昇に対して「下げ遅れた」アメリカ株。目先10%近い調整余地あり?

 アメリカの長期金利とナスダックの2ヶ月間の比較チャート


アメリカ株は1月は「税金効果」に加えてソフトランディング期待(インフレを抑えつつ景気後退が限定的で済む)で株価は上昇した。


しかし2月に入ると50万人を超える雇用増加の数字が出たり、予想外に失業率が低下したことが明らかになる。消費者物価指数CPIも企業間の物価指数PPIも予想を上回り「ディスインフレの開始」には程遠いのではないか?という見方から金利は再度上昇し、アメリカ10年長期金利は4.00%に近い水準まで上昇している。

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しかしながら、株の方はマイクロソフトのAI期待であるとか、ディフェンシブストック物色とかで2月中旬になっても「下げ渋った」。債券利回りと株の方向性に「乖離が生じた」んである。

そこにホームデポやウォルマートのなどの小売株が「やっぱりインフレの悪影響でてます」と言い出した。それで慌てて株を売ったのが21日のアメリカ株。しかしながら債券利回りが上昇した割にはまだまだ株価は下がっていない。このまま債券利回りが高止まりするなら「ソフトランディングorノーランディング(無着陸)」期待で株が買われた反動で年初くらいの値段までアメリカ株は10%程度の下落・調整があるんじゃないかな?

そんなふうに想定しています。

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2023年2月22日水曜日

触媒効果

今日みたいに大きく指数先物が下がる日の相場の個別の上下動は必ずチェックしておくこと。

「触媒」(相場の大きな変動)によって相場の本質がくっきり見えやすい。

今日大きく上下動する銘柄とか、昨年来高値、昨年来安値を取った銘柄を調べること。そうすれば今の相場の方向性が見えてきやすい。

2023年2月12日日曜日

新しい日銀総裁は「ゼロ金利解除」にただ一人反対したことがある

僕がメルマガを始めるずーっと前、たまたま株のサイトを開設して相場の話を書くようになったきっかけがある。 

一つは株についての忘備録という意味もあったのだが、もう一つは「ものすごく褒められた」ことがきっかけだった。 
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遡って調べてみると 

日銀は99年6月から「2000年問題への対応とデフレ経済脱却」のためにゼロ金利政策を導入。しかし2000年8月にはゼロ金利を解除してしまう。ゼロ金利を導入したことで「借り手」の金利負担が軽くなるのだがこのために本来なら潰れてしまうべき不良企業(当時地価の下落などで青息吐息の赤字不動産企業や建設会社がまだ潰れずに残っていて「ゾンビ会社」と揶揄されたりもした)が生き残っており、ゼロ金利解除でそうしたゾンビ会社を一掃し経済を健全化すべきと考えたのだ。 

が、ゼロ金利解除でゾンビ会社が一掃されて経済が健全化するどことか、元々健全な企業の経済活動まで悪化。経済が落ち込む事態になってしまった。ITバブル崩壊による株価下落やその逆資産効果(株が下がると含み損が出ることで経済へのマイナス効果が出る)もあり、日銀は自らの政策の誤りを認める形でわずか6か月後の2001年2月にゼロ金利を復活することになる。 

この時、「ゼロ金利解除」に唯一反対したのが当時、日銀の審議委員を務めていた植田「現日銀総裁候補」 。当時はゼロ金利はあくまで緊急避難的な金融手段と考える伝統的な金融政策の考え方が一般的だったのだが、植田審議委員はデフレ下においてはゼロ金利を長期間でも継続すべきという新しい考えを持った人だった。

わずか半年でゼロ金利復活をせざるを得なかった事で植田さんの先見の明が証明された出来事でもあった。 
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ゼロ金利復活になった次の日に当時勤めていた会社の営業さんに配る相場解説の資料をたまたま僕が作ることになった。本来僕の業務ではないのだが担当者の人が長期休暇でたまたま僕が作ることになったんだな。上のような話を相場解説と一緒にコラムのように書いたら、これが会社の偉い人にすごく褒められた。朝の資料君が書いたのか、よく勉強してるじゃないか、と。 

今思うと、ブログ書いたりメルマガ書くようになったのは、大元はあの「ゼロ金利復活」(で褒められていい気になった事)がきっかけだったなあ。植田元審議委員が日銀新総裁に決まりそうだ、というニュースを見てふと思い出したのだった。 
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というように、植田さんは「ゼロ金利擁護派」とは言える。しかしながらそれはあくまで手段としてゼロ金利を厭わないという事であって、必ずしもゼロ金利に固執する人だともおもわない。

ゼロ金利やその後の量的金融緩和に精通している人だからこそ「これを解除しなければいけない時にシステムの構造や意味を理解し適切に解体できうる」人を選んだのかな?そんな気もする。 

確かに力づくでマイナス金利やYCCをぶち壊すような人事ではない。 しかしながら黒田さんのようにひたすらゼロ金利や金融緩和に固執する人ではないはずだ。 

その辺のお手並み拝見としたい。 
あくまで「債権(金利)が主、株は従」だから。

豊田社長(もう会長になるか)、日本国内の脱炭素発電を訴える

 少し旧聞だが、トヨタの社長が「もっと再生エネルギーを」って訴えた記事が出ている


豊田章男さん、経団連のモビリティ委員会で「もっと再生可能エネルギーを!」と主張


結局EVを作ったって「その車を作った電力が脱炭素じゃないとEUには輸出できないよ」という日が遠からずくる。


もっと株屋としても再生可能電力を推していかないとダメなんだろうね。

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2023年1月29日日曜日

今更買ってくるやつが上手いと思うか?

 信越見て思ったわけだが


信越日足


信越週足




前も一回書いたんだけど


師匠は「今更買ってくるやつがうまいと思うか?」っていうのをよく言ってた。


大きな天井をつけた(と思われる)株が好材料を出したり予想より良い決算を出した時、ディーラーならその日1日買われるのについていくのはそれはディーラーの仕事だ。でもその持ち株は翌日に持ち越すな。なんなら新天地は売り屋なんだからその日なり数日のうちに空売りを狙え、と。


イメージ図



なぜなら「腰の座った上手い機関投資家ならとっくの昔に買いで持ってる。そういう奴らは天井圏では売りに回っている。まだ持ってたとしたらその好材料、好決算に売りをぶつけてくるだろう。天井つけて下がってるような株を買いに行くのはディーラーなど目先筋。機関投資家は買いに来ないよ。もしいたとして今更買いに来るような機関投資家がうまいと思うか(逆に下がるだろう)?」と。


良い材料が出て株価が上がるな、と思われるとこは必ず週足や月足でここ数年の値動きを確認すること。天井をつけた後下がってる株はその上昇は続くにくい。なんなら空売りの急所になる場合もある。

2023年1月16日月曜日

YCCの「緩和」がこれほど注目される理由

先ほどの雑感のメルマガにも書いたわけだが。 (まぐまぐ!にて新天地の株式投資日記というメルマガを発行しています)

なぜこのYCCで押さえつけてきた長期金利の制限拡大、もしくはYCCの放棄の可能性がここまで注目されるのか? 
それはYCCde長期金利を押さえつけたままでは、マイナス金利政策の放棄、あるいはマイナス金利がゼロ金利になり、さらにプラス金利になるという「金融政策の正常化が不可能だからだ」。 
長期金利を抑えたまま短期金利を今より上げていけばイールドカーブが寝たり、2年10年の間で逆イールドが発生しかねない。 
参考 逆イールドと順イールド 


残存期間が長い債券の方が金利が安くなると、銀行が短い期間でお金を借りて長い期間でお金を貸す時に利益が上がりにくくなる。そうすると企業側もお金を借りにくくなるので結局景気が悪くなってしまう。 
もし、遠くない将来に急激な物価上昇などが生じて(去年のアメリカのように)金利を上げざるを得なくなっても、 YCCで長期金利を下げたままでは短期金利を上げることもできないのだ。 

逆に言えば「YCCを捨てて長期金利を市場に任せて上昇余地を大きくする」ということは将来的にマイナス(ゼロ金利)政策をすてて金利を上げることも考えた布石そのもの、と解釈できる。 異次元緩和政策の完全終了につながるんじゃないか? 


みんなそこまで読んでいるから「たかがYCCの金利の制限緩和」をめぐってこれだけ大騒ぎしているんだと言える。

2023年1月8日日曜日

アップルその後。ネックラインを切ってきた

 アップル、ネックラインを着れば下に行くという予想だったが実際、下に切って推移している。


予想通りネックラインを下に切った。

金曜日はモルガン・スタンレーが「悲観論は誇張されている」として好意的なレポートを出したこともあってリバウンドしたがネックラインは越えられず。

個人的には「空売りの急所」だった可能性が高いと思う。


これが下に向かっていくなら時価総額が大きい銘柄だけにナスダックも52週安値を更新する可能性は高まるだろう。

2023年1月7日土曜日

テスラ、商いを伴う包足。少なくとも目先はストロングバイ

 

テスラ日足。

長い長い下げに続いて、中国での値下げのニュース。これで100ドルを割るかと思わされたが一気に切り返して「包み足」で相場を終えた。

見ての通り出来高が最近急増しており、チャート的には「セリングクライマックス」からのリバウンドに入る可能性が極めて高い。


相場が一方向に傾いている時に「窓を開ける」。相場の真っ只中にいると極めて気持ちのいい瞬間だが、それは常にオーバーシュートと隣り合わせでもある。

昨日のように悪材料がでてみんなが悲観的な気持ちがピークになった時こそ「買い戻しの急所」になる時が多い。チャート的にも窓を上げて下げた場合、そこから変わらずに戻るとその時点で「出会線」でリバウンドの日足になるし、昨日のように前日の胴体部分を超えて上昇すると包足でこれも強力なリバウンドの足になる。

自分のポジション方向に窓を開けた時、特に昨日のテスラのようにずっと下がって(上がって)いた方向に窓を開けた時は手仕舞いを入れ、あるいはドテンで買うべきなのだ。とくに変わらずまで戻ったならば。あるいは包足を確認したならば。

月曜日に買いに出ても遅くないと思う。

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これと逆パターンだったのがネクテージ


窓をあけて買い気配になったが、結局変わらずまで下がって出会線になった。


これなんかは、出会線になったのを確認して空売りもちっぱなしにしてみた。あれだけいい材料が出てこれだけ大量の売りを浴びるということは、長期で持っていた機関投資家が材料で尽くしとみて売りに出たんだろう。もう上がる可能性は極めて低くなる。

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僕は上司によくこんなことを言われた。材料が出て上がってるんなら、その値動きについていくのがディーラーの仕事。でもずーっと上がった後に下がって天井をつけた後に、いい材料が出てもその買いを持ち越しにすんな。今更買ってくるやつが上手いと思うか?


と。そう考えるといい材料が出た時必ずしも買いではない。悪いは売り材料が出た時にさらに売り叩くのも正解ではない時がある。


そんなことを改めて考えさせられたテスラの包足とネクステージの出合い線だった。

テスラは買いだと思う、ネクステージは売りだと思う。とりあえずは短期目線だけれども。

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2022年12月18日日曜日

アップル、ラウンドトップ予想。ネックラインを切ったらナスダックごと奈落へ

 アップル週足


こうやって高値を結んだラインが完全に放物線になっていて、現根は今年春頃の安値が作ったネックラインまで下がってきた。出来高が減少していってるところが完全にラウンドトップの特徴で、「売り惜しみ」からの出来高減少と考える。逆に言えばこのネックラインを切っていけば「もうダメだ」とばかりに見切り売りが大きゃなると思う。過去1年半の間に買った人は全員含み損になる。そうなると損きり売りが続くだろう。


問題はアップルが極めて時価総額が大きい銘柄ということ。ナスダック指数への関与は極めて大きいとも言い換えられる。

アップルのネックライン割や52週安値更新とともにナスダックもネックライン割、52周安値更新するんじゃないかな?そんなふうに新天地は考えます。

2022年9月11日日曜日

2022年5月8日日曜日

なんで無人機の形は似てるのか?

 新天地はアマチュア軍事評論家です。なんだそりゃ


このまえ、くだらない話をしてたら「ところで、なんで無人機(大型の無人偵察機や攻撃機ですね)はみんな同じような形してるの?パクリ?」って聞かれた。

これ、「パクリ」ではなくて「同じ目的を考えたら結局同じような形になるんだよね」が正解。

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無人機といえば最近はトルコ製のドローン「バイラクタルTB3」がウクライナでの大活躍もあって一躍名を挙げた。世界中から照会が相次いでいるという。


パッと見てわかるのは「前後に短い機体」「左右に細く長い主翼」である。

例えばアメリカ軍が使うMQ-9「リーパー」も大きさががかなり異なるが同じ文法で作られる。


細く横長な機体。推進はジェットエンジンではなく「旧態依然な」プロペラを後部に。

なぜこうなるかといえば、偵察や飛行のためにカメラやセンサーを機体前部にもっていくと推進力は後ろに持って行かざるをえない。ジェット戦闘機などと違って速度がそれほど重視されない無人機ではジェットエンジンではなくプロペラエンジンで十分、むしろ長時間飛んでいることが重視される無人機では燃費を考えればプロペラエンジンの方が好都合なのだ。


さらに「速度が遅くていい、長時間飛んでいることが大事」という条件が「翼を細く、横長に」形作る。ごく簡単に言うと、翼が横に細く長ければ(強度を考えなければ。強度が保てないと翼が強化のために重くなり本末転倒になる)それだけ少ない推進力で浮力を得られる。沈降率が少ないとかいう。省エネルギーで飛んでいられるのだ。ただし横長の翼は前方からの投影面積が大きく空気抵抗が大きくなっていくので速度を出すには不向きになる。

エンジンを必要としないグライダーがみんな横長の細い翼を持つのもこのため


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逆に、高速を求めれば求めるほど飛行機は縦に細長く、翼の面積は小さくなる。そのような飛行機は「沈降率」が大きくなるので飛び続けるには非常に大きなエンジンが必要になる。速度を出すために大きなエンジンが必要だし、浮力を稼ぎ続けるためにも大出力が必要なのだ。

これを限界まで突き詰めたのがアメリカが保有していた「世界最高速の実用飛行機」の偵察機SR71ブラックバードということになる。


胴体も揚力を発生する「翼の一部」になっている上に本来の主翼は縦長でその翼に一体化された巨大な二つのジェットエンジンがわかるだろうか?。このように最低限の翼面積で縦長の機体を持つことでできるだけ高速度を追求。高速度の追求と、少ない浮力をカバーするために巨大なエンジンを二つ抱え込む設計になっているのだ。こうしてこの機体はマッハ3.3という速度で敵の上空近くを飛んで偵察することを可能にしている。


目的が変われば飛行機の形も変わる。そんな話でした。


日本の自衛隊に大きくたらないものの話

ロシア軍の弱さが報道される。


当初、ロシアは4日もあればウクライナを占領できるとさえ言われていた。実際僕もメルマガでは「必ずロシアはウクライナに侵攻する」と予想するとともに(えっへん)、侵攻は電撃戦で行われ上手くいけば空挺部隊が首都を数十時間で占領し、ウクライナの政府首脳は殺害もしくは逮捕されるだろうと予想した。もしも「電撃戦」という速攻が決まらなくてもロシア軍は18万人もの大軍を用意している。プランBとして戦車による力押しで1ヶ月立たないうちに勝利するだろうとも予想した。


果たして、予想通りロシア軍は首都を空挺部隊で急襲する速攻を仕掛けたもののウクライナ軍は空挺部隊を乗せた大型輸送機を地対空ミサイルで撃墜。ヘリコプターも大量の兵員ごと散った。西側が供与した携帯型対空ミサイルが威力を発揮したと言われる。

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アメリカ始め、多くの専門家はロシアの短期勝利を予想していた。それは「湾岸戦争」「イラク戦争」というロシアが参考にすべきお手本があったからだ。当時アメリカを中心とした多国籍軍は、あらかじめイラクの空港や地対空ミサイルの位置を把握。

ロシア製地対空ミサイルS300


これに対して海上などからトマホークミサイルを発射し撃破を図る。

戦艦ミズーリから発射されるトマホークミサイル。ミズーリは1941年着工(ほぼ同期はあの戦艦大和だ)。昭和天皇が降伏文書調印に訪れた歴史的艦船だが、トマホークを発射する艦艇として湾岸戦争にまで使われた。



さらにステルス攻撃機を含む大量の攻撃機を動員し「スマート爆弾」と言われる精密誘導弾で徹底的にイラクの飛行機に対する攻撃力を奪った。イラクも戦闘機を出して対抗したが、アメリカ軍のF15やF18、高性能空対空ミサイルといった質と量の差に圧倒され数日のうちにイラクは敵の航空機を破壊する能力を失い「制空権」を多国籍軍が奪う。

アメリカ軍F15E


こうして制空権を奪った後には専門の攻撃機を投入したり、最初は対空ミサイルだけを装備していた戦闘機にも空対地ミサイルや誘導爆弾を搭載して敵の戦車や兵員を攻撃する。

アメリカ軍A10



速度が遅く敵の戦闘機には無防備だが、大量の爆弾や対地ミサイルを搭載。機首のガトリング砲は戦車でさえ破壊できる

この時威力を発揮したのが上でも書いた「スマート爆弾」といわれる精密誘導爆弾だった。まるでテレビゲームのような画像で敵を破壊する映像を見せられた人も多いと思う


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ロシア軍には日本を大きく上回るほどの新鋭戦闘機が数多く揃っている。

ロシア軍の戦闘攻撃機Su35。日本のF15Jを大きく上回る性能を備えていると言われる



さらにはトマホークのような巡航ミサイルはないものの、「イスカンデル」と言われる500km先から相手を攻撃できる短距離弾道ミサイルが数千発あると言われていた。

当然ロシアも弾道ミサイルと精密誘導弾でウクライナの空港や地対空ミサイルシステムを破壊し、さらにウクライナのMiG29戦闘機を徹底的に破壊。制空権を握った上で徹底的に空爆を繰り返して地上軍を破壊した上でロシアの戦車部隊を進める二段構えをとると思われた。これなら、最初の電撃戦が失敗しても数週間で首都を含む都市部を複数占領できるだろうと

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ところがロシア軍は制空権の奪取にいまだ至らない。ウクライナ軍が地対空ミサイルS300を隠し、いまだに弾が尽きないのだ(これは秘密裏に西側が対空ミサイルをウクライナに運び入れてることはあるだろう。しかし発射装置を破壊すればいいだけの話なのだ)


これは「ロシアが精密誘導弾をろくに揃えてなかったし、それを有効に扱えるパイロットも不足しているから」なのだ。精密誘導爆弾で敵のミサイルを一撃必殺で攻撃できるからこそ攻撃機は敵の対空ミサイルを攻撃できる。こっちの爆弾は当たらないのに敵の対空ミサイルの上空を飛びたがるパイロットはいない。空軍の指揮者だってそんなアホな状況で貴重な戦闘攻撃機やパイロットを失いたくない。だから敵の対空ミサイルを攻撃できず「制空権を取れない」という悪循環が続く。


(もっともロシアとしてはそのうちウクライナの地対空ミサイルも在庫がつきる、その時に攻撃すればいいやと思っていた節はある。それはNATO側の防空ミサイルシステムS300用の供与で阻止された。NATOは固定翼の航空機以外の供与は無制限に行いつつある)

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要するに「見栄えがする」最新鋭戦闘機の開発に成功し、それを大量に配備することは行った。ところが肝心のパイロットを要請するお金もなければ効果的に対空ミサイルを破壊できる精密誘導爆弾もなかった。世界2位の軍事大国はハリボテだったのだ。

余談だがそれは戦艦大和を作った日本軍の姿にも似る。世界最強の戦艦を作ればアメリカにも勝てる。そんな大和だったが、時代は空母の時代に変わっていく(それを証明したのは皮肉にも真珠湾攻撃だったが)。

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あはははと笑ってすめばいいのだが、日本も全然笑い事ではない。

軽空母導入!とかF35導入!とか威勢のいい話は聞こえてくる。しかし実際には主力戦闘機のF15はおなじF15でも最初期型でかなり性能が劣る。戦車も西側諸国が90年代の旧式車については近代化を進めているのに対し、巨額のお金をかけて10式戦車を導入したが、その性能向上はわずかで、90式戦車の近代化はない。

兵員輸送車はロシアを笑えないポンコツばかり、ドイツではとっくに退役したゲパルト対空戦車とほぼ同性能の87式対空戦車が今も現役を務める。

榴弾砲はアメリカがウクライナに供与しているGPS誘導弾を装備すべきなのだがいまだほとんど導入が進まない。

一般企業ならとっくに経営陣が更迭されるレベルの話だが、どうやら「派閥争い」などで装備の効率的な更新が進まないのだ。このままでは対ロシア・中国で戦闘が行われれば、日本は惨敗を喫するだろう

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というわけで、日本もウクライナ戦争をじっくり見た上で「何がたらないのか」見極める必要がある。誘導爆弾、誘導ミサイル、誘導砲弾、無人機、などかな?GDP2%まで防衛費が拡大されればこれらを購入するはず(馬鹿でなければ。バカでないことを祈る)

これを作ってる会社を買えばいいのだ(突然株の話)


ああ、ミサイル発射装置と榴弾砲を作ってる日本製鋼所だな?とおもったんだが、データ偽装の不祥事起こしやがった(激怒


どうしてくれようか。


2022年3月23日水曜日

みんなで、プーチンの悪口をロシア語で書いてたら、発狂するかも

 ロシアは、自分達に不利なことは検閲してるという。

ロシア語で「ロシア人は人間のクズ」

「プーチンはアルツハイマー」

とかネットで罵りまくったら、なんか本当に発狂するんじゃないだろうか?


などとくだらないことを思う今日この頃。

2022年3月14日月曜日

ウクライナ戦争で下がるEV銘柄。ニッケル急騰で電気自動車コストは1台1000ドル以上高騰?

 ここのところのウクライナ戦争で、「石油」が上がるのはもちろんのこと、ウクライナで全世界の半導体製造向けネオンガスの50%が作られてるからってことでネオンガスが上がったりした。先週は1日でニッケルが2倍の値段になる暴騰。これは中国の生産会社のヘッジ売りをみんなで踏み上げた「仕手戦」まがいの相場だが、それでも売買が行われたのは確か。

あまりの急変動のせいでニッケルの取引が数日中断する異例の事態になっている。

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さた、ニッケルが倍になった日。70%上昇くらいのところでモルガン・スタンレーのEVアナリストはこのままではEVは一台当たりの生産コストが1000ドル増える、と。

何万ドルもするうちの1000ドルという勿れ。自動車はもともとそんなに利幅は多くない。全部の自動車が1000ドルもコストが増加すれば利益の大幅減少につながる。ましてやグロースであるEV銘柄にとって成長率が著しく低下するのは株価にとってとてつもなく大きなハンデになる。

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このためにテスラはもちろん、その他のスタートアップのEVメーカーの株価が軒並み落ちているというわけ。ニッケルやリチウムの値段が落ち着かない限り、EV関連株は売りのいってで間違いないと思う。

NATO介入の可能性は先週よりも大きく上昇したと思う

人々の考えているより、NATO軍がウクライナ戦争に介入する確率は大きくあがったと考えている。

NATOが介入したら第三次世界大戦になる。これはそうかもしれない。しかし「第三次世界大戦になるからNATOは介入しない」これはどうしてそう言い切れるんだ?と思ってる。第三次世界大戦が起こってしまうにしても、ここでNATOが介入しなければ後々取り返しがつかなくなると思えばNATOは実力行使に踏み切ると考える。まあそれでもその確率500%までは行かない、とはおもっている。

NATOが介入する確率が大きくあがったと考える理由は

○ パラリンピックが終わり ロシアもNATOも遠慮することがなくなったこと。

○ ロシアが化学兵器など大量破壊兵器を使う可能性が高くなった こと。大量破壊兵器を使えば、ほぼNATO軍のストッパーはなくなる

○ アメリカの世論 などが「開戦を支持する」方向にから向き始めたこと。絶対に開戦しない、だったドイツでさえ、開戦やむなしの機運が高まりつつある。

○不利な状況にもかかわらず死闘を繰り広げる ウクライナに対する「判官贔屓」というか強い共感 がNATO軍の中にあるらしいこと。他の小国にとっても明日は我が身という共感が強い。 理屈ではなく心情で参戦したいと思う心理が高まっている。

○ロシアがウクライナとポーランドの国境近くまで弾道ミサイルと巡航ミサイルを30発打ち込んだこと。ポーランドにとってはもはや「他人事ではない」と感じただろう。 ロシアがおこなったこの「脅迫まがいのミサイル攻撃」は牽制効果よりもポーランドに「坐していてもロシアがその気になれば進行してくる」という現実を見せてしまった逆効果が強かったと思われる

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などのことから、 常にいつNATO側が参戦してもおかしくない、参戦する確率は先週とは比較にならないほどあがったと考えるべきだと思ってる。

もしもNATOが参戦すれば事実上の第三次世界大戦と捉える向きもいてパニックは免れまい。最大級のパニックが起こるだろう。あくまで一般論だが。

そしてあくまで一般論だが行き過ぎることによってその反動も大きいんじゃないかな。

一般論が続くけど「下で売り叩くこと、上で焦って買わされること」。これだけは避けたいね。

新天地の株式投資日記という有料メルマガをやってます

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同じく2021年サマーアワード総合大賞受賞

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2022年1月17日月曜日

エヌビディアのネックライン。AMDも似たチャート。ここ維持できないなら半導体は総崩れでしょ。


 エヌビディア日足。ご存じ世界的な「グラフィックチップ」のメーカー。現在はクラウドなどサーバー向けのメインプロセッサなどにも進出。インテルなどに代わる地位を狙う。ソフトバンクからアーム社の株買収を目論んでいるが難航中。

10月からの上昇を支えた上昇トレンドを12月に割り込んでる。そして11月に天井つけてからの加工トレンドが上値を抑える。この三角保合を下に抜けた。

そして下降トレンドと12月に作った「ネックライン」で形成する「ディセンディングトライアングル」を下に抜けつつあるようにも見える(絶対ではありません。個人的な主観です0


半導体全体の相場に与える影響も大きい。半導体株をやる人間は毎日必ずチェックすべきチャートかなと思う。


ついでにAMD(ご存じインテル互換チップ大手。微細化競争でインテルに先行しサーバーでシェア拡大中)チャート


エヌビディアほどは明確ではないけど、やはりディセンディングトライアングルに見えます。

ここを下抜けするようならこれも「半導体の終わりの始まり」かと。

1月終わりに半導体が崩れていくなら1周回ってみずほのアナリストさんあたりが予想していたスケジュールがやっぱりあたりだったことになる。古くからの参加者ならITバブルの時のエレクが崩れた大昔の相場を思い出すかな。インテルの決算がきっかけだったか。。。



2022年1月16日日曜日

ナスダックは25週移動平均線を割り込む

 ナスダックの週足です






パンデミック後の株価反発が始まってから、ナスダックは何度も下げるたびに25週移動平均線をサポートラインにして上昇を続けてきたといえる。ところがその上値を結ぶラインは放物線を描き「ラウンドトップ」のようにも見える。出来高も減少傾向にあるのが「ラウンドトップ」の特徴の一つ(売り方も買い方も値段を動かしたくないために売買が減る)。

この辺、移動平均が下向いたり、25週移動平均線を回復できない場合はトレンド変換の可能性が高くなるかな。

2022年1月2日日曜日

おまけ。なんでNY市場は今年の元旦の代休がなかったの?

 新天地、去年2021年のNYの取引は30日までだと勘違いしてました。

アメリカは市場が休みになる「休日」が日本より大幅に少ないです。代わりに?土曜日が休日の場合は前日の金曜日が代休として休場になることがNYSEの規則などで決まっています。

だから、「休日」である元旦1月1日が土曜日なので、前日の12月31日の金曜日が「代休」で休場日になると思い込んでたんですね。

(例えば去年は12月25日のクリスマスが土曜日なので、金曜日が代休として休場になっている)

アメリカのお役所なんかも今年は12月31日を休日にしてるところが基本です。


ところが。今年も例年通り31日まで取引は行われました。なんでか?

NYSEの取引規則7.2(休日)がこういうふうに定めているから。

土曜日が祝日の場合は前の金曜日は営業を行わない

ただし「月次または年次の会計期間の終了など特別なビジネス条件が存在する場合を除く」


つまり、月末が金曜日の場合、よく1日が休日でかつ土曜日であっても代休にならない、という決まりなんですね。いまとなってはこの措置になんの意味があるのか若干意味不明ではあるんだけれども規則は規則。このため、確率論的には7年に一回は元日の代休がないことになります。(日曜が元日の場合は、翌月曜1月2日が代休になる)

不思議な豆知識でした。

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もっとも、稼ぐディーラーとかファンドマネージャーは12月20日から1月10日くらいまで長期休暇とってるからあんまり関係ないかもだけどね(ひがみ

まぐまぐ!moneyvoiceのトップ記事に、僕の書いた記事が掲載されています

 新天地はまぐまぐ!でメルマガを書いています。

さて、まぐまぐ!のサイトにはマネーボイスというコーナーがあるのですが、そこのトップ記事に僕が書いたNYダウについての考察記事が掲載されました。

今後について、チャーチストとしての僕の基本的な戦略と数年前に起きた量的金融縮小局面で先輩が解説してくれた話を今回のNYダウに当てはめて書いてみました。ぜひ読んでいただければ。

後半は有料記事になるのですが、前半だけでも「ああこういう視点があるのか。言われてみればその通り」と思っていただけるかと。某トップディーラーの考え方が元になってる話なので。

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12月FOMC後、なぜNYダウは「意外な反発」を見せたか

昨年最後、2021年12月のFOMCでは注目すべき点が2点あった。

一つは量的金融緩和(FRBが債券などを市場から買い続けてきた)金額縮小の速度を2倍に大幅に早めたこと。これで量的緩和は3月半ばに終了する。量的緩和の縮小開始から緩和終了までの期間4ヶ月半は過去最短で、FRBが緩和終了をかなり急いでいることが分かる。

・・・・・・・・続きはマネーボイスで

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

僕がブログ書き出したのがITバブルがきっかけだったので25年目に入るっていうあたりですか。思えば長く続けてきたものです。ここに引っ越したのが2008年だからそれから数えても14年目かあ。

さて、去年はここのブログはさておき、有料のメルマガを始める、という僕にとってもエポックメイキングな年でした。おかげさまでたくさんの方に購読していただき感謝に絶えません。

まぐまぐ!でも夏にまぐまぐ!サマーアワードで「総合大賞」を。年末には年間大賞のなかでメディア賞マネーボイス部門のなかで一位をいただきました。まさに皆様に読んでいただいた結果だと思っております。

今後ともブログと「新天地の株式投資日記」というメルマガ (まぐまぐで配信してます。月5500円(消費税込)。初月は月末まで無料ですので一度ぜひお試しくださいm(_ _)m)よろしくお願いします。

メルマガは月に複数回売買されるような方には必ず値段以上の助けになってくれると自負しています。よろしくお願いします。

2021年12月24日金曜日

アナリストリポートは会社名じゃなくて人を見て

株価に大きな影響を与えるアナリストリポート。いつも書く話。

どうしても「証券会社」の名前に目がいくけど、それよりも「誰が書いたのか」が問題なのだ。僕らはその人の考え方やり方、目に見える過去の実績を知っておくべきなのだ。


例えば楽天証券の今中アナリストが半導体関連株について話せば「その影響はかなり大きいし、当たる確率高い」。なぜかと言えば今まで当たってきたしみんなその実績を知っているから。レーザテックの上昇を的中させたりしてきた。みんなが常に注目してるし今後も当たる蓋然性が高い。

一方で名のある外資系のリポートでも???というものも多い。

ちょっとややこしくなるけど、数年前にヨーロッパで「取引手数料は内容を明確にしなさい」ってなルールができた。これに寄って「アナリストレポート」込みで売買手数料を取るのが難しくなった。どうしてもアナリストへの給料が減る。アナリストの数も減るし、優秀なアナリストは「セルサイド」と言われる証券会社の所属から「バイサイド」といわれるお金を運用する側、金融機関やファンドなどに移っていってしまった。

それでもまだ、今は、優秀な人もセルサイドに存在はする。

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昨日、エーザイ株が大きく下げた。 期待のアルツハイマー新薬アデュカヌマブが厚生労働省の薬事審議会で承認を見送られたからだ

参考エーザイ日足

この株はアメリカでアデュカヌマブの限定承認が降りたことで6月にもの凄く価格が上がった。各社のアナリストはこぞって目標株価を上方修正した。しかし、大和証券の薬品株のトップアナリスト、橋口 氏だけは「アデュカヌマブへの過度な期待はいずれ後退する。株価に割高感が出るだろう」 と分析した。

当時のブルームバーグの記事

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-10/QUFBA7DWX2PU01


他のアナリストが会社側の楽観的な見通しだけに従って目標株価を大きくあげたのに対して、橋口さんだけはエーザイの目標株価を下げるという真逆の評価をした。 

言い方は変だけど、みんなが本命扱いした馬を、一人だけ無印にするような。よほど取材や検証を重ねないとできない結論。「おまえの予測と違ってすごく上がったじゃないか」と言われる恐怖感だってあるはず(みんなと同じ結論ならそれは和らぐが)レポートを出したときは10000円を超える株価になっていたのだ。そこに半額近い目標株価を提示した。

でも半年経って「一人だけ見事にほぼ的中」させた。ぐぅのねも出ない。

こういう「誰がどうやって当てたのか」を記録・記憶しておくべきなのだ。次にまた橋口さんが出すレポートは当然重要性を増してくるよね。

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余談

昨日は東海東京の石野さんがソニーの目標株価を出してきた(既報)。「ソニー分析の第一人者」「エレキの予想実績」からは注目されると思う。当たるか外れるかは別にして。

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というような話をメルマガで書いています。

まぐまぐ!で新天地の株式投資日記(月額5500円)です。

すこし高いという話もありますが、株を毎月売買されるような方には、十分見合うと思っています。デイトレーダーさんやディーラーさん、株の営業さんの読者の方もいます。

その他、毎日アメリカ株と日本株について自分が売買しながら収集したその日の相場雑感を毎日更新しています。

最初の月は月末までは無料になります。お試しいただければ。

2021年12月14日火曜日

新天地の株式投資日記(有料メルマガ)がまぐまぐ!でメディア賞マネーボイス部門1位をいただきました。

 まぐまぐ!で、「新天地の株式投資日記」という有料メルマガをほぼ毎日発行しています。内容は日米の相場雑感(投資概況の個人主観のもの)と相場に関わる知識です。


今回、まぐまぐ!年間大賞の「メディア賞マネーボイス部門」で映えある第1位をいただきました。夏のサマーアワード2021の大賞に続く受賞で、ひとえに読者の皆様からの応援によるものです。


マネーボイス賞をいただいたことで、よりモチベーションも高まるし、信用度も増したかなと。デイトレーダーさんや少数ですがディーラーさんにもご愛顧いただいてます。特に月に複数回以上売買するような人に損をさせないつもりで書いています。


月額税込5500円となっていますが、初月は月末までお試し無料で読んでいただけますので是非、お試しいただければと思います。



2021年12月2日木曜日

アメリカ株は天井つけたんだと思う

 アメリカ株は「オミクロン株」患者発生で大きな下げ。あとセールスフォースの爆下げもあったか。


昨日は当然消費関連株や景気循環も売られたんだが、それ以上に目立ったのが「夢を買う」銘柄の下げ。売上に比べて時価総額が大きい銘柄、成長性やブランド、話題性を買っている銘柄が目立って下げたのだ。


というとかっこいいけど「バブルがハゲ始めた」とも言えると思う。2000年は政策金利が上昇したあと株価が急速に崩壊した。いまはまだ政策金利は上昇していないけど「バブル成分」が溶け始めている。

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225は下げが急だっただけに、ここを売り叩くのはリスクは大きい。しかし、こっから戻る場面があるならば大きな下げが起こりやすくなる。そんなふうに予測しています。