2017年12月27日水曜日

空母な話。

年末に突如、空母な話が出てる。一般教養としての空母の話。

空母とは。「航空母艦」の略。飛行機を乗せた船ってことね。いわば海を移動する空港。その歴史は古いのだが、戦争の歴史に主役として登場するのは「真珠湾攻撃」ということになる。

それまで、船による戦争は「戦艦」を中心とした船による大砲の打ち合い、あるいは大砲による対地攻撃が中心だった。空母は存在したが、まだ飛行機が使える武器も貧弱だっったこともあり、一つの艦隊に少ない空母が滞空防衛につくような補助的なものだった。


しかし。空母には明らかな利点が一つあった。大砲の射程距離は50km程しかないのに対し、飛行機は数百キロ先まで飛んでいって帰ってこれる。つまり、艦隊同士で戦えば、敵の射程距離の外から一方的に攻撃することが出来る。一隻あたりの攻撃力(爆弾、魚雷投下力)が少ないなら、空母を集中運用して(5隻とか6隻とか)それを主力とした「機動部隊」を作れば良いんじゃね?というのが当時の頭脳を集めた日本軍の答えだった。真珠湾攻撃に始まる太平洋戦争緒戦でこの作戦は大当たりする。



しかし、アメリカも馬鹿ではない。空母の有効性に気がついたアメリカはバンバン空母を建造し、艦載機を量産した。そしてミッドウェー開戦で史上初の空母艦隊同士の大規模海戦でアメリカが大勝利をおさめると主力の空母艦隊を失った日本軍は一気に敗戦に向かうことになる。
こうして「空母」が「戦艦の時代」を終わらせたのだ。

(閑話休題。アメリカ軍は「週刊空母」と言われるほど、より小型の空母を沢山作った。勿論工業力もあるわけだが、これには「油圧カタパルト」によって飛行機を射出する技術が大きかった。これによってスピードの出ない小さな空母でも飛行機を飛ばすことが出来るようになり、これができない日本軍との差を更に広げていった)
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じゃあ世界中の国が空母を持ったかというと、そうではなかった。それは「飛行機がジェット化、大型化」していったことも大きかった。プロペラ機に比べて大きく重いジェット機を搭載、運用するには「より大きい」船、そして飛行機を「離陸させる」技術、が必要になってしまったのである。

たとえ空母が作れても、飛行機の性能が悪ければ意味はない。最新の戦闘機や攻撃機を搭載できなければ空母を作る意味がないのだ。

これを解決したのがアメリカだった。
油圧ではなく、蒸気を使って飛行機を射出する蒸気カタパルトを実用化したのだ。(この技術はいまだアメリカ以外実用化していない)


アメリカは330mという軍艦としてはかなり大きな船、そして蒸気の力で一気に加速させることで現代の大きくて重いジェット機を船に離発着させることに成功したのである。
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一方、イギリスやソ連は考えた。「垂直に離発着」できる戦闘機があれば、すごく大きくて高い(アメリカの正規空母は船だけで5000億円以上する)、カタパルトを備えた船は必要ないんじゃね?

そしてイギリスは「ハリアー」、ソ連は「フォージャー」を開発する。

イギリス軍が開発したハリアー。エンジン噴射ノズルを下方に動かすことで垂直離着陸を可能にした。


旧ソ連が開発した「フォージャー」可変ノズルの開発ができなかったフォージャーは垂直離陸用のエンジンを別に搭載。その為ハリアーに比べると性能はかなり劣ったという。。

こうして、アメリカの正規空母よりも小さい、さらにカタパルトのない「軽空母」が開発される。
イギリスはインビンシブル級、ソ連はキエフ級である。これらが近代的な意味での軽空母の先駆者と言っていいでしょうね。
イギリスのインビンシブル級軽空母。



旧ソ連のキエフ級軽空母。こちらは純粋に空母というより「半分は戦闘艦」。対艦ミサイルなど自衛以外の攻撃兵器も積んでいます。非常にユニークな船です。
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イギリスは更に考えました。何も「無理に垂直に飛び上がる必要はないよね」
垂直に飛び上がるには燃料を余分に消費します。その分兵器も積めない、行動半径が狭くなる。
さらに後にハリアーは翼を大きくして兵装をたくさん詰めるように改良されるのですが、翼が大きくなるとその抵抗で更に垂直に飛び立つには抵抗が増えてしまう。。。


しかし、ハリアーは可変ノズルでエンジンを斜め下方向に噴射することができます。こうすることで「垂直ではなく、短距離滑走で」離陸できる。そうすれば燃料消費を押さえてフル装備で飛び立つことが出来る。

更に、船の甲板(滑走路に当たる)を斜めに角度をつければより飛び立ちやすくない?いわゆるスキージャンプの設置です。
先端が上向きになることでより効果的に発艦できます。大発明といっていいでしょうね
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さて、そんな軽空母ですがアメリカ軍の正規空母が60機以上の正規の戦闘機を搭載する「動く軍事拠点」なのに対し、インビンシブルなどはせいぜい10数のハリアーを搭載するだけ。
ハリアーは超音速も出ませんし、その性能は未知数。軽空母の戦力はどれほどなのか?疑問が持たれていたのは確かです。

しかし、その優位性をまざまざと見せつけたのがフォークランド紛争でした。
悪天候でも運用可能なハリアーはとても高い稼働率を見せたのです。
アルゼンチンは、本土防空のためにミラージュ戦闘機をフォークランドには最初派遣しなかったため、敵が弱かったこともあり、空中戦では23機を撃墜し被撃墜はゼロ。
しかし地対空ミサイルで撃墜が2機、事故で2機が失われるなど、損耗率もかなり高くなりました。
構造上、速度が出ない上に赤外線ミサイルに攻撃されやすいという欠点も暴露されたんですな
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こうして、短距離離陸、垂直着陸機をつかった軽空母の有用性、さらにハリアーの欠点が分かったアメリカ軍は、次の垂直離着陸機の開発に進みます。

それが「F35B」です。
F35は普通に離着陸するF35A,垂直離着陸ができるF35B,正規空母でカタパルトで射出出来る艦載機であるF35Cと三タイプがまとめて開発されることになりました。

米軍はすでにF22という最強の戦闘機を持っていますが、これはものすごく高価なのですべてF22で賄うには高く付き、機数が制限されてします。また艦載機でも垂直離陸機でもありません

そこでアメリカ空軍はF15の後継としてはF22,値段の安くて機数が多かったF16の後継としてF35A,を開発し配備する。アメリカ海兵隊はF35BをAV8(アメリカ版のハリアーの改良型)の後継に。海軍はF14やF18が担ってきた役割をF35Cに交代していこうと。そしてまとめて開発することで開発コストや運用コストを下げようというわけです。
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F35Bの特徴的な写真。エンジンを下向きに噴射することで垂直離着陸を可能にしています。
さらに写真ではわかりにくいですが、機体中央前方には「リフトファン」がついていて機体を情報に押し上げる風を送っています。

F35シリーズ自体がステルス機である上に、ハリアーの戦訓で様々な改良をえて撃墜や損耗が少ない機体になったと言われています。さらに当然時代が進化しており、兵装もハリアーより遥かに強力になり、航続距離も増加。味方には頼もしく、相手には厄介。
次世代機ならともかく、F15やF16、それらのクラスの飛行機で相対するのはステルスであることなどを勘案するとかなりきついでしょう。
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日本もこれを買えば?というのが今回の報道。
F35Bならいずもなどを改良した船は勿論、地上の短い滑走路からも飛び立つことができます。
これを中国との対峙に使うのはありかも?

さらにいずもを「空母」として運用するのは正直無理はありますが、載せて離発着させることは可能でしょう。ますは実績というか既成事実を作ることで将来的にF35Bの運用をまともに考えた
船の建造も出来るでしょうし、そのときに「経験がある」というのは強みになる。作ったときに誰も経験者いないんで運用できません、ということは避けれるから。

さらに法律議論を「なし崩しにする」という大きな戦力でもあるでしょうね
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いずも
自衛隊はヘリ搭載護衛艦としています。
しかしその大きさや格納庫の作りなどから「F35B」を全く考えてないこともないよね、と言われてきました。しかし、じゃあF35だけを考えているかというとそうでもない。
スキージャンプもついてないし、甲板がジェット熱に耐えるようにもなってない。
空母としての設備も不足あるし、兵装(機関銃とか)も空母運用を念頭にしてないと思われるところも多い。

F35Bを買うにせよ、アメリカ軍のを離発着させるにせよ、スキージャンプの設置は必ずしも必要ではありません。しかし甲板の耐熱などは必要と言われてるそうです。さらに兵装を一部変更したり(機銃が味方の飛行機を撃墜しない位置にとか)。
飛行機を運用するなら管制塔の設備や人員も見直さないと。。。

将来的によりF35B運用を考えた船を複数隻建造する、これが海上自衛隊の悲願なんだと僕は考えます。。

銘柄、思いつかないんだけどw(新天地にて、は株式日記の時もあります)



2017年12月25日月曜日

ホンダジェットのDNAはF1に生きるか?

ホンダは来季、新しいチームでF1に参戦する。

ところで今年ホンダが苦労したのがターボやエネルギー回生装置からのジョイント部。
ここが壊れることで信頼性を大きく損ねてきた。

今までだったらお手上げだったのだが、そこはホンダ。社内のあらゆる知恵を借りてこい、ということで白羽の矢が立たのがホンダの飛行機部門。つまりジェットエンジンを作っている部門から技術や知恵を持ってきたのだという。

なるほど、ジェットエンジンは自動車用エンジンよりも高い精度や耐久性を要求される。
これが上手く行けばホンダの組織としての柔軟性や総合力が賞賛されることになるけれど・・・

来季のエンジンは今年のエンジンからコンセプトを大きくは替えずに熟成させたものになる。
失敗する確率は低くなるが「一発逆転大ホームラン」はない。

地道に壊れず、しかもそこからどれだけのPOWER(熱効率と言ってもいい)を絞り出せるのか。
本当に真価が問われますね。

成功すれば「ホンダジェットすげー」ということになるし、ジェットエンジンを作らせたことになる本田宗一郎の偉大な遺産をいかしたということになるでしょう。

武豊の意地と言うか想いというか。

有馬記念は武豊が騎乗するキタサンブラックが優勝。武豊はこれで有馬記念3勝目。
天皇賞とか勝ちまくっている武豊にしては「意外に少ない」。なにせ数ある名馬で有馬記念に参戦している武豊なのに。

これは諸説あっておそらく、有馬記念に出てくる名馬でも、シーズン最終戦は疲れていて負けることもある、なのかもしれんね。

一方で、有馬記念3勝は、伝説の奇跡のオグリキャップ復活のテン乗り(一度だけ騎乗すること)での引退レース、ディープインパクトの引退レース(その前年はグリグリの一番人気で敗北)、そしてキタサンブラックは去年負けて今年一着で引退。

すべて引退レースに華を添えたということでイカにも武豊らしい、か。
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一般的にはあんまり話題にならなかったけど、今年の有馬記念の日、武豊は有馬記念以外のすべてのレースの騎乗を断って有馬記念の一レース、一発にかけた。本拠地の関西を離れてわざわざ中山まで出かけて、にも関わらず有馬記念以外の騎乗をすべて断ったんである。おそらく、武豊の競馬人生でも初めてではないか。他の騎手でも殆ど聞いたことない。むしろ頼み込んで他のレース煮物乗りたい、というのが通常ではないか?

武豊ほどのジョッキーが「空いている」なら多くの関係者が騎乗を依頼するだろう。しかし武豊はそれをあえてすべて断って(断るのだって頭を下げなければいけないんだ)有馬記念のただ一鞍に備えた。
本来、当日のレースに騎乗することで「ああ今日はここが走りやすそう」とか芝の状態を知ることも出来る。実際いままで武豊はそうしてきた。先日の天皇賞だって、レースに乗ったことで馬場状態を把握し勝利につなげた。

しかし。今回はあえてそれをせずに本番に備えた。

今年、武豊は怪我をして、ずーっとコンビを組んできた馬を「降ろされる」という屈辱も味わった

母親にも騎乗し、手塩にかけてG1戦線を戦ってきた馬を「降ろされた」のだ。
先代の伊藤雄二調教師の頃からの縁の深い馬を。
武豊にも思うところはあったろう。怪我があって万全な体調ではなかったのかもしれん。
そこで有馬記念は体力を温存し、集中する方針にしたのだろう。異例中の異例な臨戦。

一方、北島オーナーは一度武豊に騎乗を依頼してからはすべてを任せ、今回も武豊にすべてを託した。騎手冥利に尽きると行っても良いのではないか。
自分なら「一回しか乗らない」ジョッキーに一番人気の馬を任せるのは躊躇されるお話だと思うのだ。
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キタサンブラックは年齢とともにスタートでやや遅れる悪癖も見せたが、今回は完璧なスタートで飛び出るとまずスローにペースを落としペースを支配すると向正面からジリジリペースアップ。ラスト600メートルで一番の足を使って一旦引き離しそのままロングスパートに持ち込むという「長くいい足を使える」この馬ならではの長所を活かし切って圧勝した。

大げさでなく「1m1mを大事に乗った」武豊の完璧な騎乗だったと思う。

勝負に浪花節は似合う。少しでも勝率を高めようとドライに騎手を変更するのも競馬なら、「これと決めたなら」どっしり構えてすべてを任せる男意気も競馬だと思うのだ
だからこそ、中山競馬場に10万人も集まったのだ。

中山競馬場の10万人って言ったら、府中競馬場の20万人超えとかそういう人口密度でっせ。w
昨日の電車はこんでただろうなあ\(^o^)

年末のレースで10万人も集めてしまう競馬なんて世界中どこ探してもないもんね。