2024年5月27日月曜日

相場雑感5月20日から5月24日まで


東京市場2024年5月20日(月)

TOPIX2768+22 (+0.82%)NK225 39069+282(+0.73%)



日本国債3年利回り日足 3年と10年の利回りを比べてもらえばわかる通り、11月と今とで比較するとより政策金利に連動性が高いとされる3年国債の方が、10年国債よりも利回りの上昇が大きいことがわかる。 両方とも債券が売られた上で利回り格差が縮小するベアラットニングが 進行していることになる。 ベアフラットニングが進行すると中長期で景気にはあまり良くない影響があるとされ、気になるところではある。


ベアフラットニング より短期の方が金利上昇が大きい(債券価格は下落)


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20日の東京市場は静かによりついた後、 午前中に600円ほどあげる大きな値動きとなった。 しかし11時前からは利益確定の売りに押されて上昇幅を半分ほどに失う結果となった。

中東情勢を気にしたというなら朝から売られたはずでやはり無理はあるか。22日のエヌビディアの決算が気になると言う方がまだ納得できるけど、それなら朝あんなに高い理由はやっぱり説明できない。

相場が始まる前に、イランの大統領(イランの場合は宗教の最高指導者がいるためにナンバーツーと言うような扱いになるだろうか)がヘリコプター搭乗中に搭乗機が墜落したと言う報道があり緊張感高まった。 もしもこれがイランの敵国によるテロ攻撃だったとすると中東問題が一気に悪化する可能性があった。 しかしながらかなり早い段階で単独の事故だったと言う見方が広まり相場を動かす には至らず。

逆に、 特にアメリカなどに比べて株価がもたついているとの比較感から日本の先物を買う動きが出たと言う指摘もあった。 TOWAが 年初来高値をつけるなど人工知能期待(データサーバー期待)からHBMに絡んだ銘柄を買う動きなど 相場を押し上げた 。 一方でARMを傘下に持つ ソフトバンクグループが先幅を広げるなど利益確定の売りも出ていたと見られる。 任天堂など一旦決算で売られた後見直し買いで大きく値段を戻した株が再び売られたのも今日の特徴だろうか。

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北海道電力が8.0%の上昇。原子力関連株とされる日本製鋼所が5.7%の上昇。 日本政府が積極的に半導体工場を九州と北海道に誘致していることで大量の電気を使う思惑から北海道電力と九州電力の上昇が続いている。データセンター誘致が進むことも電力消費が増える期待に繋がる。

最先端半導体を輸出し、巨大なAIデータセンターを国内に誘致すると言うことは、すなわち「電気を輸出する」と言うこと。戦後すぐの日本は鉄鋼生産と石炭生産に力を入れる「傾斜生産方式」をとったわけだが、令和の傾斜生産は半導体とデータセンター。ならば鉄鋼生産を図るために石炭に力が入れられたように、データセンターや半導体工場を誘致するならいずれ電力網の整備や原子力発電所の再開が必要という連想ゲームが働いている。

関連した電気工事銘柄も強いし、このまま電力需要が続けば原子力発電所の再稼働も必要になってくると言う見込み。電線株の一部も買われた格好


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半導体はまちまち。

22日のエヌビディアの決算が気になるとの声が出ている。

売買代金トップはソシオネクストこれが6.6%の上昇となった。しかしながらレーザーテックは0.37%の上昇、エレクトロンは0.7%の上昇にとどまったし、ディスコは逆に0.6%の下落になっている。相場が1時600円高した割りには半導体全面高にはならなかった。 この辺はエヌビディアの決算を気にしてポジションを傾けにくい流れにはなったのだろう。

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売買代金が集まったのはメガバンク。 三菱UFJが0.6%の上昇、三井住友1.5%の上昇。みずほ銀行は3.1%の上昇となって高値を抜いてきた。東京海上が1%上昇するなど損保株も総じて高かった。

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その他本田が2.5%上昇、楽天が2.5%上昇、SMCが2.1%の上昇といったところが目立つ。

イラン大統領遭難(かなりの確率で死亡したと見られる) と言うこともあって原油関連株が上昇。資源関連株は総じて高い流れになっている。また先週末の 中国の上海コンテナ運賃指数等が大きく上昇したこともあって海運株が買われている。

INPEX4.2%上昇。住友金属鉱山が7.7%の大幅上昇。三井物産や三菱商事など海外に資源権益をもつ大手商社も高く引けている

このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



NY2024年5月20日(月)

S&P500  5308+4(+0.09%)NYダウ39806ー196(ー0.49%)

NASDAQ16794+108(+0.65%)

アメリカ国債10年利回り日足 インフレをにらんでFRB理事がタカ派的な発言を行ったことが金利上昇傾向に繋がっている




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20日のアメリカ市場は機関投資家がベンチマークとするS&P500がほとんど変わらずの終値。 ニューヨークダウがマイナス 、ナスダック指数はプラスとなるまちまちの展開で取引を終えている。 ナスダックは高値 を更新。

JPモルガンCEOダイモンが 「今の価格で大量に自社株買いを行うつもりはない」 と発言した事が失望(ダイモンが今の株価を高いと考えていると受け止められたか)売りを呼んで下げた事がダウには影響した。 ダイモンはまた「自分の引退は5年先ではない(もっと短い)」と発言した事も先々への懸念 に繋がったとみられる。 JPモルガンはニューヨークダウ採用銘柄なのでダウには打撃は大きかった。

連想で他の大手銀行株にも売りが出た。これが指数を抑える原因になったと見られる。銀行株の影響が少ないナスダックがプラスになっているのもこの辺の流れ。

ダイモンは去年の地銀の連鎖倒産危機に当たってはイエレン財務長官やパウエルFRB議長と緊密な連携をとって事を収めた実績もある。彼がいよいよ表舞台を去るときが来たと。

その他、マクドナルドやホームデポ、コカコーラといった個人消費関連が下げている。インフレに弱いとされるユナイテッドヘルスグループやJohnson & Johnsonなどのディフェンシブ銘柄が下落したこともニューヨークダウには響いた。 一方でダウで言えばキャタピラーが1.8%の上昇、ボーイングが0.9%の上昇など景気循環株はしっかり。ダウ を下げしぶらせる結果になっている。 

市場は 昨日のところは 、 物価上昇は強いが その分景気が強い。 と言う判断で銘柄入れ替えの売買を行った形になっている。

またバリュー株から成長株に資金を移す流れもあった。Microsoft等が高く、下でも書くけど半導体指数ソックスは大きな上昇。

なお昨日はジェファーソンやバーと二人のFed関係者が「4月までの指標は利下げのために十分なインフレ抑制を示していない」との趣旨の発言。 これが金利上昇に繋がった面がある。昨日の所の上記の個人消費やディフェンシブの下げ(これらは物価上昇には弱いとされる)、景気敏感株の上げにはこの発言も効いていたのだろう。 https://finance.yahoo.com/news/two-fed-governors-see-holding-rates-higher-for-longer-amid-slow-moving-inflation-150208347.html

LMEの銅価格が1トン=11000ドルを突破したことも「景気は良いけどインフレ懸念」に繋がった面がある



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22日に決算を控えたエヌビディアには決算期待もあって買い注文が流入。出来高もかなり膨らんで2.5%高。これがナスダックを押し上げている。 スーパーマイクロコンピュータやブロードコム、パロアルト、 マイクロンなどが上昇したこともナスダックにはプラス。



SOXは 丸坊主に近いろうそく足で取引を終えた。



クアルコムは microsoftの パソコンに通信半導体が搭載されたニュースが材料になっている。今までは主にスマホ向けのスナップドラゴンが主力の商品だったが、今後PCに通信 半導体が組み込まれて売れるのではないかと言う期待感が株価上昇につながった。



一方でいわゆるマグニフィセントセブンはまちまち。テスラが1.4%下落Amazonとメタがそれぞれ0.6%下落したことが指数の足を引っ張っている。ここのところ半導体株にも影響与えているデルテクノロジーズが下げていて心理的な影響はあったか。

その他昨日は仮想通貨関連株が高い日。 マラソンデジタルが14%の上昇。

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個人投資家はいわゆるミーム株と呼ばれる 値動きの激しい銘柄に資金を集めた。先週から激しい動きが続いているファラデーフューチャーインテリジェンスエレクトロニックは1.8ドルと言うとても低い値段もあって、74%の大きな上昇。昨日に関してはゲームストップが4.2%の上昇になるなど ミーム株は高い1日ではあった。

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新聞でも報道される通り、ニューカレドニアの報道でニッケル価格が高騰しているわけだが、 フリーポートマクモランが 1.1%の上昇。ニューモントが 1.6%の上昇。クリーブランド クリフが1.1%の上昇と現地の情勢を見ながら思惑で神経質な上下動が続いている。



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連日の上昇が続いているノババックスが13.7%上昇。ロビンフッドも業績発表依頼しっかりで3.7%の上昇で取引をした。

ヒムズ&ハーズ ヘルスはGLPー1受容体作動薬のリモートでの注射を可能とする減量薬プログラムを追加。これが株価急上昇につながっている。27%の上昇だった。

このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



東京市場 2024年5月21日(火)

TOPIX2759ー8 (ー0.30%)NK225 38946ー122(ー0.31%)




 

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東京市場は終わってみれば下げて取引を終了している。月曜日のアメリカ市場が半導体上昇となった流れを受けて日本でも朝方は半導体が買われたものの、「先週の写真相場のように高く始まると利益確定の売り」が頭を抑えた。

指数も下がり方、売られ方から保険会社の売りが出ているのではないか?と言う観測(各社が政策保有株の売却を前倒しで行うことなどを打ち出した直後だけに)、10年金利が1%近くまで上昇したことを嫌った動き、さらには エヌビディアの決算を控えていること。これらが利益確定が売りにつながったと見られる。金利上昇を嫌って不動産等が売られたり、半導体に絡む精密や高成長銘柄など高PER銘柄が金利上昇の悪影響を受けたと見られる。

政策保有株については、東京海上が6000億円、これを3年間で半分に、 6年間で0にすると発表。MS & ADも6750億円を有する政策保有株を6年間で0にすると発表。SOMPOも 2000億円の政策保有株を7年間で0にすると発表。この発表直後だけに、今の高いところで政策保有株を売ってきてるのではないか?と言う観測が強まる結果になった 。MS& ADの「6年間の前半にできるだけ前倒しで売却を進めたい」と言うコメントも売り観測に拍車をかけている

日経平均、TOPIXともに9時15分ぐらいから一直線に下げていて 、 おそらく先物をプログラムで売った大口がいるのだろう。 これも可能性として「保険会社の政策保有株の売却ではないか」 と言う観測を誘っている。(多数小口ならこんなにきれいに先物下がらないからね。少数大口がまとまった数をまず先物売りで出してきたと観測された。)


他方、金利上昇の影響をもろに受けたのが東証グロース250。カバーなどがまとまった出来高で下げている。


こちらの指数も日中足を見ればわかるように一直線の下げ。まとまった売り物が出たのではないかと観測されている。


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ここに来て半導体株の動きが、でバラバラになっているのが面白いところ。レーザーテックはほぼ変わらず(ただし高値を更新している)。ディスコが2.6%上昇アドバンテストが1.5%上昇。一方でソシオネクストは3.7%下落、TOWAは 大陰線で4%の下落。市場では、HBMと呼ばれる高帯域メモリー(具体的には何層もシリコンを積層して作られるメモリ。それをLogicチップと亀のようにくっつけて積み合わせて使う。シリコンに穴を開けて配線しいっぺんに多くのデータを転送できる) による恩恵の差が今日の値動きの差になって現れたのではないかと言う指摘がある。





ディスコの工作機械がHBMの恩恵を受けやすい一方で、レーザーテックは微細化技術の1部であり、必ずしも積層化の恩恵を受けやすいとは言えないと。ディスコは3月29日以来の高値更新となっている。



その他、高値近辺にあるのか、4月から一旦押した場所にいるのか。その差も出ている。

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電力供給銘柄は今日も動きが大きかった。北海道電力は4.2%の上昇。北海道に半導体工場やデータセンターを誘致する動きが電力需要の高まりを期待させている。電線株ではフジクラが4%の上昇で年初来高値を更新。



日本製鋼所は 結局は下げたものの1時は連日の年初来高値更新となった。こちらは原子力発電の再開期待と言うことになる。

日本製鋼所日足



重電では日立が2.5%の上昇。



電力インフラに強いとされる明電舎が4.4%上昇と大きく上げている


 


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自社株買いを好感した東京海上だったが、5397円まであった後に終値は5083円とかなり荒っぽい動き。年初来高値で大陰線を引いてしまっている。 結局2.3%の上昇にとどまった。なかなか荒っぽい動き。

MS & ADも終値で13.8%上昇となったものの、こちらも陰線。 しかも 年初来高値で出来高を伴っている。



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なお資源価格の上昇を受けて総合商社がしっかり。

資源関連では今日は日鉄鉱業が昨年11月最終週につけた高値を更新している。三井金属も4月15日以来の高値更新。

その他ブラックロックが大量保有報告書を出してきたJフロントが 思惑で買われている。

このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



NY雑感2024年5月21日(火)

S&P500 5321+13(+0.25%)NYダウ39872+66(+0.17%)

NASDAQ16832+37(+0.22%)


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21日のアメリカ市場は小幅ながら上昇して取引を終えている。 なんといってもエヌビディアの決算が控えていること、また21日は上場企業のうち1025社の決算が出てくる決算の集中日でもあることからやや見送り気分の強い相場となった。 さらに22日は FOMCの議事録要旨公開 もあり、参加者が今後の金利についてどんな発言をしていたのか気になるところ(特にタカ派参加者の発言)

ただ小幅な上昇ながらS&P 500とナスダックは高値を更新している。

21日は FRBのウォーラー理事が「利下げ転換を行うにはさらに数ヶ月分の物価指数の低下を見る必要がある」 と発言。 直近で3人目のFRB理事(NY連銀総裁とFRB理事は毎年FOMCの投票権があるため影響力が他の連邦銀行総裁より大きいとされる)の「早期利下げは見送り」発言だったが 市場は目新しくないとしてそこはそれほど重要視せず。

さらにウオーラーは 「クレジットカードの延滞率が高まり、返済を先送りするリボ払いの利用が増え、自動車ローンも延滞率が高まっている」と景気減速の兆しにも言及。午後には改めて「利下げが年内一度だけというのも合理的ではない」とタカ派一辺倒のスタンスからも一線を引いた。

市場はこの辺を都合良く切り取って解釈したことで長期金利はむしろ低下する格好になった。

ウォラーの「年内2回以上利下げ示唆」発言のあとFedWatchツールによる9月の市場参加者予想では前日に比べて「9月のFOMCを終えた時点で利下げしていないと予想する参加者」が38.2から35.9%へと再び低下。「利下げ見送り観測が週初でピークアウトした?」格好になっている。

参考 FedWatchツールによる9月時点でのFFレート予想


国債利回りも低下して株価を支える格好になった。

参考10年国債利回り日中足


また利回り低下にもかかわらず昨日のJPMのダイモン早期退任ショックからの自律反発で大手銀行株もしっかりだった。

決算を選んで利益確定売りが出ていた(朝方は1%位下げていた) エヌビディアが11時ごろにはプラスに転じて 結局0.6%上昇で終えたこと、電気自動車販売不振から冴えない動きが続いているTSLAがシャオペンの中国販売回復報道で上がったこと。前日CEO退任が早まると報道され自社株買いにも消極的と伝わって下げていたJPモルガンが自律反発した事などが相場を支えている。

ただ、時価総額が大きいいわゆるマグニフィセントセブンは microsoft 0.9%上昇(上場来高値更新になる)、Apple 0.7%上昇となったものの、メタは0.9%の下落。ややまちまちの動きとなった。

またパロアルトが3.7%の下落、AMDが1%の下落とAIに関する銘柄でもまちまちの動き となったことが相場全体の上昇を阻んでいる。 ブロードコムとマイクロンが1%下げるなどでSOX指数も結局小幅ながら下げ ている。相場全体としてもまちまち感、モヤモヤ感が漂う展開の一日だった。

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テスラは6%の上昇となっている。 上昇のきっかけは中国でシャオペンの販売台数が伸びたと言うニュース。 補助金の削減などで中国の電気自動車の販売は落ち込んでいたわけだが、ここに来てようやく底入れしたかも?ということで株価は上がっている。

テスラ日足


なおシャオペンのADRも5.9%と大きく上昇した。 シャオペンの株価は1時10ドルを超える超大幅上昇となったが、10.5ドルに達しようかと言うところで猛烈な売りを浴びた。終値は結局8.77ドルと株価はかなり大きく動いた。

シャオペン日中足


シャオペン日足 上昇はしたものの、戻り売りも大きく上ひげになっている


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人工知能に関しては再生エネルギーを販売するファーストソーラーが8%の上昇。日本でも北海道電力などが大きく上げているわけだが、ここに来てUBSとパイパーサンドラーがファーストソーラーの目標株価を上げたことがニュース。 パイパーサンドラーは195ドル目標219ドルに値上げ。UBSは252ドルを270ドルとこちらも値上げしてきた。アメリカではインフレ抑制法が制定されこれが再生エネルギーの利益率を今後上げるだろうと。

日本ではむしろアメリカに先駆けてAI主導の電力需要増加を読み込んだ相場が起きているわけだが、 UBSではこれからのAI主導の検索は従来の検索に比べて「10倍」もの電力を使用すると予想。さらに二酸化炭素排出などのコストからアルファベットやMicrosoftなどは再生可能電力を購入 すると。これがファーストソーラーの目標株価を値上げする根拠になっている。(需要に加えてインフレ抑制法の補助金が利益を押し上げると)

ファーストソーラー日足


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さてなんといっても22日はエヌビディアの 決算が待ち構える。 世界中が息を飲んで見守ることになる。



このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



東京市場2024年5月22日(水)

TOPIX2737ー22 (ー0.81%)NK225 38617ー329(ー0.85%)



日本国債10年利回り日足 10年国債の利回りはついに11年ぶりに1%を越えている。これが不動産株など金利負担が大きいとされる銘柄には重石になっている


日本国債3年利回り日足 より政策金利の影響を受けやすいとされる3年国債の利回りも上昇。国債利回りの上昇が「日銀が再び利上げを行いゼロ金利政策を解除するのではないか」という思惑で債券が売られ(利回りは上昇)している事になる。

 


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22日の東京市場は下落がやや大きめになった。 株先物には断続的に売り が出ていて「海外の商品顧問会社などが先物に売りを当てている」 との観測が出ている。(もちろん直接見たわけではないので手口的な観測になる)

背景には今日のエヌビディアの決算への警戒感、あるいは日本国債の長期利回りで11年ぶりに1%越えなど市場金利が上昇していることがある。(もちろんその裏には日銀が再び利上げをするのではないかと言う観測がある)

225指数で300円以上下げたところで75日移動平均線38,600円程度を意識する声が聞かれていた 。 特に金利上昇の影響受けやすいとされる不動産の株価が下がっていたところが目につく。また半導体製造とデータセンターの電力需要を囃して上がってきていた電力株が利益確定の売りに押されたのも今日の特徴。 さらにはエレクトロン、アドバン、スクリーンと言った半導体製造装置が売られたのはエヌビディアの決算で何かあったときのためと言うリスク削減の売りが出たと見られる。 半導体製造装置や半導体メーカーだけでなく信越化学など半導体部材メーカーも売られた。

下落率が225の方が大きくなった背景にはエヌビディア警戒でエレクトロンや信越化学、アドバンテストといった225寄与率が大きくなる銘柄がうられたこともあるが、 ファーストリテイリングが1人で70円以上下 げたことも影響している。

また市場ではアマゾンが 「さらに新しい新型チップ発売を待つため」に現在のNVDAの最高級モデルの発注を一時停止したとの報道 を気にする声もあった。AI向けの最先端ロジック半導体はあまりにも進化が早いために半導体の買い控えが 起こるのではないか? との指摘がされている。(もしも買い控えていることが事実ならば、今日のNVDAのガイダンスにも影を落とすと言う懸念がある。)

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北海道電力が売られて4.3%下落など、電力供給銘柄には利益確定の売りが出ている。東京電力も1.5%下落。原子力発電関連銘柄の日本製鋼所も安い。

また昨日から乱高下している住石ホールディングは大きく戻す場面があったものの 午後は一転して大きな下げ。かなり荒っぽい値動きとなっている。

半導体はHMB の音声を受けやすいとされるディスコが0.9%上昇、TOWA2.1%上昇したものの、その他はレーザーテック1.1%下落、ソシオネクスト0.4%下落、エレクトロン1.2%下落。 ルネサスが1.4%の下落、信越が2.3%の下落、HOYAが 1.5%下落するなど半導体関連は製造装置から半導体メーカーから、周辺部材メーカーまでかなり幅広く下げた結果になっている。明らかにエヌビディアを意識した動きだろう。

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個別では霞ヶ関キャピタルの6.1%安、ファーストリテイリングの1.8%、この辺が目立つ。 みずほ証券から5600円目標4950円目標に値下げされた中外製薬が3.7%と下落率が大きくなった。

業種では昨日まで資源価格の上昇を+に捉えて上がっていた大手商社株が反落。三井物産は1.4%の下落、三菱商事が2%の下落。

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一方でニデックは4%を超える上昇。電気自動車に注力するところからAI向けに変わっていくと言う報道を好感する声が聞かれた。

AI関連ではLaboroAIが 大幅高していて個人投資家の登記的な資金を集めている。

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資金の逃避もあって買われたのがメガバンク。金利上昇でリザヤが拡大するのではないかと言う期待から三菱フィナンシャルなどが高く、 地方銀行でも比較的経営基盤がしっかりしているとされる千葉銀行や福岡フィナンシャルが高い。

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NY2024年5月22日(水)

S&P500 5307ー14(ー0.27%)NYダウ39671ー201(ー0.51%)

NASDAQ16801ー31(ー0.18%)



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世界中が注目した22日のアメリカ市場は終わってみれば小幅な値動き。そしてエヌビディアは0.46%下落で 取引終えた。

で、NVDA決算とガイダンス。

4月28日までの四半期で、 売り上げ高が260億ドル。調整済みEPSが6.12ドルを計上。これはアナリスト予想の売上高245.9億ドル、調整済みPS予想の5.60ドルを大きく上回った。 さらに 今四半期についてアナリスト予想が 266.2億ドルに対して280億ドルの収入予想 を会社側が出してきた。

さらに1:10の株式分割も。この辺は将来のNYダウ採用をにらんでいると(NYダウは加重平均指数ではないので、価格が極端に高かったり安かったりすると採用されない)

このため時間外取引では1時4.5%ほど上昇し1000ドル目前まで上がる場面があった。 原稿執筆時は(朝の6時) 4%程度上昇の988ドル近辺で時間外取引は売買されている。


これを受けて225先物は130円ほど高いところで取引されている。1時は100円以上安い場面もあった。

エヌビディアは コンセンサスよりかなり良いガイダンス を出してきたわけだが、「ある程度織り込まれていた」と言う結果になっている。 コンセンサスをかなり上ブレした割には株価は上がっていないとも言えるかも。

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なおもう一つ注目されたFOMCの 議事録の公開だったが ほとんど 相場に影響与えず。無難に消化された形になっている。 ただし 一部の政策担当者は、金利上昇でインフレが十分に抑制されるかどうか懐疑的で、金利引き上げを検討する用意があると述べた。これはある程度サプライズだろう

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続く。

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NY2024年5月22日(水)つづき


人工知能に関して、 Microsoftがパーソナルコンピューターやあるいは個人向けの端末等にもAIツールを搭載 していくとビルドカンファレンスで述べたことをプラスに唱える動きがあった。


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エヌビディアの決算に隠れた形になっているが・・・

ヨガ向けのアパレルなどで知られるルルレモンが プロダクトチーフ(最高品質責任者)の辞任で急落。売買代金14位で7.2%の下落。レイモンドジェームスは「短期的にさらなる不安の壁を増大させる」と。 バークレイズも「より多くの顧客を惹きつけるための品揃えの変更に時間がかかる可能性を示す」と。

ルルレモンは コロナの中で大きく業績を伸ばしてきたが、今年は一転して37%下落となっていた。そこに来て経営陣の一部交代が出てきたことで不安感を増すとなっている。


さらに ターゲットは 業績不振が明らかになり朝の時間外取引から急落。通常取引も売買代金15位、8%下落で取引を終えた。今期のアナリスト予想も、さらに1年を通じた業績のアナリスト予想も下回ったことで下げ幅が広がっている。いまの不振はともかく、その回復も鈍くなっているのではないかと。


ホームデポが1.6%の下落。 PayPalが3%の下落。ブロックが6%の下落。



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半導体はオンセミコンが4.7%上昇。 アナログデバイスが10.8%の上昇。この2銘柄とマイクロチップ3.8%上昇、これがソックス指数を上げた。 台湾TSMCも1.6%の上昇とあらかじめエヌビディアの業績を期待した値動きとなっている。その他Microsoftにも チップが採用されたことで株価好調が続く加わるコムが今日も1%の上昇で高値を更新。テキサスインスツルメンツもデータセンター需要期待で1.7%の上昇で取引を得ている。

アナログデバイスは5月4日に終了した四半期の売り上げ高が21.6億ドル、調整EPSが1.4ドルだったと発表。これはアナリスト予想の21.1億ドルと1株予想1.2億ドルを上回った。大きかったのは「在庫調整が続いているとされる中でアナリスト予想の数字を回ってきた」こと。アナリストたちは産業向けあるいは車載向け半導体市況が底打ちしたのではないかと言う裏付きになると見ている模様。株価は高値を更新してきている。アナログデバイスは自動車向け売り上げが30%、産業用の電力管理やセンサー半導体などが売り上げの半分を占める。


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このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



東京市場2024年5月23日(木)

TOPIX2754+17 (+0.64%)NK225 39103+486(+1.26%)



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23日の東京市場は大きく上昇している。なんといっても エヌビディアの決算が予想を上回っていること、ガイダンスもアナリスト予想を上回ったことを素直に好感した。 よくある「材料で尽くし」の売りも限られ、昨日までポジションを減らしていた向きが再びポジションを取り直す動きが出たと見られる。 NT倍率が拡大したのを見てもわかるように、半導体の影響が大きく出やすい日経平均が大きく上げた一方でTOPIXの上昇率はやや限られている。また下でも書くけど、225が大きく上昇している一方でグロース150は下落。ここのところの金利上昇によって高PER銘柄(半導体を除く)は必ずしも上がっていないことがわかる。

レーザーテックが買われるなど半導体装置や半導体関連株が上昇を牽引。 その他車載受け半導体銘柄(アナログデバイシズ)が決算が良かったこともあってルネサスも大きく買われた。




一方でディスコは終日買われていたし、TOWAも 値段を保つなど高性能のHBM(高帯域メモリの規格)分野に お金が入ってきている流れともなっている。 ディスコは値上がり率第4位7.9%の上昇となった。

さらにアナログデバイシズの上昇を受けて、車載分野に強いルネサスが 今日の特徴。その他半導体ではレーザーテック6.3%上昇、アドバンテスト5.3%上昇、オルガノ5.0%上昇など幅広く買われている。



また半導体とは言わないけれどニデックが4.5%の上昇。電気自動車のイメージが強い会社だが、今後はAIに向けた経営資源の振り分けを行うと言う報道で買われている。AIがらみではソフトバンクグループが4.3%の上昇。ARM社が買われている事や アナリストレポートをポジティブに捉える動きが出ていた。




業績の悪化を切って下げていたイビデンやロームなども今日はプラスで取引を終えている。

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帝人がプライムの値上がり率1位。 株主総会資料に アクティビスト(いわゆるものを言う株主) として知られるオアシスマネジメントの関連会社が主要株主として名前を連ねていたのが 急上昇の理由。帝人はもともとPBRが直近0.6倍台と低く、 オアシスジャパンが自社株買いや遊休資産の売却、有効利用などを要求してくるのではないかと言う思惑は株価を上昇させている。

今後は低PBR 銘柄に改めて注目が集まる可能性はあるだろう。

https://minkabu.jp/financial_item_ranking/pbr?order=asc

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昨日まで上場来高値が続いていた三越伊勢丹は10日ぶりの半額。小売りでは西松屋チェーンが売り上げ伸び率鈍化を嫌気して下げている。

また半導体で225が上昇したのとは対照的に、グロース250指数は2年ぶりの安値で取引を終えた。この辺は金利上昇を嫌った動きと見られる。フリーやカバーがさげている。

プライムでもACCESSが3.3%安するなど金利上昇を嫌って高PER銘柄が下げている。

ACCESS


業種では、ここのところの商品価格の上昇を受けて買われてきていた石油石炭、非鉄金属などが下落。さすがに上昇が続いただけに上昇一服となっている。

このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



NY2024年5月23日(木)

S&P500 5267 ー39(ー0.74%)NYダウ39065ー605(ー1.53%)

NASDAQ16736ー65(ー0.39%)



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エヌビディアは決算を好感して9.3%の上昇。


しかしながらそれは相場全体を押し上げるには至らなかった。

インフレ懸念と金利上昇を 嫌ってハイテク株や消費関連株、インフレに弱いとされるディフェンシブが下げている。エヌビディアの決算も一部の半導体関連には材料が出尽くしたと言う動きになった。さらにはボーイングがマーケットにキャッシュフローの減少の可能性を警告。これがダウの下げを大きくしている。また、エヌビディアが好決算と株式分割を発表したことが改めてインテルとのニューヨークダウ採用銘柄入れ替え観測を大きくしたこともインテルの下げを通じてダウマイナスの影響はわずかながらあった。

ここのところ相次いだ金融政策当局者の「今の経済指標は金利引き下げに至るには高過ぎる」と言う発言が効いてきている。 水曜日に公開されたFOMCの議事録要旨の中で「複数の参加者」が利上げもあり得ると発言していたことも今になって重しになっている。

木曜日はS&P世界購買担当者景気指数(PMI) が54.4。先月の51.3からかなりの加速を見せ FRBの景気抑制的な金融政策にもかかわらず2年ぶりの強いペースで加速 していることがわかった。この報道を受けて早期の金利引き下げ期待が後退。加えて新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことが「 ディマンドプルインフレ」が強まることを想起させた。強い経済と強い雇用がさらなるインフレにつながると。

ハト派的な姿勢を強めていたアトランタ連邦銀行のラファエルボースティックは「ここのところの数件のインフレ統計はインフレ率が緩やかながらも引き続き2%に向けて下がっている軌道に乗っていることを示している」と発言したものの、強い経済指標が続いたことであまり重要視されなかった。

これで長短の金利が上昇すると株価は下落。さらにニューヨークダウ 構成銘柄のボーイングが大きく下落したことでニューヨークダウの下落率も大きくなった。





一ヶ月前、「9月の段階では利下げなし」派は27.4%と少数派だった。また週初、利下げ無し派はピークアウトしたかに思われた。 が、今週に入ってから相次ぐ強い経済指標、昨日のPMI、要人の「この経済指標では利下げは検討できない」というタカ派発言が相まって「9月の段階では利下げなし」という市場参加者予想が半数近くまで急増しているのが分かる。 また、一週間前までゼロだった「利上げあり」の予想者がごくわずかながら現れてもいる

これが指数全体売りに繋がっている。

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金利の上昇をうけて「マグニフィセントセブン」はエヌビディア以外は下落。

アドバンスドマイクロデバイスは 同業者である エヌビディアの強いガイダンスを見て朝方は172ドルを超える3%以上の上昇で取引された。しかしながら、 しかしながらその株価は10時ごろにピークを迎えると売り物を浴びせられて 10時20分ごろにはマイナスに転落。 「 強すぎるエヌビディア」 と言う競合相手のためにAMDの売り上げが今後伸びるかどうかは未知数と。インテルが下落したのもこの流れ(競争激化懸念とインフレ懸念)だろう。



半導体は エヌビディアの大幅上昇にもかかわらずソックス指数が結局わずかながら下落。足を引っ張ったのはAMDの3.1%下落、インテルの4.2%下落、テキサス・インスツルメンツの2.6%下落、さらに昨日大きく上昇していたパワー半導体に絡んでアナログデバイスが2.3%の反落、モノリシックが1.9%の下落、あるいはApple向けに強いスカイワークスが2.4%の下落。グローバルファウンダリーズも8.6%のかなり大きな下落になっている。


さらにはスーパーマイクロコンピューターが3%の下落。 こちらも朝方はエヌビディアの決算を受けて6%以上上昇する場面があってからの売り物を浴びて3%下落、かなり激しい値動きになった。出来高も膨らんでいる。こちらは一旦材料でつくしと見て利益確定の売りが膨らんだ。 ただし サーバーを生産するDellは結局3.9%の上昇。この辺はもともとの株価位置もあるんだろう。明暗が分かれる結果になった。



マグニフィセントセブンでは テスラが3.5%の下落。 Appleが2.1%の下落、Microsoft 0.8%の下落、Amazon 1.1%の下落、メタが0.4%の下落。

その他フィンテックが下げ止まらず。スノーフレーク5.3%の下落、コインベース5.4%の下落、マイクロストラテジー6.2%の下落。 こちらは金利の上昇をもろに逆風として受けている。

なおザラ場1.2%安だったインテュイットが時間外で7.1%下落。AIを利用した金融商品の売り上げ年間予測を引き下げたことを嫌われている。フィンテックはかなり厳しい値動きが続いた。

利下げ期待後退で 長短の金利差が縮小(政策金利に連動性が高い短期金利の方が上昇するベアフラットニングが起きた)したことで 利ざやが減るのではないかと言う考え方から銀行株も下げている。

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ボーイングは「キャッシュフロー」の数字が今後大きく打撃を受ける可能性があるとマーケットに警告。一連の生産上の不具合、中国での追加の認証書類要求で中国側が納入を停止していることも併せて言及されこれが売りを呼ぶ形になっている。

ボーイングは7.55%下落。 これもニューヨークダウが下がる大きな要因になった。

ニューヨークダウ 構成銘柄では「 エヌビディアと銘柄交代が近い」「 金利上昇」を手がかりに インテルが4.2%の下落。さらにインフレ懸念から消費関連であるマクドナルドが3%の下落、ウォルトディズニーが2.3%の下落、アメリカンエクスプレスが1.9%の下落。物価上昇には弱いディフェンシブのジョンソンアンドジョンソンが2.5%の下落。これらがニューヨークダウの下げさせることになっている。 今日はニューヨークダウ 30銘柄がメルクの0.01%下落を含めすべてマイナスになると言うなかなか珍しい1日だった。

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PDDは4.4%高

Temuの好業績を好感して上げている。米国での業績好調がその支え。

このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。


東京市場2024年5月24日(金)

TOPIX2742ー12 (ー0.44%)NK225 38646ー457(ー1.17%)


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24日の東京市場は225で見れば一時700円を超える下げ、終値も457円安とそこそこ下げ幅が大きくなっている。 ただ3日分の日中足を見てもらえばわかるように 「終わってみれば水曜日の終値に帰ってきただけ」 、 昨日の引けが1番高く、今日の寄り付きが1番安いと言う大騒ぎしてネズミ1匹と言うようなこの二日間だったとも言える。


アメリカ株はエヌビディアが1000ドルを超える値段になり大きな上昇となったものの、 今週FRBの当局者が重ねて懸念を示してきたように『インフレが抑制されない経済指標』が相次いで出た。このためアメリカの金利も短期金利を中心に上昇。これを嫌ったこととインフレ懸念で、個人消費やインフレに弱いとされるディフェンシブ銘柄、ハイテク銘柄が売られて下げた。

さらに日本の長期金利は11年ぶりの水準を更新。 もちろん年初来の高利回り水準でこれが半導体・グロース株が売られる理由にもなった。全体も売り圧力を受けている。

日本国債長期金利日足 古い人間は株の平均利回りと長期国債の差をさして「イールドスプレッド(本来は誤用)」と言う言い方をする。これが金利上昇で縮小したことで株式に従来に比較すれば割高感が出ることになる

 



日本株も 半導体を中心に売られ相場はかなり下げる場面があった。しかしながらエヌビディアの決算が良い、ガイダンス特にデータセンター向けのロジックチップが予想以上に伸びる、と言う点を踏まえて 電力供給銘柄が逆行高、 半導体には押し目を拾う動きも出たことで下げ幅を縮小して取引を終えている。

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大荒れになったのが半導体。 レーザーテックは4.5%安、ディスコが1.2%安、エレクトロンが2.8% 安、ソシオネクスト6.2%安。




TOWA3.4%安、 ソフトバンクグループ2.4%安、スクリーン3.3%安、日本マイクロニクス6.9%安、イビデン1.9%安などなど。パワー 半導体の1部を除いては軒並み足と言う結果になり、部材や関連銘柄など幅広く売られる結果になっている。これは昨日大幅上昇した反動もあるし、日米の金利が上昇したことを嫌った動きでもあるだろう。 今年ここまで値上がりが大きかっただけに利益確定しやすいと言う面もあった。

逆行高となったのがルネサステクノロジーと日立製作所、北海道電力、 日本製鋼所。。それぞれパワー半導体や電力インフラ、あるいは電力供給銘柄、 原子力銘柄である。エヌビディアが強気の決算(データセンター向け半導体のコンセンサスを回る出荷予想)を表明したことで、今後電気を大量に消費するデータセンターの構築が 市場のコンセンサスを超えてさらに進む(ストラテジストたちの予想を超えて電力の消費量が増えるのではないか)と言う見方が強まった。 これらのデータセンターを動かすためには(電力を供給していくためには)パワー半導体や送電システム、 電力ケーブル、あるいは 原子力発電所を含む大規模な発電所が必要だろうと言う連想が強く働いている。





重電では 三菱電機が0.8%上昇、川崎重工号が1.9%上昇、電線株のフジクラ4.9%上昇。 下げ相場に逆らって上がった今日の銘柄は電力、電力、電力。 相場が大きく下げる中でこの辺が逆行高を示したのは面白いところだろう。

フジクラ


SBI証券が公表している売買代金上位を見てみると、 普通の半導体銘柄は個人が大幅買い越していて、 パワー半導体関係は個人が売り越している ことがわかる。 逆に言えば機関投資家は普通の半導体が売ってきた、 パワー半導体を買ってきた、 というのがここから垣間見えるね。あくまでも今日に限った話ではあるけれど。


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半導体以外では ソニーが1.8%の下落、Nintendo 0.3%の下落などゲームに絡んだあたりが安いか。

逆に大幅安の中で第一三共が1.2%上昇するなど薬品株の1部に資金の逃避先となる動きが出た。

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個人投資家は相場の手詰まり感を反映して、 名村造船やカバー、Kudan,住石などを売買するものの高安まちまち

住石は需給がくずれ連日の下げが続く。


このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。



NY2024年5月24日(金)

S&P500 5304+36(+0.70%)NYダウ39069+4(+0.01%)

NASDAQ16920+184(+1.10%)

 ダウとナスダック、11時以降はかなり乖離した動きになった。 ディフェンシブ銘柄や景気循環株、個人消費関連株が手じまい売りで下げたダウ、 ハイテク株が支えたナスダック こんな 対照的な値動きになっている。になっている。 ポジション縮小の動きが1部とは言え出たのは、ニューヨーク市場が月曜日休みなのでリスクを減らしておきたいと言う考えだろう。



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アメリカ市場は全体としては上昇している。機関投資家がベンチマークとするS&P 500が0.7%上昇、ハイテク株や半導体の影響が大きいナスダックは1%を超える上昇となった。

にもかかわらず、 日中は150ドル余り上昇する場面があったニューヨークダウがほぼ変わらずで終わってしまったのは、 リスクオンの流れの中でJohnson & Johnsonやユナイテッドヘルスと行ったディフェンシブ銘柄からお金が流出したこと、セールスフォースの下落、個人商品に関連するホームデポや景気循環株であるキャタピラーなどが軟調だったため。

インテル、アップルといったハイテク株、銀行のjpモルガン、ここのところ売られていたボーイングのリバウンド などがあったが相殺されてしまった。

相場に影響与えたのはミシガン大学の5月の消費者信頼感指数の改定値。これが69.1に低下。速報値は上回ったものの前月比では低下したことで、 金利も低下傾向に。これで木曜日売られたハイテク株にお金が返ってくる形になった。 耐久剤受注も前月比 0.7%増加と予想は余ったものの、3月分に関して2.6 %増から0.8 %増に下方修正。これが金利低下につながっている。

10年金利日中足 ミシガン大学消費者信頼感指数が速報値より上方修正されたことを嫌って金利が一瞬上がる場面があったものの、3月分が下方修正などと伝わり落ち着いた動きになった。

 


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相場を牽引したのは半導体とデータセンター関連銘柄。

ソックス指数は1.85%と上昇率がかなり大きくなった。 史上最高値である5255ポイントまであと30ポイント余りに迫っている。 終値としては高値を更新。


アナリストから株式分割銘柄は分割後1年間の上昇率が24%、分割していない銘柄の平均の12%に比べると倍位パフォーマンスが良いと言うレポートが出たこともあって10分割したエヌビディアを買う動きが出ていた。(レポートによれば、株式分割は業績が好調の時に株価が大きく上昇するために行われるので、その後も上昇しやすいのだと言う)  なおこのレポートの影響もあって500ドルに近くなっているメタや、400ドルを超えているMicrosoftに分割の動きが出るのではないかと言う期待感も聞かれている。

エヌビディアが2.57%と続伸。 同業者であるAMDが3.7%の上昇。



AMDは同じロジックチップメーカーながら株価チャートの形が違うのは、当然 今のところの人工知能向けチップの成長性のガイダンスの温度差と言うことになるだろう。


インテルも2.1%上昇し、データセンター向けのLogic半導体が上がっている。その他にも通信半導体のクアルコムが4.2%上昇、マーベルが2.2%の上昇。半導体メーカーの上昇につれて製造装置も高い。ASML2.3%高、AMAT1.3%高、テンコール1.8%高。



半導体メーカーの中でも、 最高値にある銘柄と 、 3月4月の高値を抜けない銘柄 がある。これは半導体製造装置でも同じ。いかにAIに恩恵を受けるかどうか、5月の相場はそんな差が出た相場でもあった。

半導体だけではなく、データセンター回りが買われ、 スーパーマイクロコンピューターが4.3%の上昇、Dellは一時6%上昇の後4%高。 アリスタネットワークも1.7%上昇と関連銘柄を循環物質する流れになった。 なお、Dellには ネットワーク分野でエリクソンと提携と言うニュースが出ている。



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なおAppleには 投資顧問会社のアリストテレスアトランティックが注目銘柄として取り上げるレポート。 ウェットブッシュのアナリストも今年出てくる新型iPhoneの需要期待で(新型は新しいチップを導入することでAI対応と言われている) 250ドル目標を275ドルに引き上げ。アウトパフォーム評価を維持している。これらが1.6パー%上昇につながった。



テスラには直接的なプラス材料が出たわけではないが、金利の下落を追い風と捉えて3.1%の上昇となっている。



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一方でワークデーはサブスクの収益予測下方修正で急落。バンクオブアメリカなどが否定的なレポートを出している。

逆にデッカーズが12%上昇で1000ドル越え。 成長ストーリーが現実化したことで投資家の買い注文を呼び込んでいる。



さすがに一時期の大きな値動きはなくなったがゲームストップが3.7%上昇。今日は上がる日だった。

そして個人投資家がお金を集中させた銘柄の1つがイノベーティブアイウェア。いわゆるペニー株(日本だと50円以下のボロ株といった感じが) で 文字通りスマートグラスにデジタル情報を映し出すシステムを作る会社。マネーゲームに近い動きが続く。



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このメルマガは経済についての新天地の考え方と、日々の市況については当日の結果をニュースとして書いたもので将来の特定の銘柄及び指数に関する商品の将来を予想または売買を推奨、指示するものではありません。当然に今後の値動きについて言及するものではなく、投資される場合は読者の方独自の責任で行われるようお願いします。


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