2022年5月8日日曜日

なんで無人機の形は似てるのか?

 新天地はアマチュア軍事評論家です。なんだそりゃ


このまえ、くだらない話をしてたら「ところで、なんで無人機(大型の無人偵察機や攻撃機ですね)はみんな同じような形してるの?パクリ?」って聞かれた。

これ、「パクリ」ではなくて「同じ目的を考えたら結局同じような形になるんだよね」が正解。

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無人機といえば最近はトルコ製のドローン「バイラクタルTB3」がウクライナでの大活躍もあって一躍名を挙げた。世界中から照会が相次いでいるという。


パッと見てわかるのは「前後に短い機体」「左右に細く長い主翼」である。

例えばアメリカ軍が使うMQ-9「リーパー」も大きさががかなり異なるが同じ文法で作られる。


細く横長な機体。推進はジェットエンジンではなく「旧態依然な」プロペラを後部に。

なぜこうなるかといえば、偵察や飛行のためにカメラやセンサーを機体前部にもっていくと推進力は後ろに持って行かざるをえない。ジェット戦闘機などと違って速度がそれほど重視されない無人機ではジェットエンジンではなくプロペラエンジンで十分、むしろ長時間飛んでいることが重視される無人機では燃費を考えればプロペラエンジンの方が好都合なのだ。


さらに「速度が遅くていい、長時間飛んでいることが大事」という条件が「翼を細く、横長に」形作る。ごく簡単に言うと、翼が横に細く長ければ(強度を考えなければ。強度が保てないと翼が強化のために重くなり本末転倒になる)それだけ少ない推進力で浮力を得られる。沈降率が少ないとかいう。省エネルギーで飛んでいられるのだ。ただし横長の翼は前方からの投影面積が大きく空気抵抗が大きくなっていくので速度を出すには不向きになる。

エンジンを必要としないグライダーがみんな横長の細い翼を持つのもこのため


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逆に、高速を求めれば求めるほど飛行機は縦に細長く、翼の面積は小さくなる。そのような飛行機は「沈降率」が大きくなるので飛び続けるには非常に大きなエンジンが必要になる。速度を出すために大きなエンジンが必要だし、浮力を稼ぎ続けるためにも大出力が必要なのだ。

これを限界まで突き詰めたのがアメリカが保有していた「世界最高速の実用飛行機」の偵察機SR71ブラックバードということになる。


胴体も揚力を発生する「翼の一部」になっている上に本来の主翼は縦長でその翼に一体化された巨大な二つのジェットエンジンがわかるだろうか?。このように最低限の翼面積で縦長の機体を持つことでできるだけ高速度を追求。高速度の追求と、少ない浮力をカバーするために巨大なエンジンを二つ抱え込む設計になっているのだ。こうしてこの機体はマッハ3.3という速度で敵の上空近くを飛んで偵察することを可能にしている。


目的が変われば飛行機の形も変わる。そんな話でした。


1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

へー