2017年8月9日水曜日

ボート競技、しつこく

もうすぐオリンピック!ボート競技ウンチクがつづく。
 
競技用の船を「シェル」と言います。ボートの競技にはおもに二系統あります。漕手が左右2本のオールを持つ「スカル」と漕手が一本だけオールを持つ「スィープ」競技です。
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写真は「シングルスカル」
漕手は左右二本のオールを使うのがスカル競技の特徴。なおこのシングルスカルがボート競技唯一の1人種目です。ある意味ではもっとも乗るのが難しい船。普段はヤジロベイのようにオールを水面につけておかないと簡単に転覆します。横波が来てもコテンと。
新天地は十回以上転覆させてます。一日三回転覆させたことある。戸塚ヨットスクールのイメージw
(ふねは二つ以上の空気室で出来ていて、一箇所穴が空いても大丈夫。
浮き輪よろしくヒックリ返っても必ず浮きます。ただ、足を船に固定してるので船がひっくり返った時にパニックになると簡単に水死できます)
 
またオールは何かに接触すると簡単に折れてしまうのですが、そうなるとこうやって浮かんでいることさえ困難になります。
新天地はオールが外れてしまい、仲間の船に救助されたこともありましたねw
 
スカル競技は、オールの持ちて(ハンドルと言います)をクロスさせるように体に引き付けて漕ぐのですが、この時右手と左手がハンドルに挟まれる事があり、手の甲と親指が傷だらけになりますw新天地はグローブを使っていましたがそれでも絆創膏だらけだったですね。
 
オールを二本持つ船で、一人乗りは「シングルスカル」。二人乗りはダブルスカル。三人乗りはありません。じゃあ4人乗りは?クアドルプルと言います。スカル競技には舵手は乗りません。船尾側の漕手の靴が左右に振れる様になっていて、それが舵につながっていて微調整するのです。
 
なお、クアドルプル(4人が左右のオールを持つ)に舵手が乗った船がありますがこれはもともと練習(コーチング)に作られた船のようで、競技があるのは日本だけ。オリジナルです。
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どっちかというと、スィープ競技(オールを一本づつもつ)のほうが一般的かなあ。
二人で漕ぐ「ペア」4人で漕ぐ「フォア」、そしてもっともスピードが出るボート競技の花形「エイト」です。よく「早慶レガッタ」といってテレビ中継するメインイベントがこの「エイト」です。
スイープ競技にはコックスといって舵を切る人間が乗る「舵付き」とコックスが乗らない「舵なし」があります。ただしエイトには「舵なし」種目はありません。
 
 
写真は「エイト」
必ずコックス(舵切り)がつきます。ボート競技の花形ですが、日本では大学や実業団レベルくらいしか船を持ってないと思います。
なにせ船が「長い」こんな大きな船を漕げる練習場所もないし。
船は高いし、そもそもそれだけ部員集められないしw
 
運送屋的な話をすると、エイトの全長は「17m」あります。
一番でかいトラックが全長12mです。
屋根がけと言って、運転席の上に乗せる積み方をしてもトラックの前後、2.5mずつはみ出します。12mを超えるから当然特殊車両の許可が必要ですし、トラックの長さを一割以上超えるから別途警察に制限外の積載許可が必要です。そもそもそんな長さで安全に走れるルートは極めて限られます。少なくとも高速道路は通行不可。じゃあ一般道走るとなって、曲がれる交差点は?
そしてこんなものw運んでくれる運送屋さんがそうそう簡単に見つかるとも思えません。
日本ではそうゆう事情で極めてむつかしい競技と言えるでしょうね
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よく、カヌー競技と間違われますが、カヌーはオールを船に固定しないのに対して、ボート競技はオールを必ず船に固定しなければなりません。またカヌーは複雑な川の流れを漕いでいきますが、ボートは平らな水面をひたすら漕ぐ競技です。
 
 
ルールでは船は水中翼船でも、潜水艦でもオッケー。ただし、オールを固定する部分(クラッチ)は動かしては行けないとなっています。それだけがくくり。
最先端の素材、まあカーボンです、の使用が一般的で、日本でもお金さえ出せばF1並のカーボンモノコックの船体、カーボンのアウトリガー(オールを固定する部分)、フルカーボンの一本物のオールがてにはいります。
 
漕ぎてが座っている椅子は前後に動きます。これによって脚力をオールに伝えることが出来る。漕ぐ時の船の推進力は9割がた足の力によるものです。
またオールを水面に上げて足を曲げて体を前に出すのですが、このときも慣性の法則が働いて船は加速します。船は人漕ぎの間に二回加速するんです。
 
船の断面は「半円」状になっています。これが一番船の水中表面積が小さくなるから。しかしそれは船がヒックリ返りやすいということでもあります。(船底がV字やU字の船は復元力と言って船自体が元に戻ろうとする力が働く。しかし抵抗が大きい)
船がこけないのはみんなが上手くバランスをとってるからなんです。素人さんだけで船に乗ったら、ほぼ100%裏返しになります。
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なお、船を見て支点力点作用点を示せ、というと素人の人は「オールを固定するところを支点、オールの先を作用点、手が乗っているところを力点」と答えます。
 
でも違うんです。
 
オールの先が「支点」、オールの付け根が作用点、オール持ってるところが力点なんです。
 

オールの先(ブレードと言います)をしっかり水に差し込んで固定するイメージ。
素人はブレードで水を後ろにバシャっと押し出すように漕ぎますがそれは駄目。
すっとブレードをおろしたら。そこを固定するイメージでハンドルを引き、引き終わったらオールを静かに抜く。


ボートを漕ぐのはこんなイメージ。足を限界まで折り曲げ体を思いっきり前に出してオールを水に静かに差し込みます。オールの先(ブレード)を水に固定するイメージ。そしてまず足を伸ばし、続いて背筋で腰を引き最後に腕をぐっと引いてフィニッシュ。足腰腕をいっぺんに動かすと体のたわみでロスが出るので注意。特に腕は、最初はオール(ハンドル)に引っ掛けておくイメージ。最後のフィニッシュで力を入れで腕をたたむのです。
そして静かにオールを上げ速やかに一番最初に戻ります。
なお、この足を曲げて最初にもどる際に「足で船を前(自分側)に引き寄せる」のが結構重要。自分たちの体が前に進んでいるので足を曲げる時に「慣性」で前に進んでいる漕手に引き寄せられて船が前に進むのです(加速する)。みんなのタイミングがピッタリ一致してるとすごく船が進むのですが、バラバラだと船が「減速する」のが漕いでいてもわかります。
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これであなたもボート通なのですw
オリンピック、目指せメダル!!
 
 

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