2017年5月23日火曜日

パンクしないタイヤ、まずは自転車から

ブリヂストンとブリヂストンサイクルが東京オリンピックの前年の2019年に販売を目指す、自転車用の「パンクしないタイヤ」(とそれを使った自転車)の販売を行うことが伝えられている。

(もっともブリヂストンが、タイヤチューブ(空気)を使わないタイヤを開発中なのは2011年に特許を出願したこと、プレスリリースを出したことで知られてきた。)

こういう技術を開発中なのは以前から知られてきたわけですが、いよいよ目処がついたんでしょう。2019年発売とはっきりいい出したようです。プレス向けの試乗会もやったみたいです。



もともと自動車を主眼に開発したと思われる技術だが、今回は街乗り用の自転車タイヤとして売っていくようですね。
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見ていただくとわかるように、タイヤの部分は一枚の板ゴムをホイールに貼り付けたような構造。
そしてタイヤの部分に衝撃を吸収する空気の層が無いため、ホイールの部分を特殊な樹脂、特殊な幾何学形状とし、路面からの衝撃吸収性及び耐荷重性を担保するというわけ。
単純に上下動くだけだと、ねじれたり、あるいは回転方向に変形すれば駆動力や制動力が失われてしまう。縦の入力だけをちょうどいい分衝撃を吸収しつつ、他の方向へは変形しない
この辺が特許とノウハウになっているわけ。
現時点でもかなり乗り心地重視や耐荷重性重視といろいろタイプを変えれるらしい。(樹脂も方向によって強度を変える様になっているんだろう、多分。

ゴムだけでなくホイールも再利用可能なものになっていて、環境にやさしいのも売りだとか。

報道向けに試乗会を行ったようだが、どうやらその自転車においては前輪を柔らかくして乗り心地を確保、後輪を固くして駆動力と体重を支える様になっていたようだ。
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今まででも「パンクしないタイヤあったでしょ?」

そう、従来より、タイヤの中に空気ではなくゼリー状のモノを注入してパンクしなくするタイヤはあったのですが、どうしても重いし、ショック吸収性に欠けました。
結果乗り心地は悪化するし、衝撃を吸収しない分自転車もいたんでしまうという欠点がありました。

そこでタイヤだけでなく、ホイールも形状や材料を見直すことで「一体として」パンクしないタイヤをかいはつしたというわけです。

まだ、乗ったことがないのでどれほどのものかわからないですし、当然イニシャルコストも高くなるでしょう。

しかし、ブリヂストンが主張するように、従来のタイヤと同じ程度の乗り心地が実現できて、重量増も少なくて、値段もある程度に抑えられるなら、かなり普及するでしょう。
プレスリリースによれば、20000キロ持つというのですから、通常の自転車なら、おそらく自転車を捨てるときまでタイヤ交換(メンテナンスも)は不要と思われます。



蛍光灯とかがLEDに変わりつつあるのと一緒かも。
例えば郵便屋さんとか、金融機関とか法人で自転車を運用するようなところはトータルで見たら「パンクによる業務遅延が無くなって、タイヤ修理や交換の手間もない」
これだけで導入を考える十分な動機になると思うんですよね。トータルコストが安く付く可能性大だと。

自治体などでも「災害に強い」(がれきなどでパンクしない)と売り込めばセールスポイントになるでしょう。(個人で所有する人も、普段は意識しないかもだけど、東日本震災の時に自転車が役に立った一方でパンクも多かったと言われているので、パンクしないメリットは地震に備える意味ではいいとおもいます)
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一方、ブリヂストンは「パンク修理がなくなることで、自転車販売店の修理業務、ひいては収入が失われる」ことまで考えているといいます。

LEDが普及した結果、販売店が電灯を売る機会が減ったのと同じ。
あるいはLED信号機が普及した結果、信号機のメンテナンスのお仕事が激減したのと同じ。

下手すると「自転車用空気入れがなくなる」かも???(販売量は減るでしょうね)
町の自転車屋さんの減少に拍車をかける???

そんな社会への影響力もあります。

また、「パンクしない」というタイヤに対して防衛関係?からの問い合わせもあったとか。
たしかに、戦場でパンクしたら、兵員の生死に関わるもんね。

タイヤというのは民生部品ですが、ある意味では「武器」の重要な一部を占めるというのを改めて考えさせられるお話でもありました。。。

残念ながらブリヂストンサイクルは非上場だし、ブリヂストンの株価に大きな影響を与える話でも無いんですけど、実はそれなりに社会的影響力が大きいかも?なお話でした。

ああ、自転車向けの鉄製ホイールやリムも消えていく可能性ありまっせ。
そういう製品を作っている人にとっても無視はできないお話かもですね。

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