2017年2月1日水曜日

KA-52,エジプトへ輸出へ

KA-52(NATOのコードネームはホーカムB。)というヘリコプターがあります。
見ていただくと分かる通り、「二重反転ローター」という独特の構造を持っています。

普通のヘリコプターは回転翼が一つで、その回転翼の反トルクを打ち消す為に尾部に小さなローターがついています。これがないと機体がくるくる回ってしまうのです。

しかし二重反転ローターは上下の回転翼を逆方向に回すことで互いに反トルクを打ち消しあい、まっすぐ飛ぶことが出来ます。

利点としてはローターが2つになることでローターの直系を小さく出来る。
テールローターを使わなくていいので全長を短く設計できる余地がある。
運動性が高まり、高速性能も上がる。
専有面積が少なくて済む。


という利点があります。ホーカムを設計製造するロシアの「カモフ」が得意とする構造で非常に独特です。

もっとも機構が複雑で全高が高くなるなど欠点もあり、世界的には非常に珍しい形と言えるでしょう。
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冷戦当時、なかなかこの機体の情報がなく、西側では「(ヒューイコブラ等の)戦闘ヘリを撃墜するためのヘリ」という見方もありました。古いゲーム、「大戦略シリーズ」などでも「対ヘリヘリ」として登場しますね。

(新天地注。東西冷戦において、ヨーロッパでは、戦車の数では東側が優勢だったのです。対抗してアメリカが開発したのが対戦車ヘリ。戦車の数を増やして対抗するより、戦車を効率よく破壊できる対戦車ヘリを作ることで数の不利を補おうと。そこで旧ソ連のカモフが運動性に優れるヘリを造った。西側としては、対戦車ヘリを撃墜するのが得意なヘリを作ることで、さらに東側有利に戻るのでは?と恐れたのです)

実際はアメリカのヒューイコブラやアパッチなどと同じ対地戦闘に使うヘリだったわけですが・・・。。
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この機体、当初は単座(一人乗り)として設計されていました。一人で操縦士、武器のオペも操縦士が行う。
先進的な設計だったのですが、「現場」では操縦士と武器を扱う人間は別の方がいい、との意見が根強く(ヘリは地上に近いので敵にも狙われやすい。操縦士は敵を避けるためにも操縦のみに専念し、武器の発射と管制は副操縦士に任せたほうがいいとの発想)結局複座型のホーカムBを造ったという経緯があります。
またロシア国内ではより一般的なMi-28(ハボック)のほうが主力として採用され、ホーカムは少量のみが生産される「日陰」の機体でした・・・。
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しかし。
カモフはどうやらエジプトにホーカムを売りつけることに成功したようです。
非常に高い性能を持つと言われながら、様々な理由から商業的には成功してこなかったホーカムですが、エジプトを皮切りに海外で増殖するかもしれません。

悲劇の名機の逆襲なるか?と言うところです。

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