2017年1月5日木曜日

韓国、左派政権の誕生が近づく

韓国で数年ぶりの左派政権の誕生が近づいています。

韓国では伝統的に保守政権が強かったわけですが、今度の朴大統領のスキャンダルで保守系与党セヌリ党が分裂。去年の上半期まで圧倒的人気を誇ったパンギムン前国連事務総長を持ってしてもかなり苦しくなってきました。
現段階での世論調査が示す結果は、たとえ野党が統一候補を立てられなくても、パンギムンでは勝てない。また野党が統一候補を立てた場合はいまの有力候補のうち誰がたってもパンギムンでは勝てない、と言うものです。
苦戦のパンギムン前国連事務総長
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いま一番有力なのはムン・ジェインということでいいんでしょう。弁護士。63歳


彼は両親が朝鮮戦争の最中、今の北朝鮮地域から米軍の艦船に乗って命からがら韓国にやってきた、少し特殊な出自があります(彼自身は両親が避難してきた韓国で生まれた)。
また大学在学中に学生運動で逮捕投獄された後、出所後兵役で「特殊部隊」(空挺部隊)に配属された経験もあります。これが左派系ながらある程度保守的な人々に受け入れられる「免罪符」になってる面もあるようです。前回大統領選挙に出馬し朴大統領に破れた際もこの出自と兵役履歴をアピールしました。厳しい訓練の結果、未だに「瓦割り」が出来るほどなんだそうな。
(新天地注。韓国では兵役の義務があります。韓国のトランプ氏と言われるイジェミョン市長は兵役経験がないことが少し逆風、何ていう人もいるそうです)

彼の運命を決定づけたのが司法試験への合格と弁護士登録。
1980年に大学を卒業した後、韓国でも難関である司法試験に合格。1982年に弁護士になるのですがこの時に後に第16代韓国大統領となるノムヒョン弁護士と協同で弁護士事務所を開いたのです。

学生運動出身の弁護士らしく、盧武鉉弁護士もムン・ジェイン弁護士も人権派として活躍、有名になっていきます。釜山地方弁護士会人権委員長などの職にもついています。

そして2002年にノムヒョンが大統領選挙に立候補するとムン・ジェインが釜山地区で選挙対策責任者に就任(ムン・ジェインの活動拠点が釜山だった)。
盧武鉉大統領の当選に貢献すると論功行賞で政府の要職(大統領秘書室長、日本で言えば官房長官とかかなあ)を歴任します。

盧武鉉氏が退任後に自殺すると国葬の際の葬儀委員長を努めます。「盧武鉉の志を継ぐもの」としても認知されました。

2012年に国会議員に当選。この際、民主統合党の成立に大きな役割を果たし注目されます。
盧武鉉大統領が「排除の論理」でぶち壊した左派系野党の再結集を果たしたのです。2012年12月の大統領選挙では野党統一候補としてパク大統領に挑みましたが接戦の末破れました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここで消えていくように見えたムン・ジェインですがさらなる2度の大波に襲われつつ時代は彼をいまだ見放さないようなのです。

このご、野党の新政治民主連合は2014年7月の国会議員補選で惨敗。混乱のなかで2015年2月に新政治民主連合の代表に就任します。
しかし野党は4月に再度補選で全敗。更には寄り合い所帯がたたり、アンチョルスが旧新政治連合系の議員を連れて党を出ていきます。二大政党制を実現したかに見えたのですが再度野党が分裂してしまったのです。

新政治民主連合は16年2月に「共に民主党」と党名を変えて出直すもムン・ジェインは同時に代表を辞任せざるをえませんでした。彼は2016年4月の総選挙にも出馬せず、他の候補者の応援に回ると表明します。

しかしこれが逆に彼を救うことになるのです。
------------------------------------------------
総選挙は与党セヌリ党がかなり有利と見られていました。しかし与党内は「朴派」と「非朴」の主流派、反主流派の内部の争いのお陰で充分に準備が整わなかったのです。世論調査などからくる「セヌリ党かなり有利」という奢りもあったのでしょう。

しかし蓋を明けてみれば逆に「共に民主党」は党勢を拡大。セヌリ党は少数野党に転じてしまったのです。与党は惨敗したのです。

選挙応援に徹したことでムン・ジェインは「勝利の立役者」になったのです。
------------------------------------------------------
そんな彼ですが去年再度逆風に晒されます

-韓国の宋旻淳(ソン・ミンスン)元外交通商部長官が回顧録で、2007年11月の国連北朝鮮人権決議案採決に際し、当時の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が北朝鮮に意見を求めた後に棄権したと指摘したのです。
この時、北朝鮮にお伺いを立てた責任者がムン・ジェインだったと。

今度こそ次の大統領の目が消えたかに思われましたが、そこに来てパククネ大統領のスキャンダル。熱しやすく冷めやすい韓国国民はそんなことすーっかり忘れてしまいました。

逆に国会議員でないムン・ジェインは「身軽」だったのです。
弾劾訴追や即時退陣を求めるデモの先頭に立ってパククネ非難。
ここに至って「正義の味方」であるかのように支持率を上昇させました
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ムン・ジェインは「ミサイル防衛の見直し」「慰安婦合意の見直し」「日韓軍事協定の見直し」などを打ち出しています。また去年竹島に上陸するなど領土問題でも強硬姿勢を見せるかまえ。

本当にムン・ジェインが大統領に当選し、かつ現実的な路線を取らないとすればアメリカも日本も韓国とは距離を取らざるをえない。必然的に韓国は中国にくっついていく道をとるでしょうね。
日韓関係はおそらく最悪期に入ると思われます。

早く大統領選挙行われないかなあw

0 件のコメント: