2016年10月5日水曜日

種付けのいたずら

ヤフーの競馬ニュースに「トウカイローマン」と武豊の記事が出てた。
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名馬誕生の裏によくあるのは、種付けのいたずら。本当は「違う父親」を種付けしようと思ってたんだけど何らかの理由でその父親を種付けしたら名馬が生まれてしまった、と言う話。

この前書いたけど、例えばサイレンススズカの母親は、その年、種付けしたけどうまく行かず、じゃあトニービンを種付けしようと思ったけどすでにその年の種付け件は売り切れ。
仕方ない、まだ「売れ残ってる」(!)サンデーサイレンスを種付けしようか(当時はまだ主年度産駒が出走前で、サンデーの評価はトニービンより下だったのだ)。そして生まれたのがサイレンススズカだった
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話はトウカイローマンに戻る。

オークスを制したトウカイローマン。この血統は母馬を遡るとヒサトモというダービーを勝った牝馬に遡る。トウカイローマンの馬主、内村さんは、たまたまヒサトモの血を引くトウカイクインという馬を購入して走らせる。するとトウカイクインは6勝を上げる大活躍。
トウカイクインの血統に興味をもった内村氏は、その牝系の先祖が数少ない牝馬の日本ダービー勝ち馬であることを知り、またその血統がほとんど残っていないことを知る。ト

当時まだ新進の馬主だった内村氏は、当時「絶滅寸前だった」ヒサトモの血は必ず蘇るという信念でこの牝系を大事にし、自ら牝馬に当時の一番優秀と思われる種馬を交配させて自らが所有し走らせることにした。トウカイクインは引退後繁殖牝馬として内村氏がお金をだして子供を生むことになる。

内村氏の「直感」は当たる。トウカイクインの孫、トウカイローマンがオークスを勝ったのだ。
自分が選んだ血統でクラシックを勝つというのは馬主冥利に尽きるだろう。トウカイローマンはその後も現役を続けるが、当時は牝馬の重賞も少なく(たしか古馬牝馬の重賞は4つだけ、みんなG3)重賞を勝てずにいた。

同年に現れたのが七冠馬、シンボリルドルフだった。当時日本の競馬史上最強と言われたシンボリルドルフ。この馬が引退して種馬のシンジケートが組まれると、内村氏もその権利を購入する。内村氏の中には「同じ年のダービー馬とオークス馬の夢の組み合わせ」があった。
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しかし。
オークスのあと重賞を勝てなかったトウカイローマンに転機が訪れる。
春、新潟大賞典で2着に入ったのだ。
本来ならこのレースで引退しシンボリルドルフを種付けする予定だった。しかし「まだ現役で行ける」と現役続行が決定。ルドルフの種付け権が浮いてしまう。

内村さんは、しょうがない、のでルドルフをトウカイローマンの半妹、トウカイナチュラルに種付けすることになる。長浜牧場で生まれたその子はルドルフ=皇帝の子供だから「ハマノテイオー」という幼名を授かる。

その子はナスに棒を刺したようなひょろ長の馬体で全然活躍しそうに思えなかったという。たくさん生まれたルドルフの初年度産駒はもっと血統のいい馬も多くそれほど注目されていたわけではなかった。
ところが、そのバネは凄まじく、牧場の柵を助走なしに飛び越えて行くほどだったと。

その姿をみた松元調教師は「ダービーの日付を確認」すると日程を逆算。デビュー戦(からダービーまでの出走レース)を決めたと言う。あえて重賞を使わず、馬の力を信じてダービーを狙うために。

ハマノテイオーは競走馬名を「トウカイテイオー」と改めデビューすることになる。


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