2016年7月11日月曜日

新種牡馬「リーチザクラウン」いきなり活躍?新馬戦の台風の目に。

ダービーが終わって二歳馬のレースが始まりました。

昔は早い時期にデビューする馬は大成しないというジンクスもあって7月にデビューする有力馬は少なかったんですが最近は技術の進歩とかあって「早い時期にデビューできる馬は早い時期にデビューする」流れができつつあります。いまの時期に賞金をとっておいて、クラシックの直前はゆったりしたローテションを汲むという形のプランも立てられるというわけです。

さて、、この前のブログにも書きましたが、「非サンデーサイレンス」の新種牡馬が期待される一方で、やはりサンデーサイレンス系の種牡馬も新種牡馬として出てくるわけです。いまは「サンデーサイレンスの孫」たちがデビューを始めました。
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サンデーサイレンス系ではディープインパクトの子供、ディープブリランテ(日本ダービー)がもっとも期待されているかなという感じですが、新種牡馬のスタートとしては「リーチザクラウン」(父スペシャルウィーク、母父シアトルスルー)が期待を大幅に上回るスタートを決めています。

競馬をかなりやりこんでいる人なら覚えているかもですが、リーチザクラウンは「未完の大器」。
デビュー時からその能力は間違いなくクラシック級と言われた馬です。

デビューは二着に敗れますが、このレースがいわゆる「伝説の新馬戦」。1着アンライバルド(皐月賞、種牡馬)。3着ブエナビスタ(桜花賞、オークス、ヴィクトリアマイル、天皇賞、ジャパンカップ。)

鋭い足を使って一気にぬけ出すアンライバルド。追いすがるリーチザクラウン。そして外からとんでもない足で「飛んでくる」ブエナビスタ。ただの新馬戦のはずがG1レース並の大激戦。素晴らしい高レベルの闘いになりました。そりゃまあ、それだけの馬が勝ちに行くとレベルの高いレースにはなるとはいえ。。

レースが終わった段階では、いやー凄いハイレベルな新馬戦だったね。まさに伝説の新馬戦!ってみんなが思ったんです。

ところが。。伝説はこれだけでは終わりませんでした。この新馬戦、8番人気で4着に敗れたスリーロールスは1年後に菊花賞を勝つことになります(*^^*)



実に3頭のJRAG1勝ち馬がでて、別に重賞を勝った馬が出た新馬戦なんてそうそうはありません。
余談ながら5着のエイシンビートロンも後に地方競馬ながら重賞を勝ちました。

新天地が印象に残っているのは
きさらぎ賞。逃げて三馬身半の差をつけて完勝しました。ああ、これは強いと。



しかしどうしても本番(G1)勝ちきれなかった

皐月賞を二番人気で13着大敗
ダービーは人気を落とすも5番人気でロジユニヴァースの二着に健闘。
菊花賞は堂々の一番人気になるものの5着

激しすぎる気性が邪魔する面もあり、陣営はマイル路線に切り替えてみます。

するとマイラーズカップG2で復活の優勝。
この時、皐月賞馬キャプテントゥーレ、朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬セイウンワンダーを下してますから決してフロックでもないでしょう


安田記念では一番人気に押されます。
が、またしてもG1の壁は厚く惨敗。その後は輝きが戻ることなく失意のまま現役を去ることになります
競走馬にとっては致命的とも言える「喘鳴症」(ノド鳴り、気道が狭くなる病気)を発症したことも不運でした。
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関係者は彼を見捨てませんでした。

彼を救った?のはその血統面でした。
リーチザクラウンの祖母クラシッククラウンはガゼルHなどG1を二勝。クラシッククラウンの半兄は大種牡馬チーフズクラウン。4代母はNYの牝馬三冠馬で、さらに五代母まで遡ると近親には牝馬ながらケンタッキーダービーを制した名牝ウイニングカラーズ(ゴールデンカラーズの母、チアフルスマイルの祖母)。あるいは

この馬、今は「ニシノフラワー」とか古くは「ニシノライデン」で有名な西山さんの所有。(生産は社台ファーム)。いまでこそ西山牧場は規模を縮小しましたが、昔は社台に次ぐ第二位の馬主だったことも有る馬主、生産者です。(なお繋養先はアロースタッド。西山牧場はいまは種牡馬の繋養牧場を持っていない)
長年の経験から「種牡馬としての可能性は充分にある」と見込んだんでしょう。

リーチザクラウンの初年度の種付け料はたった20万円。格安の種付け料となりました。G1を勝っていないという実績、すでにサンデーサイレンス系のたね馬が飽和している現状では仕方ないのかもしれません。西山さんはリーチザクラウンの現役時代に1億円で所有権を譲り受けたといいます。そのご現役生活ではいいところがなかったので種馬になって稼いでもらうしかありません。

(参考。日本で一番種付け料が高いと言われるのがディープインパクトの3000万円。二番目がキングカメハメハで1000万円。ついでハーツクライ800万円と言われています。リーチザクラウンの父スペシャルウィークが150万円。かくも格差が激しい世界です)

20万円という格安の種付け料、それと西山さんの関連の馬でなんとか50数頭の種付け数を確保することが出来ました。
地方競馬に回った馬も居て、JRAの登録はやっと34頭。
この手の種馬はとにかく初年度産駒が勝負。最初の年ダメなら種馬失格の烙印を押されてしまいます。
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上述したとおり、必ずしも相手になる繁殖牝馬に恵まれていません。ディープインパクトみたいな期待いっぱいの種馬は相手の牝馬も優秀な牝馬が集まります。子供も走る可能性が上がる。

しかし20万円の種付け料の実績ない種馬には、優秀な牝馬も集まりにくい。多くが零細牧場の、一勝とか二勝の「普通の」牝馬が種付け相手になります。

ところが蓋を開けてみると。7月10日現在で早くも三頭が勝ち上がり。6頭が7戦して3勝。勝ち上がり率50%。繁殖牝馬のレベル等々考えれば「驚異的」といってもいい数字です。種付け料わずか20万円の種牡馬の子供が、です。
さらに大井でガロが新馬勝ち。ダートも芝も両方適正あるようです。

まあもちろん今が瞬間最大風速の可能性はありますが・・・。

間違いなく人気が上がると思います。というかもしこのペースで勝ち続けるなら、超人気種牡馬になる可能性はありますね。もともと、能力が低くて負けていたというより、気性面が邪魔して大勢を妨げていた馬。それでもダービー二着にきた馬ですからね。

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