2016年6月10日金曜日

非サンデーサイレンス種牡馬の勃興なるか。

ダービーが終わって新馬戦(二歳のまだレースに出ていない馬のレース)が始まりました。

このタイミングで「新種牡馬」が出てくるわけです。今年の産駒がデビューになる種牡馬。

最近は実績のある種牡馬に種付けが集中する(昔と違って技術の進歩で毎日複数の種付けを行っても大丈夫になったことも大きい。日本国内で毎年6000頭くらい種付けするわけですが、トップの種牡馬たちは毎年200回以上種付けします。

地方競馬の衰退もあり、馬の生産数は減っている一方で、できるだけ高くて走る馬を生産したい生産者の意向でどうしても一部の血に偏ってしまうんですね。ディープインパクトを含むサンデーサイレンス系の馬、あるいはサンデーサイレンス系の父を持つ牝馬と相性のいい馬が人気になっています。

しかし、ディープブリランテ(ダービー馬)が産駒を出してきたように世の中サンデーサイレンス系のたね馬が飽和状態です。昔、世界をせっけんしたノーザンダンサー系も時が経つとともにサンデーサイレンスなどの新しい種馬に取って代わられました。ここまでサンデー系が飽和すると(なにせ母馬になる馬もサンデー系が飽和しつつあるので、サンデーサイレンスを血統に持たない馬の必要性が高まっています)新しい流れが出てくるのではないか???

キングカメハメハが良い成績を残しているのも「非サンデーサイレンス」でしかもサンデーサイレンス系牝馬と相性がいいということもバックボーンとしてあるわけです。
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今年の新種牡馬は実は30頭に足りません。それくらい今の世の中新種牡馬になるのは難しい。ダービー勝ってやっとなれるかなれないか。そんな冬の時代。

キングカメハメハが好成績を残したことでキングマンボ系の人気は高まっていますね

新種牡馬の中では国内ではG1勝ちがないものの香港でG1をとったルーラーシップが筆頭でしょうか。父キングカメハメハ、母エアグルーヴという問答無用の良血馬。サンデーの血を持たないだけに期待の一頭でしょう。

ギングマンボの直仔のキングズベストは新種牡馬とは言っても日本で初めて種付けを行った年の子どもというわけで結構な年です(2000年のイギリス2000ギニー(日本の皐月賞に相当する1600mのレース)勝ち馬。二着はジャイアンとコーズウェイ(2010年北米首位種牡馬))

正直、たくさんの活躍馬を出しては居ませんが、2007年産駒からイギリスダービー馬、かつ凱旋門賞でナカヤマフェスタを振り切って勝ったワークフォース、そして日本のダービーを勝ったエイシンフラッシュを出しています。シェイク・モハメド殿下の持ち馬なので、殿下が日本で生産を行うに際してわざわざ日本に連れて来てくれた馬。馬主国際化の恩恵とも言えそうです

キングズベストの魅力はなんといっても血統面でしょう。日本には珍しい血統である上に半姉は牝馬ながら凱旋門賞を制したアーバンシー、アーバンシーはトップクラスの競走馬、種牡馬となったガリレオ(英ダービー、キングジョージなど)、シーザスターズ(イギリス2000ギニー、ダービー、凱旋門賞など)を含む 7頭の重賞勝ち馬を輩出(キングズベストから見ると甥に当たります)。別に甥に当たる馬二頭がG1勝ち馬。良血馬の宝庫。逆に言えば今までの産駒成績が物足りないくらい。
キングマンボ系と日本のサンデーサイレンス系の相性がいいのはわかっているのでここ日本で爆発的に活躍馬を出す可能性もありそうです。

実績面で目を引くのがアメリカの「幻の三冠馬」アイルハブアナザー。ケンタッキーダービーとプリークネスステークスを連勝したものの、脚部不安で最後のベルモントステークスを出走取消。二冠のみに終わりました。ミスタープロスペクターとダンジグのクロスを持ち、日本にも合うだろう血統面、そしてしつこいですが非サンデーサイレンスなのが魅力の一つでしょうね。
ただ近親には活躍馬はあまりいないようです。

もう一頭ケンタッキーダービー馬がストリートセンス。もともと北米で種牡馬生活を行っていましたが、2013年にダーレー・ジャパンが種牡馬として日本で種付けさせました。(今年の2歳馬です)
しかし2012年以前に北米で種付けして生まれた馬の中からオーストラリアとアメリカで複数のG1勝ち馬を輩出。2014年以降はケンタッキーに帰って種牡馬生活を続けています。
日本では持ち込みで生まれたフリートストリートがそこそこ活躍していますね。

ミスタープロスペクター系で日本の競馬にも合いそうですが、ややダート色が強いかもしれません。ただしすでにG1馬を複数出した実績があるだけに今年度限りとはいえ大物を出してくる可能性もあるでしょう。

アメリカ三冠のうちの一つベルモントステークスを勝ったのがサマーバード。日本のジャパンカップダートに出走するため、来日したもののケガで出れなかったこともあります。結局そのまま引退し、日本系種牡馬協会が購入して日本で種牡馬になりました。
血統背景としては父系をたどるとアンブライド(当時の世界最高賞金額ホース)まで四代にわたってアメリカ三冠のうちの一つを勝った馬で構成されています。バリバリのアメリカ血統ですね(代を重ねたミスタープロスペクター系になります)更にストームバードの3✕3という強いインブリードがどうでるか?
サンデーの仔ディープインパクトはストームキャットの牝馬と相性がいい(ニックス)として知られます。ストームバードはストームキャットの父ですので、ストームバードの強いクロスを持つサマーバードがサンデーサイレンス系牝馬と相性が良い可能性は結構あると思います。

輸入馬のなかでは競走実績が見劣りするものの「日本に合いそうなのかな」というのがタートルボール。「最新流行の血統」ではないものの、ノーザンダンサー系で血統表の中にはハビタットやレッドゴッド、トップビル、ゼダーン、ベンチャーなど日本の競馬でもお馴染みの馬が並んでいます。馬自身素軽いマイラーだったので日本の競馬に合う可能性も。社台ファームの種馬なので繁殖牝馬に恵まれている面もあるでしょう。大当たりはないにしても堅実な馬が出てくるかもですね。

輸入場ではトビーズコーナーも注目はされますかね。。
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戦績では見劣りするもののドバイワールドカップ2着があるトランセンド(父ワイルドラッシュ)。44頭が登録されており、初年度産駒が勝負になるでしょう。
地方競馬からはフリオーソも非サンデーサイレンス系。この馬は100頭以上種付けしていますのでそこそこチャンスがありそう。血統的にも父ブライアンズタイム、母の父、ミスタープロスペクターと悪くありません。芝でどれだけ走れるかが成功の分かれ目になるんですかね。

産駒数は少ないもののジャイアントコーズウェイの直仔である、エイシンアポロンとスズカコーズウェイに期待。(ちょっと苦しいかなあ)

同じく産駒数が少ないもののアーネストリーにも注目(父グラスワンダー)
グラスワンダーはものすごく活躍馬を広げている感じではなかったものの、直仔スクリーンヒーローが少ない産駒の中から「現役世界最強?マイラー」モーリスを出すなどここに来て存在感を増しています。アーネストリーも一発があるかもですね。ホームランか三振か。そんな種馬かもしれません。
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サンデーサイレンスの血を持たないこれらの種馬がどれだけ活躍できるか?
それが今後10年20年の日本の競馬を支えていくと行っても過言ではありません。







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