2016年3月9日水曜日

若きトップジョッキーのジョセフ・オブライエン騎手、22歳で引退。体重増に勝てず

世界中で、過去最高のサラブレッドのトレーナーをあげよ、と言われたら誰を上げるでしょうか?

もちろん色んな調教師が上がるでしょうが、そのうちの一人がアイルランドのエイダン・オブライエン調教師であることは間違いありません。世界的な競馬資本の一つである「クールモア」の馬を預かるエイダンオブライエンは現役に限定するなら、ゴドルフィン軍団の馬を任されるスルール調教師(日本関連だと日本で種牡馬になった「神の足」ラムタラとか安田記念を勝ったハートレイクが有名ですね)と双璧と言ってもいいかもしれませんね。

短距離馬から長距離馬、ヨーロッパの芝、アメリカの芝さらにはダートを問わず、はては障害まで幅広く活躍させています。英ダービーや凱旋門賞をとり、ブリーダーズカップにも毎年のように顔を出しトロフィーを取っていきます。

おもいつくだけでもガリレオ(英愛ダービー制覇、種馬として英愛リーディングサイアー5回)、ロックオブジブラルタル(英愛2000ギニー制覇を含んでG1を7連勝は当時の世界記録、マンUのアレックス・ファーガソン監督が半分所有権を持っていたことでも知られます)、ハイシャパラル(英愛ダービー制覇、ブリーダーズカップ)ジャイアンツコーズウェイ(G1、6勝、北米リーディングサイアー2回)、ソーユーシンク(G1,10勝)、デザートキング(愛2冠)、ディラン・トーマス(キングジョージ、凱旋門賞などG1を6勝)などなど超一流馬だけでも両手では足りない。何度も欧州最優秀馬(年度代表馬ですね)を獲得しています。

これから何十年何百年と血統書に名前が残る歴史的名馬を二桁以上管理している調教師はなかなかいないでしょう。

上記のどれか一頭分の活躍でも、日本なら「世紀の馬」という扱いを受けるはずです。

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長かったけど前フリ

そのエイダン・オブライエンの息子は騎手になりました。ジョセフオブライエン騎手です。

蛙の子は蛙、ジョセフも神がかった活躍をします。競馬は血のスポーツといいますが、人間もそうなのか、というくらい。

16歳で父の厩舎の専属騎手になると、19歳にしてキャメロットでイギリス2000ギニー(1600m、日本の皐月賞に相当)と英ダービーを制覇。さらには「オーストラリア(馬の名前です)」でも再度イギリスダービーを制覇し21歳で英ダービー2勝ジョッキーと言う離れ業を成し遂げた。
また、アイルランドの年間最多勝記録はいまも彼が持っているそうです。


写真は2012年のイギリスダービー優勝時。エリザベス女王からトロフィーを受け取るジョセフ。
この年はエリザベス女王在位60週年で華やかなセレモニだったそうです。

ところで。

エリザベス女王は公称で身長163センチと言われています。その女王がかなり高さのある帽子をかぶっていますが、ジョセフはそれよりも更に高い。

そう、ジョセフは180cmあるんです。
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普通の人なら「背が高くていいなあ」で済む話ですが、これが彼の人生を決定づけることになりました。

競馬、競争時は騎手がつける馬装(服とかヘルメット、靴、さらにムチとか鞍)をふくめて重さが50キロから60キロ位にせっていされます。これはレースによって、同じレースでも規定(馬の年齢や牡牝の差、あるいは獲得賞金、さらには「ハンディキャップ」といって馬の能力これくらいかな?というふうにレース関係者によって変わるレースも)変わります。
ハンディキャップレースだと一番軽いので48キロなんていうのもありますね。


つまり騎手はレースに乗るときは裸の体重で45キロからせいぜい50キロ内外でないといけないことになります。(余談ですが、JRAの騎手学校には親を含めた面接があります。どういう家庭環境下見るのも大事ですが(おやがヤクザだったら100パー落ちる)、親が背が高かったり太ったりしているとマイナスになるそうな)

日本の騎手では武豊が比較的高く、減量に気を使うことで知られますが、それでも170センチとされています。180センチのジョセフは体重コントロールという大敵によって騎乗がままならなくなってしまったのです。父から多くの才能を受け継いだジョセフも、この身長だけは受け継ぎたくなかったかもですね。

22歳の若さできっぱり騎手を引退することを決断しました。このまま父の背中をおって調教師に専念するそうです。
父を超える名馬を送り出すことができるのか?注目されます。



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