2016年1月7日木曜日

原爆と水爆

一般教養です。

アインシュタインはこんな数式を発見します。

E = mc2


人類が発見したもっとも偉大で、かつもっともシンプルで美しい方程式の一つ。
しかして「悪魔の方程式」と呼ばれることも多々あります。

光の速度は一定である、ということを前提に導かれる(その他諸条件は割愛)アインシュタインの特殊相対性理論によれば、質量とエネルギーは等価なのです。

(数式において、Eはエネルギー、mは質量、cは光速度を表す。)
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つまり、「質量」が失われるとき。その質量に等価のエネルギーが発生します。(逆に言えばエネルギーを加えて質量を生み出すことも可能。これも割愛)

アインシュタインたちは気が付きます。「質量を失わせる事ができれば、火薬とは比較にならないエネルギーを生み出すことが出来る」

そう、核爆弾はこの「悪魔の方程式」から生み出されたのです。

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アメリカはマンハッタン計画を発動します。
アメリカが選んだのは「核分裂」でした。つまり「原子爆弾」です。

ウラン235やプルトニウム239といった原子番号の大きなある種の同位体元素物質に中性子を当てると、原子核が崩壊するのです(この時に莫大なエネルギー=爆発が生じる)。しかもその崩壊する過程で中性子を放出します。この中性子がさらなる崩壊を引き起こす。こうやって連鎖的に核分裂が起こるのです。

幸い、これらの物質は一定量(数キロ)無いと核分裂しませんし自然状態ではそんなにまとまって存在しませんでした。しかし人類はこれらをまとめて取り出すことに成功したのです。そして、効率的に核分裂反応を起こす方法を発見したのです。(詳しくは原子爆弾、爆縮で検索)

一定の核分裂物質を火薬によって一点に集中させ(爆縮)、そこに中性子を当てることで核分裂を連鎖的に発生させる。こうして原子爆弾は爆発します。
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ただし、原爆にも「欠点」があります。自らの爆発で「核分裂」の材料となるウランやプルトニウムが「吹き飛んでしまって」全部は核分裂しないのです。せっかく爆縮によって一点に集中させても、、全部の核分裂物質が核分裂を起こす前に、爆発によって四散してしまう。

例えば、広島に落とされた原爆では60キロのウラン235が使われましたが、核反応を起こしたのは2%以下、(1キロ程度)とも言われます。(実際に失われた質量は数グラム。数グラムの質量が消滅するときあれだけのエネルギーになるのです)

現在では研究も進んでいますが、「でっかい原子爆弾」を作ってもある一定の爆発力「しか」産めないと言われています。(まあ何を持ってという話ですが)
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そこで、「重い」物質を核分裂させて質量をエネルギーにかえる(原爆)のではなく。「軽い」重水素や三重水素を「核融合して」ヘリウムとエネルギーを取り出す水素爆弾が考案されます。

核融合には極めて高い圧力と温度が必要で技術的には難しいと言われています。
しかし、「原子爆弾」を使うことでそれを可能にしたのです。簡単に言うと、核融合するための重水素を原子爆弾の周りに敷き詰め、更にそれを原子爆弾と一緒に特殊な容器に詰めるとします。


まず「外側」の原爆が爆発すると三重水素化リチウムが内側に圧縮されます。さらに原爆から出る中性子やX線が水爆内側の原爆に照射。中の原爆が爆発することで三重水素化リチウムを外側に向かっても圧縮。

内側と外側からサンドイッチで圧縮され高温高圧状態になった三重水素がプラズマの中で核融合を発生し爆発します。
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水爆は開発に手間とお金コスト技術、色々かかるけれど、とにかく爆発の威力が大きいことが上げられます。原爆では達成できない「メガトン級」の爆発エネルギーを人類は手にしてしまったのです。

簡単に言うと原爆に比べると、同じような重さの水爆は1桁から最大3桁、爆発力が大きいのです。

ちなみに、「人類が起こした最大の爆発」と言われるソ連の水爆RDS-220は爆弾全体の重さが「27トン」と言われていますが、その爆発力は50メガトン。

広島型原爆の3000倍。あるいは第二次世界大戦で使用された爆薬全てを足した爆発力の10倍に当たることになります。
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北朝鮮が水爆実験に成功した、と主張しています。
ただ、水爆としては観測された爆発力が小さいようにも思われます。
ひょっとしたら、「起爆用」の原爆が爆発したものの、核融合には失敗したのかな?

そんな風にも思われます。(もちろん、水素爆弾としては小型のものを作ってみた可能性は捨てきれない)

開発の意志はあるけど失敗したか、処刑を恐れたハッタリだったか?
どっちにしろ眉唾は残ります。

真相はいかに。

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