2016年1月7日木曜日

原爆の限界と重水素の利用、そして水爆

原爆を「効率よく」爆発させるのは非常に難しい。

核分裂を起こすには、分裂する物質、ウラン235やプルトニウム239を一定量以上一箇所に集め、そこに中性子をぶつけてやる必要が有る。

最初に中性子をぶつけて核分裂反応が起こると、そこから中性子が飛び出し新たな核分裂を誘発する。。。

言葉にすると簡単なんだが、ソモソモ核分裂が起こるときには猛烈な勢いで爆発も生じる。全部の核分裂物質が核分裂をおこす前に爆発で吹き飛んでしまうのだ。
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これが「原爆の限界」。どんなに大きな原爆を作ってもある一定以上の爆発は起こせないと。。

現代の原子爆弾は、球体のプルトニウム239の外側に火薬を敷き詰め強い容器で囲む。火薬を起爆することでプルトニウムは「爆縮」によって内側に集まり、核分裂を起こしやすくなるのだ。

第二次世界大戦においてオッペンハイマー等の数学者がマンハッタン計画に集められたのはこの計算が難しかったからとか。なにせコンピューターがない時代。常人にはとても想像もつかない膨大な計算を天才たちが成し遂げたというわけ。

それでも、通常型の原爆ではプルトニウムのうちせいぜい10数%しか核分裂に関与しないと言われています。残りの大部分は核分裂を起こすことなく吹き飛んでしまう。

これを効率よくしようと言うのがいわゆるD-T強化型原爆と言われるもの。(Dは二重水素、Tは三重水素のこと。多分)

原爆の中に二重水素と三重水素を気体で数グラムずつ封入しておく。

こうすることで原子爆弾が核分裂を起こす初期の過程で、高温高圧状態の中で二重水素と三重水素の小規模の「核融合」反応が起こる。すると核融合によって、核分裂で発生する中性子よりも「高速」な中性子が発生するのだ。核融合自体のエネルギーは少ないが、高速の中性子が核爆発の初期段階で発生することに大きな意味がある
この高速の中性子が核爆発の早い段階で発生することで、核分裂物質が爆発で吹き飛ぶ前に効率よく核分裂を誘発する。スピードの早い中性子が核分裂物質にぶつかることで核分裂時に新たに飛び出す「中性子が多く」なる。それが効率よい核分裂に繋がるというわけ。


効率よい核分裂が起きるということは、核弾頭の小型化ができるということでもあり、同じ重さの弾頭がより大きな破壊力を持つことでもある。
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これに対して「水爆」というのは、起爆に原爆を使用するけれど、あくまで爆発の主が核融合であるものを指す。こちらのほうが当然技術的ハードルは高い。
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爆発力は桁違いに大きく、作るのは難しい。高度な計算と高度な技術力。製造能力それをそなえなければならない。ソモソモ核融合、かんぜんに解明された技術でもなかったりする(おいおい)
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北朝鮮が自称水爆を開発したわけですが、水爆というよりは改良型の原爆を「水爆」って言い張ってる可能性はありますね。

あるいはちゃんとした水爆を作った(つもりだった)が、まともな核融合はほとんどおきなかったか・・・。

謎ではあります。

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