2016年1月31日日曜日

A10でありたい


この前も書きましたが、「フェアチャイルドA10」というアメリカ空軍の飛行機があります。
愛称は「サンダーボルトⅡ」。しかし、普段は「フォッグ(豚)」と親しみを込めて呼ばれます。
空気抵抗低減を求めていないズングりしたデザイン、機関砲の姿が豚の鼻を連想させる。

縦横比の長いデザインは、空気力学を勉強した人ならわかると思いますが、沈降率を抑えるため。(グライダーが細長い翼を採用するのと同じです)。たくさんの爆弾やミサイルを抱えて滞空するためにはこの翼が都合よかったんですね。「あえて」後退翼やデルタ翼を採用していないのは音速を超えるような仕様が必要ないからです。(そういう能力を捨てて、低速で戦場の上を滞空することを選んだということです)

この「特殊」な飛行機が生み出された背景には、1960年台、70年台当時のワルシャワ条約軍とNATO軍の戦力的な問題があります。WTO軍は西側に比べて圧倒的に戦車の数で上回っていたのです。
このため、普通に戦車同士で地上戦で打ちあえば、西側は分が悪い。戦車を増やすのでは効率も悪い。

そこで「タンクキラー」(戦車や戦闘車両を空から一方的に破壊できる)という飛行機で対抗しようとしたというわけ。余談ですがヒューイコブラ(あるいは後のアパッチ)戦闘ヘリがアメリカで生み出されたのも戦車の数で負けるからそれを空からの支援で補おうと言う同じ考え、「非対称戦術」によるものです。

A10の初飛行は1972年だったかな。2016年の今は結構なロートルです。もうすぐ完全引退することになっていましたが、アメリカ軍は引退を延期させることにしました。

A10を引退させることで30億ドルを超える経費を削減し、これを新たに導入するF35の維持費などに当てるつもりだったと言われます。しかし、IS掃討作戦で、石油輸送トラックを数百台?破壊するなど、対テロ戦線でA10の活躍が続いており、全線の指揮官から「もう少し使わせろ」という声が届いていることがA10存続の力になっています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界ではいま、地上を攻撃専門の飛行機(攻撃機といいます)は絶滅寸前です。

マルチパーパスと言って、戦闘機(飛行機を撃墜する空中戦を得意とする飛行機)に、地上や船を攻撃できる能力をもたせた「戦闘攻撃機」が主流になってきたからです。

なぜそんな飛行機が増えたか
昔は、戦闘機は運動性を追求すると翼も小さく、爆弾を抱えるのには向きませんでした。

写真は「F104スターファイター」
朝鮮戦争の戦訓から、できるだけ軽量な機体に強力なエンジンを搭載して機動性と最高速度を狙ったのです。

しかし、技術の進歩で「戦闘機こそ大きな翼と大きな推力のある飛行機が運動性に優れて有利」ということになってきます。たくさんの対空ミサイル、大型のミサイルを搭載し、戦闘機はどんどん大型化。
F15のように大きくてエンジンパワーもある戦闘機ができました。気がついたら「これ、攻撃機としても使えるんじゃない」

写真はF15E「デュアルイーグル」。パット見は空中戦専用のF15CやF15Dと変わりませんが、空中戦も地上攻撃も行えるコンピュータと武器管制装置を持ち、武装を変えるだけで対空戦闘も対地上攻撃も、もちろん対艦攻撃もできます。
対空ミサイルと対地ミサイルを半分づつ携行することも可能(対地ミサイルを抱える分、機動力は落ちるけど)。

もともと戦闘機として設計された飛行機を、コンピュターなどを入れ替えて、武装を取り替えることで「戦闘攻撃機」として使おうと言うわけです。
昔は空戦用のコンピューターしか詰めなかったけど、電子機器の発達、コンピュータのハード・ソフトの発達で一機種で空中戦も地上攻撃も可能になったというわけです。


保有数が限られる飛行機ですから、同じ飛行機が複数の機能をモテるならそのほうが効率的ですし、何より敵の飛行機に狙われても、自ら対空戦闘に対応できる戦闘攻撃機のほうが、単純な攻撃機よりも「生存率」があがります。A10のようにステルス性もなく、戦闘機に対して無防備な「対地専用攻撃機」は敵が対空ミサイルシステムや戦闘機を持っている場合は生存率が低くなり、使用が限られるのです。


1980年台に入るとアメリカ海軍のF/A18ホーネットのように、設計の最初から戦闘機と攻撃機、あるいは偵察まで考えて設計された機体も出てきました。F/A18というコードナンバーの通り(F戦闘機 A攻撃機)多目的で開発されたのです。

写真はアメリカ海軍のF18Eスーパーホーネット。空母に着艦するところでしょうか?。
よく見ると翼端部に自衛のためのサイドワインダー(対空ミサイル)を装備しつつ、翼の武装ポイントに爆装しています。

空母は、搭載できる飛行機の数が限られているため、「艦載機」は通常の飛行機以上にいろんな機能をこなせるほうがいいから。例えば、戦争の最初は戦闘機として飛ばして相手の飛行機を撃墜し、相手の飛行機が減ってきたら今度は対地攻撃機を増やす。そんなオプションも使えるわけです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しかし。

時代遅れ?で「無防備」なA10には非常に優れた利点もあります。

低空を低い速度で長時間対空していられるのです。しかも大量の爆弾、ミサイルを吊るしたまま。更に機首に備えられた30mm機関砲は一撃で相手の戦車や車両を破壊することもできます。

地上部隊にとっては相手の地上部隊と戦っている時に頭上にA10が現れてくれればこれほど心強いことはありません。

A10は玉を撃ちつくしたらすぐ後方の前線空港(滑走路は短くて良いし、少々荒れていても離着陸できる。整備もし易い)に戻りまた爆弾を満載して味方を援護してくれる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本来、この手の役割は「戦闘ヘリ」で変わっていくはずでした。しかし中東での戦訓は「砂漠ではヘリは脆弱」というもの。砂を噛んで事故率が高く、撃墜率も結構ある。
しかもヘリが開発進むに連れてコストが掛かり「割高」になってきてしまった。(自衛隊がアパッチヘリ導入を「断念」したのもそんな理由)

これなら、整備が容易で(A10は整備性に配慮された設計になっている)生存率が強化されたA10の新しいタイプを持ってるほうがいいんじゃないか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
A10は敵が手強い場合は使い辛いけど、敵に対空防御力がない場合には無双の強さを発揮できるというわけ。
戦闘機も対空ミサイル、対空砲が無い敵に対しては、爆弾と機関銃の雨を降らせる。
弱いものには徹底的に強い。敵に接近してノーガードでボコスカ殴りつけるイメージです。

新天地はこれを目指したい。株で。

オールラウンダーになるのは諦めた。どんな時でも儲かるっていうのは理想だけど、そうもイカンみたいだ。

ならば、12月1月の下落局面みたいに「下がる一方」の時には売り屋として根こそぎ取りたい。
一気に下げる、損切りしようがない局面で大きく取れればいい。無抵抗のトラックをたくさん破壊したい。

戦闘機が飛び交う空中戦や、対空ミサイルのアメが飛ぶ場面で勝つのは諦める。

得意な分野ではドコスカ取れる。
そんなプレーヤーでありたい(*^^*)



0 件のコメント: