2015年9月26日土曜日

サンサンの血はよみがえるか?

競走馬の世界では「インブリード」(近親配合)という考え方があります。祖父や曽祖父などに同じ優秀な馬が並ぶような「いとこやはとこ」な組み合わせの種付けを行うのです。

こうすることで優秀な馬の遺伝子が「発現しやすい」と考えられています。

正直、科学的な解明はされていない面もあるのですが、過去の経験則から今までも優秀な馬が出てきています。競馬馬の生産現場においては重要な理論です。
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普通は種牡馬をインブリードします。歴史的に優秀な馬はおとこ馬が多いですし、牝馬は子孫の数が限られるので組み合わせがしにくい。優秀な種馬や優秀な肌馬を残す馬ってそんなにはいないんです。。。牝馬をインブリードするのはなかなかむつかしいんですね 。

(余談ですが、日本で牝馬のインブリードを持った種馬でもっとも成功したのがノーザンテーストです。レディアンジェラの2✕3というかなり強い近親交配で生まれたこの馬は日本の競馬を何ランクもアップさせた立役者と言っていいでしょう)
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さて、スポーツ紙にこんなインブリードを持つ旨の記事が乗ってました。

馬の名は「ハヤブササンサン」。この馬、「名牝」、サンサンの3✕4というインブリードを持つんです。

サンサンは牝馬ながら凱旋門賞を勝った歴史的名品です。おそらく当時としては清水の舞台から飛び降りるつもりで日本に輸入されたんでしょう。もちろん、牧場の基礎牝馬(ゆくゆくはその娘達が牧場の主力牝馬になるという期待です)になってくれると。

サンサンは、天皇賞秋2着、3着、宝塚記念3着のウインザーノット、関屋記念のスプライトパッサーを出すなどまずまずの繁殖成績でした。ただ、その肩書からするとちょっと弱いかなあ。。

一番記憶に残っているのはバブルの頃のお話。孫の「サンゼウス」(父トウショウボーイ)が当時の日本の市場取引(セリ)で史上最高価格となる3億5000万円の値をつけたのです。

これにはちょっとした訳が有りました。トウショウボーイは日本系種牡馬協会が保有する種馬で、種付け料が安く設定(牧場振興策です)されている代わりに、健康な牡馬だった場合はせり市に出す義務がありました。しかし、種馬としての血統的価値があると考えた所有者はある意味身内の出来レースで、「三億五千万」とひと声かけてかい付けさせてしまったんです。部外者は誰も手が出ず。バブルな頃の逸話になりました。

三億五千万の馬、という形容詞がついて回ったサンゼウスですが関東オークス勝ち馬を出した以外は全くパッとせず。今は余生を送っています。。。
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ハヤブササンサンはそのサンゼウスを母の父に。父親ネイティブハートはサンサンの孫に当たります。この「狙った」配合。果たしてサンサンの血はよみがえるのか?

生産者のロマンが見える血統表を見ると「ニヤリ」としてしまう新天地なのです。

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