2015年7月31日金曜日

フラッペロン

行方不明?と思われるジェット旅客機の一部が見つかった。

フラッペロン」だとされる。

この前、軽飛行機が落ちた時に、「フラップ」の話をした。

主翼の後部を後ろ側下方に下げて主翼の断面をアーチ状にして揚力を稼ぐ(その分空気抵抗は増す)仕組み。離陸や着陸など、速度が少ない時に揚力を増す装置だ。


一方「エルロン」という仕組みも有る。こちらは主翼後部(の外側が多い)についている舵(補助翼)で、機体を傾ける装置。
機体を右側に傾けたいときは、右側の主翼後部を上に上げて、右側の羽を押し下げる力を
発生させる。左側の主翼の後部は下にさげて左側の羽を上げる。この状態で(右側に傾いた状態)で尾翼のエレベーター(上昇舵)を上向きにすると飛行機は右に旋回する。自動車みたいに単純にハンドルを切ったら右に曲がるというわけではないのだ。。。
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で、フラップとエルロンは同じ主翼の後ろ部分についている「舵」。胴体のすぐ脇の部分にフラップ、その先の部分にエルロン。(飛行機を傾けるエルロンは、テコの原理の要領で、機体の外側についている方が有利だから。少ない舵の動きで機体を傾ける=ロールと言います、させることができる




しかし現在は「フラッペロン」と言って両者を一つにくっつけてしまった飛行機も多い。一つの舵=
フラッペロンで二つ(フラップとエルロン)の働きをするのだ

フラッペロンのイメージ(よそから無断借用)今までフラップとエルロンに分かれていたのを「一枚」のフラッペロンで代用している図。図に「F16以降」と書いてあるのは、新天地のブログを読んでいる人なら「ああ」と思うかもしれませんね。

(三面図。アメリカの80年台以降を代表する小型戦闘機F16。エンジン部分を含めた胴体も「翼の一部」となるブレンディッドボディ(サメをヒントにしたとも言われます)。

そう、F16は史上初めて「フライバイワイヤ」と言って操縦を一旦電気信号に変えてコンピュータが舵を統合制御する仕組みが採用されました。
コンピューターがいろんな動きを判断して飛行機の舵を複合的に制御する仕組みです。
もともと、故意に不安定になるように設計されたF16はコンピュータが常に舵を動かし続けることで安定して飛行できます。その仕組を使ってフラッペロンも実現できたというわけ


フラッペロンの採用はF16のできるだけ小型(なので的として小さくなって撃墜されにくくなる)軽量、でも揚力自体はできるだけ多く(それだけ武器が多く積める)という設計思想を実現する要素にもなっています。後述。

いま、民間機にフライバイワイヤーやフラッペロンが普及しているのは「軍事技術が民用に降りてくる」典型的な例とも言えるかもしれません。


話は長いけど揚力を増す動きと飛行機を傾ける操縦。これを「合成して」「フラッペロン」を動かすことで飛行機を動かすのだ。というお話。

揚力を増すためにはまずフラッペロンを左右同時に下げる。この状態で機体を傾けたいときはフラッペロンの左右を上下逆方向に作動させれば「フラップ」の効果を出したまま、エルロンの作動効果も得られるというわけなんですな
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フラップとエルロンを別々にして作るよりも、「舵の有効面積」を広く取れるというメリットが有る。舵を動作させる機械的部分も少なくて済む。(ので飛行機の軽量化や簡素化が図れる)

一方、従来はどうやってエルロンの動作とフラップの動作を舵に伝えるか?という難しさがあったんだが、いまは上述したフライバイワイヤと言って操縦桿の動きを一旦電気信号にしてコンピューターを通してモーターなり油圧装置に伝える仕組み。複雑な操作をコンピュータが制御してくれるので何ら問題無いというわけです。もちろん、舵の設計もそれなりに複雑にはなるけど今はコンピュターで色々シミュイレーションもできるじだいだし。

フラッペロンって何?のコーナーでした。

スポイラー(風の抵抗で速度を下げる)と合わせてスポイロンなんていうのも有るんですがこれは知らなくてもテストにはでない。

(何のテストだよ)

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