2015年6月16日火曜日

POW プリンスオブウェールズステークス。

イギリスでは「競馬の祭典」ロイヤルアスコット開催。

日本では競馬といえば「庶民の遊び」ですがイギリスでは貴族の社交場でも有ります。

中でも、6月第三週に行われるアスコット競馬場の競馬は「ロイヤルアスコット(開催)」と言いまして主催者が英国王室なんです。5日間の開催期間中はいろんなセレブな人達はアスコットにやってきます。(ちなみに、法律上アスコット競馬場はイギリス王室の所有なんだそうな。)
ロイヤルアスコットではエリザベス女王が馬車に乗って競馬場にご来場し、優勝者には女王自らトロフィーを授与する格式高い競馬開催です。ウインブルドンや全英オープンに並ぶイギリス屈指のスポーツ大会でも有ります。


王室や貴族なども列席するエリアではネクタイ着用、ジャケット着用、女の人は髪の毛の大部位分が隠れる帽子着用、などなどドレスコードもきついそうな。(映画のなかでも、マイ・フェア・レディの中で、主人公たちがアスコット競馬場を訪れる際に正装するシーンが有る)。
カメラ撮影も場所によっては警備が飛んでくることになります


(もちろん、一般の人のエリアは普通の競馬場ですが)

5日間に行われるレース(この間、G1競争は7レースあります)の中でも最も格式高いのが2000m(正確には10ハロン≒2012m)で行われるプリンスオブウェールスステークス。2000年には国際G1に昇格した春の中距離のヨーロッパナンバーワン決定戦という位置づけのレースで、強豪が顔を揃えます。
余談ですが最近は2400m(クラシックディスタンス)のレースに勝った馬よりも2000mの中距離に勝った馬のほうが種牡馬として成功する傾向が強いこともこの手の「中距離戦」の地位が上がることにつながっています。種牡馬にはスタミナよりもよりスピードが求められる時代というわけですね。つまり、ここを勝てば将来種牡馬になった時の「箔がつく」レースと言えます。下手に凱旋門賞勝つよりも玄人受けするレースです。

国際G1格付けを得た2000年以降の勝ち馬をつらつら並べても、ドバイミレニアムウィジャボード(イギリスダービー馬オーストラリアの母)、ソーユーシンクマンデュロデュークオブマーマレード(ダービー馬ルーラーオブ・ザワールドの半兄でもあります)等などそうそうたる顔ぶれですね。欧州のG1の中でも屈指のレースなのです。

写真は2000年の勝ち馬、ドバイミレニアム。馬服からわかるようにUAEの王族、シェイク・モハメド殿下もこの開催にはよく顔を出します。今年も御大自ら競馬場に姿を見せるでしょう。
その他、ヨーロッパの大馬主たちもこぞって自慢の馬を連れてイギリスにやってきます。


今年、日本からは去年の秋の天皇賞勝ち馬、スピルバーグが鞍上にスミヨンを迎えて参戦。
スピルバーグの藤沢調教師は若いころまさにアスコットで修行していたということで、「凱旋」参戦になります。

右が藤沢調教師。若手だった藤沢先生もずいぶん白髪が多くなりました。


もちろん、日本よりも芝が長くタイムがかかるイギリスの馬場でいきなり日本の馬が勝負できるかどうかは疑問ですが、アスコットの馬場をよく知る藤沢調教師が「行ける」と考えたからこそ海外遠征先にここを選んだんでしょう。期待して見ておきましょうか。
勝手知ったるアスコットでどんな競馬を見せてくれるでしょうか???
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一番人気は地元(アイルランド)の未完の大器、「フリーイーグル」かな。


一昨年の夏にデビューすると、デビュー戦でおいでおいでの大楽勝!。あまりの大楽勝、其の底知れぬスピードで「2014年のイギリスタービーはこれで決まり」とまで言わしめたのですが、いかんせん体が弱く、そのあと僅か4戦2勝にとどまっています。なぜ、G1も勝っていない、G3を勝っているだけの二勝馬がそれだけ人気になるのか?

この二勝目もフリーイーグルの底知れぬ可能性を見せたレースでした。成長期である3歳春を休養で棒に振り、まるまる一年の休養明けという悪条件で挑んだG3戦エンタープライズステークス。このレース、フリーイーグルは「持ったまま」馬なりで抜けだすと、騎手はずっと後ろを振り返るも誰も追ってこず。「本気出す事なく」手綱を持ったままの大楽勝で二着に7馬身の大差を付けました。もちろん、それだけなら、相手が弱かったんでしょ?ってなことなんですが、

其の日に、全く同じコース、同じ距離でG1、アイルランドチャンピオンステークスが行われたんです。
イギリス、アイルランドの両ダービーを勝っている「オーストラリア」とフランスダービー馬のグレイギャッツビーの激闘となったこのレース。ダービー馬同士がガチンコで戦い、グレイギャッツビーがオーストラリアを競り落とした勝ちタイムが2分3秒18。
そして同じ日に同じコース同じ距離でフリーイーグルが持ったまま大楽勝したエンタープライズステークスの勝ちタイムが2分3秒12。
もしもフリーイーグルが「順調で本気で走ってたとするなら」、ダービー馬だって全く問題にしないんじゃないか???そんなクエスチョンが出てくるわけです。

フリーイーグルは風邪とかで今年も順調さをかき、これが今年の初戦。
父ハイシャパレル、母の父デインヒルでノーザンダンサーのクロスが特長の血統。
母の母はアイルランドの1000ギニー(日本の桜花賞に相当)勝ち馬で血統も申し分ない馬です。


この馬には必ず「未完成」という形容詞がついて回ります。
圧勝するとしたらこの馬が目覚めた時かなあ。
さてさて。

プリンス・オブ・ウェールズステークスは18日に行われます。

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