2015年4月18日土曜日

ダンパーは「高精度(低フリクション)」「可変」が必須になっていく。

自動車には「バネ」がついています。これはどんな人にも納得できるでしょう

タイヤが凸凹で上に押されたら、バネが縮んで衝撃を吸収し、またバネの戻る力を利用してタイヤを元の状態に戻す。

タイヤと車体をつなぐ部分を「サスペンションアーム」といい、サスペンションアームと車体の間にこの「バネ(コイルスプリング)」を設置することでサスペンションアーム(とタイヤ)を動かし乗り心地を良くします。エネルギーはバネで吸収し、バネは元に戻る力でタイヤを元に戻して車の姿勢を安定させます。

さて、このバネの中の部分に見える部品が「(オイル)ダンパー」です。極稀にオイルではなく空気を使う「エアサスペンション」な車もあります。
ダンパー単体だとこんな感じ。断面を見るとこんなかんじです。
図は非常に単純化されています。金属の筒(シリンダー)の中にはオイルが封入されています。ダンパーを縮めようとする力が加わると「ピストンロッド」についたピストンリング(穴が開いてる)がオイルの中を移動する際「抵抗」が生まれます。こうしてショックを吸収するのです。

ダンパーがバネと違うところは、バネは押されたら「押し返す」働きをしますが、ダンパーは押されたらそれを吸収します(熱に変えて放出するわけですが)が押し返しません。さらに今度は戻ろうとする動きを妨げる働きをします。リバウンド制御とか言ったりするかな。

なんでバネだけだとダメかというと、バネだけだと一度縮んだあと、戻ろうとします。ボヨンボヨン跳ねるんです。しかしオイルダンパーと組み合わせることで、押された時の硬さと、戻ろうとする早さをコントロールすることができます。車体が安定し、けっか「乗り心地」がよくなるわけです。ダンパーが戻り側の動きを規制することでボヨンボヨン跳ねる動きを収束させるように働くわけです。

この組み合わせを整えることをサスペンションのセッテイングを決める、と言ったりします。
サスペンションの設計はもちろんですが、このバネとオイルダンパーのセッティングの良し悪しでも乗り心地や性能は変わってきます。マイナーチェンジで乗り心地が良くなったというのはこのダンパー周りが変わったことが原因であることも多いのです
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本題。
このダンパーの開発が日本が外国勢に遅れを取ってきた部分です。そして僕はここが弱い車は生き残れない時代が来たと思っています。じゃあなんでそういう弱い会社が生き残れてきたかというと、ダンパー調達は系列のしがらみとか、生産能力の問題とか輸入するのもなんだかなあ、な問題とかあって必ずしも性能がいいダンパーが使われてこなかったから。

しかし、何度も書きましたが、日本のシャーシは急速に良くなってます、シャーシが良くなると今度はサスペンションが良くないと車が良くならない。シャーシが硬いから、よく出来たダンパーがないとショックを綺麗に吸収できない。より良し悪しがわかる時代なのです。
去年辺りからダンパーの採用に関して地殻変動が起こりつつあることを感じるニュースが多く出ました。ホンダがザックスを採用してきたりしたことがその象徴。
逆にカヤバあたりがようやく本気を出してきたのかなあとか
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本気の行く末は、状況によって硬さやスピードが変わる可変ダンパー機能と、サスペンション自体は低摩擦(低フリクションとか言います)で微弱な動きでもスムーズに動く精度の高さ。この2つがとにかく必須になっていきます。
強い動きには固く、微弱な動きには早く柔らかく。そんな可変ダンパー。
高精度につくられ、摩擦が最小となるコーティングを施されたダンパー。

それが作れない会社は消えていく。もちろんコストも大事。


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数年のうちに大きな淘汰と、勝ち残った組は大きな利益を。。。
そんな動きを予言しておきます。

自動車メーカーだってここがうまくできなきゃ沈むよ。
乗り心地とダンパー関連の記事は見逃しちゃあいけない飯の種だと思う

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