2015年3月31日火曜日

韓国も戦闘機の自主開発、生産へゴーサイン

いわゆる、「韓国型戦闘機(KF-X)」の開発で、韓国航空宇宙産業(KAI)が「優先交渉企業」に選ばれました。KAIはロッキードマーチンと組んでおり、ロッキードはある程度の技術移転を約束している模様で今後契約条件が詰められます。KAIはすでにT50の生産で実績があることも優位に働いた模様。(ただしローッキードはステルス技術は出さないとの見方)
図はKAIが示した開発案の一例。機首部分やキャノピー、ジェットエンジンの空気取り入れ口などの形状、テーパー翼(先が細くなる翼)の形もろもろが先行するF22やF35の形をパク・・似ていて、ステルス性を意識したことが分かります。(この形状で電波を拡散させてレーダーに映りにくくしているんです。この形がレーダーに映りにくいらしいというのはすでに1985年代(F22などが開発スタート)には知られていますし、コンピューター解析すれば結局同じ形になるんでしょう。
あとは電波吸収材を貼ったり。
ただ、エンジンの噴射口が普通の丸型で可変ノズルになっていないなど、まだこのへんは開発が進んでいない、もしくは目一杯好意的に解釈すれば「隠している」ということになります。


なお、KF-XはKF16(F16の韓国向け仕様)あるいはすでに退役が進んでいるF4,F5等の代替に120機を調達する予定。10年間かけて開発し、7年間かけて生産、その後最大30年ほど使い続けるという息の長いプロジェクトになる。開発が成功すれば輸出も考えている。

韓国はすでにF15-Kを導入して配備し、F35も今後購入予定。これらの「主力戦闘機」を数でカバーする機体としてKF-Xを当てるつもりのようです。前も書きましたが、少数精鋭の強力機と、性能は少し落ちるけどその分を数でカバーする準主力機で戦力を構成するのはアメリカやロシアもとってきたオーソドックスなやり方です。一時期の日本みたいに「最新鋭のF15揃えてみました」ってのは若干異質なんですな。

言い出しっぺは金大中元大統領で、2001年に言い出した話。
その後紆余曲折がありましたが、ようやく企業体の選定まで進みました。(2008年には計画は一旦白紙化されたとも言われている。また、一時期トルコが開発費用の20%を負担して共同開発になる予定だったが、トルコがこれを翻した過去あり。韓国の戦車を買うつもりだったが、大失敗したトルコが再び戦闘機で失敗することをさけたとみられます)。


2020年台中の生産開始を念頭に入れており(韓国政府は2023年に量産に先立って先行開発機をロールアウト、2025年量産開始と言ってるが、おそらく韓国政府もそれに間に合うとは信じていない)、2050年台まで使用される見込みになっています。単座双発エンジン(もしくは単発の場合でも匹敵するような出力。現在は単発エンジンに傾きつつある模様)を想定し、現在のF16の行動半径の1.5倍、対地、対艦攻撃を含むマルチロール性、戦闘機としては高速迎撃能力と超音速巡航能力が要求されてます。

いわゆる第4世代と第5世代の間くらいの要求(4.5世代)になる感じですかね。ここが自主開発によるマイナス面です。同じお金出せばF35(第五世代)は買えますが、それでは韓国企業が育たないし、部品の調達も不安が残ると。
量産化の暁には周辺国への輸出も視野にいれています(韓国はすでに高等練習機T50やその派生型の軽攻撃機の輸出実績あり)またインドネシアとの間で輸出なり共同開発しようという動きはまだ続いています。


開発企業選定には大韓航空を中心としたグループも競っていたのですが、ここは脱落。否定はされますが「ナッツリターン」の影響がゼロだったとは言えますまい。(最初に大韓航空と組んでいたボーイングはナッツリターンと前後して自主的に「降りた」)

兎にも角にも優先交渉企業が選ばれたことで、生産まで含めると総額2兆円を超えるプロジェクトが動き出すことになります。

明らかにF35なりその他の戦闘機を買ってきたほうが安上がりですが、「自主開発、生産」を行うことで、今後20年間の経済波及効果は20兆円、30万人の雇用拡大効果を見込むとか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
韓国マスコミが不安視しているのはやはりエンジンの自主開発とレーダーの自主開発。このへんは「門外不出」の製品アメリカ(ロッキード)から技術移転を受けるのは難しいと見られます。更にはそれなりのステルス性が求められますがどこまで可能かどうか?

そのため、結局は「ガワ」は韓国で生産するけど大事な中身は結局高い金をだして買わされるハメになるんでは?という味方も根強いんですが。。。そして輸出はうまくいかないと。

戦車も満足に作れない国に戦闘機が作れるんかいな?というツッコミもあるけどね。



0 件のコメント: