2013年9月11日水曜日

バルチック指数と海運株

2008年ころに相場に参加していた人なら「バルチック指数」なんてものを知っているかもしれません。しかしながら、最近相場に入った人は案外知らないんですね。少しだけ書いておきます。

先週、川船(9107)を推奨銘柄にしておきましたが、その根拠は円安、リストラの進行、そしてこのバルチック指数の強含みというわけです。(嘘つけ、野村のアナリストに便乗しただけだろ、とか言わないように)

バルチック指数とはBaltic Dry Index、俗にBDIなんて書きます、のこと。ロンドンの海運取引所が発表する海運運賃の指数です。指数といいますが、先物みたいに数値が取引されているんではなく、取引所が大手の海運ブローカーとかから「ドライカーゴ」のスポット(不定期船)運賃を聞き取り、それを指数として発表するもの。1985年の正月の値段を1000としていまいくら?みたいな数字で日本時間の夜10時(冬時間)に発表されます。

(新天地注 ドライカーゴとは鉄鉱石とか穀物とかの固形物が荷物のもの。まあ殆どの荷物はドライカーゴですね。反意語は「液体貨物」かなあ。)

定期船は予め価格を決めて予約するわけですが、不定期の船はその時その時の価格交渉で決まります。その時に参考になるのがこのバルチック指数というわけです。
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バルチック指数が注目されたのは、まさに2008年の海運バブルの時。
中国が石炭や鉄鉱石を輸入しまくり、海運価格の急上昇が起こり、指数は12000近くまで暴騰。が、リーマンショックに続く景気下落。それと「運賃がこんなにいいんならみんなで船作ろうぜ」っていう船たちが次々に完成したことによる供給過剰。つるべ落としのように指数も下がり、2008年の年末には700割れまで暴落しました。20分の1ちかい暴落だったわけです。

海運株の株価もバルチック指数に連動するように乱高下しました。凄い一株利益をだした海運株も、2009年3月決算から転げるように滑り落ちます。資本を大きく傷つけるほどの怪我をした海運各社は2010年ころにかけて多額のエクイティ・ファイナンスを行うはめになりました。


さてそんなバルチック指数ですが、各社の旧い船の廃船努力や景気の持ち直しでここんところ強含んでいます。年初に750くらいまで落ち込んだ指数は今年下値を切り上げながら強含み(というか急騰、1500を超えてきました。年初の倍です。(なにせ9月2日が1139,10日には1541前日比+63。まさに絶賛高騰中です)。連れて海運株も上昇してきています。オリンピック銘柄の影に隠れていますが、今月最も上昇しているセクターの一つが海運です。

リストラ努力を続けてきた業界に、追い風が吹く時は、株価も跳ねる。そんな読みから、秋の相場の一つになるんじゃないかな?(実際昨日も海運セクターの上げが目立った)。円安感応度の高い業界でもありますし、バルチック指数を横目に海運株を買い込んだ新天地でありました。

なにせこれだけの運賃上昇を見込まないで出した計画でもPERは10数倍、PBRで1倍を切っている会社が多いですからね。理屈から行けば上がるはず。(ポジショントークでした)

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