2013年8月26日月曜日

夢の扉

昨日夕方からテレビでJ-TEC(7774)を取り上げてた。僕も実は会社名とバイオベンチャーであることしか知らなかったが、日本の再生医療のパイオニア。大株主は富士フイルム(4901)。日本で初めて本人の細胞を培養して使用する製品を実用化した。(保険適用第一号)。余談ですが、開発だけを行う会社が多いバイオベンチャー業界ですが、同社は製造販売までやるところがちょっと「ユニーク」ですかね。(儲かる余地とリスクという二面性がありますね)

その適用第一号が本人の皮膚細胞を増殖させて作った人工皮膚。そして今年から実用化されたのが軟骨細胞。これをテレビで取り上げていたというわけ。

チャート
(過去5年)
それほど画期的な技術を持つ会社ながら万年低位安定していた理由はずっと赤字だったから。そして今年これだけどかっと上昇したのは新しい製品(人口軟骨。関節の手術に使う)が認可されたから。人口培養皮膚は儲からないけど、人口培養軟骨はアホほど儲かる可能性???。そこにはいろいろシュールな事情が見え隠れします。
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人工皮膚というのは火災などで体表面の数十%をやけどした場合などに使います。今まではやけどした場合は皮膚移植しか手段がありませんでした。
他人から移植すれば拒絶反応が起こります。本人のやけどしてない皮膚を移植しようにも、やけどが広範囲で健常な皮膚が足りない場合。この場合に活躍するのが同社の人工皮膚です。

やけどした本人のやけどしていない皮膚から細胞を取り出し、それを人工的に培養する再生医療です。本人の細胞から作るので拒絶反応が少なく、「今までなら助けられなかった命を救う」非常に画期的な技術です。しかし、大量の皮膚シートの培養には3週間かかります。その間、患者がやけどで死亡してしまうと、培養した製品には保険が適用されず、なんと費用は会社持ち。これではずっと赤字続きです。なので株価はずっと低迷。

そして。今年ついに製品第二弾の人口軟骨が認可。人間の関節には、骨と骨の間に「軟骨」があり、そこがジョイントの役目をしています。ところがこの軟骨はすり減ると自然にはもとに戻りません。(軟骨には血管がないので自然には再生できないんだそうです)。骨と骨が直接当たると激痛が走ります。
今まではヒアルロン酸を関節に注射して痛みを緩和したり、人口関節を使って治すしか方法はありませんでした。しかし、この人口軟骨を移植すれば人工関節を使わずとも健常な生活をおくれるようになりそうだというのです。(それをテレビで放映してた)。まだ治療が始まったばかりなので理論通りにうまくいくかどうかも断言はできない段階みたいですが。。。

軟骨欠損によるひざ痛で困っている人はたくさんいます。しかし、ひざ痛で死ぬ人はやけどで死ぬ人よりは圧倒的に少ないでしょう。その意味では「人工皮膚」のほうが「人口軟骨」よりも画期的(クリティカルに)に見えたりします。
でも人口軟骨は培養し始めてからクライアントが死んでしまって廃棄されるということは少ないでしょう。そして患者数もやけどよりもひざ痛のほうが多い。「会社」として儲かる度合いがどちらが大きいかは明らかです。それが今年に入ってからの「理屈に合わないくらいの暴騰」につながったと。

ちょっと複雑な気持ちなのです。
(新天地は親戚を火災でなくしています。火災から数週間の闘病の末にやけど由来の感染症で。もしもあの時この人工皮膚があったならば?ちょっと考えこまないではない話なのです。それほど画期的な製品が黒字を産まないとは。)

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投資対象としてはいかにもハイリスク。富士写真の子会社だから、つぶれにくいというところは有りますけどね。第三弾人口角膜が出てくる時にもう一度「投機」チャンスが有りましょうか。今の値段は近い将来に予想される利益(目一杯儲かったとしても)は正当化できませんね。思惑によるそれこそ将来に対する「コール・オプション的な」値段です。

それとこの会社、テレビ放映前に買われる?傾向あり。会社のホームページに掲載される
マスコミ報道のご案内、はチェックしておく価値があるみたいです。

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