2011年11月17日木曜日

ビーンとベンゲル。データ野球(サッカー)の寵児の凋落

映画マネーボールが話題だ。マネーボールってのはこんな話

つまり、野球の勝敗に直結している(らしい)係数を探し出して統計的に分析し、それにすぐれているのにもかかわらず、給料が安い選手をかき集めればコストパフォーマンスの高いチームができるというわけ。

一般的に野球の場合は打点の多い選手は人気も出るし給料も高いが、マネーボールの考え方においては打点が多い選手を集めても勝率はあがらない。だから打点で給料が高い選手はよそに出すべき選手ということになる。 打率が低くても四死球が多くて出塁率が高い選手がいるなら、その選手は評価する。。。などなど

一方、ほぼ時を同じくしてこの手の分析をサッカーに大々的に持ち込んだのはアーセナルのベンゲル監督。かれはいろんな国の試合のデータをかき集めては選手をトレードし、自チームの試合を分析しては選手起用や交代に生かした。毎日、世界中のサッカーのデータを集めては選手を分析し、やすい有能な若い選手をかき集めた結果、資金力で劣るアーセナルは他の金満チームと互角以上の戦いを繰り広げ黄金期さえ築いた。 ほんの十年前まで、一試合のうちで誰が何キロ走ったとか、誰が得点につながるトップスピードの走行を何秒間行ったか、などなどの分析は行われていなかったのだ。現在はさまざまな数値が記録され、選手は世界的に標準化された「数字」で評価されつつある。
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で、マネーボールが有名になったのは2003年のこと。いまでもマネーボールの主人公のチームやアーセナルが活躍しているかと言うと・・・。再び凋落しています。なぜか?もともと金持っているチームはデータ分析にもお金をかけて、(データ分析をする専門チームを大々的に雇用して)チーム力アップに使ったからです。コストパフォーマンス追求で始まったデータ分析もお金をかければさらに威力が増します。皮肉なことに「お金持ちチームに勝つために」使われたデータ分析は他チームにも普及し、直近では「データ分析にしたがってさらにお金をかけたチームはそれだけ勝利に直結する」という結果になったのです。昔は選手にお金を使っても非効率な場合があったけれど、現在は今まで以上に資金力が物をいい、(優秀な選手は数字でわかるので、お金をかけてそういう選手をかき集めれば成績に直結するので)お金の無い地方のチームは必死に分析しても勝てなくなる。難しい時代なのです。

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