新天地の試験に出る通貨体制。韓国では日本のセンター試験に当たる試験が行われたようですが、今年や来年の入試では政治経済において通貨の問題がたくさん出るものと思われます。簡単に解説しましょう。
ブレトンウッズ体制
第二次大戦中、戦禍で大打撃を受けた自由主義陣営は戦後復興のための経済的枠組みを考えることにします。これが1944年にニューハンプシャー州のブレトンウッズで開かれた会議で決められた「ブレトンウッズ体制」です。(44国が参加)
ブレトンウッズ体制ではそれまでの金本位制に代わってドルも基軸通貨として認めるドル・金本位制を取りました。当時国富や金の多くがアメリカに集中したため、これが最も効率が良かったのです。アメリカは1オンスについて35ドルと交換することを保証。各国は自国通貨をドルに連動させる(ペッグ制)ことで、国際通貨制度の再構築や、安定した為替レートを実現することにしました。これに加え、短期的資金を融通するIMFと長期的な資金を融資するIBRDを創設しました。後に日本もこの体制に加わり「1ドル=360円」という固定相場制が設定されました。
さて、順調に見えたブレトンウッズ体制ですが、それは「アメリカドルは金に担保されている」という前提条件が絶対的に必要でした。国際収支も均衡もしくはアメリカの黒字が前提だったのです。しかしベトナム戦争や経済疲弊、貯蓄と消費のアンバランスなどによってアメリカドルは国外にどんどん流出していきます。アメリカはドルを刷ることで対応するわけですがこんなことが固定相場制の元で続くわけがありません、金とドルの交換を保証していたアメリカ政府ですが、金の準備が不足していきます。
結局1971年8月15日。アメリカのニクソン大統領はドルと金の交換保証の停止を発表します。いわゆるニクソンショックです。これによりドルの価値は一夜にして暴落、世界は一時的に変動相場制に強制的に移行することになります。
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スミソニアン体制
こうして混乱が続いたわけですが、主要国は1971年の12月、スミソニアン博物館に集まって再び固定相場制の構築を行うことで合意します。「スミソニアン体制」です。各国はドルを「切り下げる」ことで国際収支のアンバランスを解消し、固定相場制を維持しようとしたのです。アメリカは38ドルについて1オンスの金交換比率を採用、さらに各国通貨に対しても価値を切り下げた上で再度固定相場制を設定しました。円についても1ドル=308円と言う風に17%弱の切り下げとなりました。
しかしこの苦肉の策も長くは続きません。相変わらずアメリカは経常赤字が続き、ドルを支えることができなくなっていきます。1973年にはほとんどの主要国が固定相場制を放棄、変動相場制に移行することでスミソニアン体制も崩壊するのです。
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キングストン合意
いわばなし崩しに進んだ変動相場制を、国際的に正式に追認し、さらに制度的な体制を整えようとしたのが「キングストン合意」です。変動相場制が定着した1976年、ジャマイカのキングストンでIMFの暫定委員会が開かれて主要国が集まりました。そこで、「金の廃貨」が正式に承認されます。(事実の後追い承認ですね)。変動相場制についても正式承認され1978年4月に正式発効します。こうして現在まで変動相場制が脈々と続いてきたわけです
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今回、アメリカ発の金融混乱で開かれるG20では、さまざまな混乱に対するセーフティネットとしてIMFの強化またはこれに変わる組織が提案されるものと思われます。 これはIMF創設以来の大掛かりな作業になるかもしれません。G20が第二のブレトンウッズ会議と呼ばれる所以です。ここで名を上げれば世界の教科書に名前が残るかもしれないから日本とフランスの偉い人が妙にやる気なんですね。。
固定相場制では完全に失敗しました。その後変動相場制はうまくいったように思えたのですが、今回の大混乱です。次のアイデアとしてどんなシステムが提示されるのか?受験生にとっては覚えることが増える非常に迷惑なイベントが開かれようとしています。
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